友ヶ島は、和歌山県にある無人島です。「天空の城ラピュタ」はいつになっても人気が衰えず、度々テレビでも放映されているので、ご覧になった方も多いでしょう。そこに登場するような神秘的な世界が広がることで知られるのがこの場所です。アニメファンの方だけでなく、多くの観光客が訪れます。
友ヶ島ってこんなところ
http://chicken-drive.blog.so-net.ne.jp/2008-07-29
友ヶ島では、豊かな自然を満喫し歴史を感じるスポットを巡り、珍しい動植物を観察することもできます。キャンプやトレッキングも楽しめて、いろいろな過ごし方ができます!友ヶ島というのは沖ノ島、地ノ島、虎島、神島の総名称となります。要塞だった島なので、あちこちに砲台の跡が点在しているのです。そうした跡地を巡ることができるハイキングコースもありますよ。島を取り巻くのはコバルトブルーの鮮やかな海。風光明美なスポットなので、じっくり散策できます。古い歴史がある島なので歴史を辿るのも良いですし、夏場であれば磯遊びにも良いですよ。
友ヶ島の歴史
紀淡海峡に浮かぶ友ヶ島は地ノ島、虎島、神島、沖ノ島の総称名です。1854年紀州藩が加太に友ヶ島奉行を置き友ヶ島に藩士を常住させました。明治21年には陸軍の用地になり、明治期に要塞、砲台が築かれてから第2次大戦の敗戦まで一般人は近づくことも禁止されていました。今でもその趣が残っており、ラピュタの世界観を作り出しています。昭和24年には瀬戸内海国立公園の一部となり、今では観光地として注目を集めています。
戦争が終わった際に処分されたもの以外は、軍の施設だったところが良好な状態で残っています。その為映画のロケなどで使われることがあります。2003年に土木学会選奨土木遺産にも選出されています。また歴史の側面として、修験道の修行場でもありました。山伏が修行をする際に、虎島にある断崖絶壁を上がったり下がったりして修行をしています。この修行は、一般人立ち入り禁止状態であっても許可されていました。
ラピュタらしいポイント
朽ちた赤レンガの雰囲気は、まさにラピュタ・・・無人島で誰も住んでいないそうですが、もしかしたら夜には異次元の扉が開くのではないかと思うほどです。既に崩れた壁が、観光スポットになるとは誰も想像していなかったのではないでしょうか。島は海に囲まれ、海鳥が空を気持ちよさそうに飛んでいます。自然の素晴らしさが体感できるそんな場所なんですね。
砲台跡の寂寥感が、ラピュタの朽ち果てた世界観とマッチしているようです。時代に必要とされて創られ、そして時代が必要としなくなってからは、特に手を加えられることもなく捨て置かれた状態になっています。建物に、植物や動植物が一体化しているようで、なぜだかとても美しく感じられます。弾薬庫の中も真っ暗で、人気が無いので怖くさえありますね。
友ヶ島のおすすめポイント
砲台跡
http://manuke.jp/tomogashima/
戦争時を思い浮かべることができる砲台跡は非常に荒れているところが多く、草木が生い茂り、立ち入り禁止や閉鎖になっています。しかし、歴史を感じたい人や廃墟の場所が好きな人は安全に注意しながら訪れています。海の家から直ぐに第五砲台跡に向かうことができます。裏が各砲台への分岐点になり木が繁っていますが、看板で分岐が記されているのでそれを見ながら歩いていきましょう。
ハイキングコースもあるので、週末にはハイキングスタイルの人達も見掛けられます。かなりハードな道で水道もなく、当然ですがコンビニや自動販売機もないので、装備はしっかりと準備しておくのは必須!!
看板には、目的地とそこまでの距離も描かれているので、迷わずに辿りつけるはずです。砲台跡に向かうまでも、様々な施設の跡が見受けられますね。砲台の周りに花が咲いているところなどは、自然と人工物のコラボレーションが面白いです。有名なスポットとしては第3砲台跡、そして弾薬庫(棲息掩蔽部)があります。写真で見たことがある構図を探すのも良いですね。
第3砲台跡
http://minkara.carview.co.jp/en/userid/398467/blog/24360678/
中でも最も有名なのが第3砲台。明治38年ごろに建設され、きちんと整備されており観光コースから簡単に降りられるようになっているので、人気スポットとなっています。中に入ることもできます。砲台は5つあり第三砲台が最も保存状態がよく、当時のままの姿が残っています。写真でもこの第三砲台がよく使われているそうです。地下に降りると連絡通路があり、爆撃をさける為か個室もそのまま残っています。大砲台の跡には地下通路を抜けると見られます。
とても大きな円形の跡が生々しく残されているのに胸が熱くなります。立ち入れないところもあるので、ルールは守りながら歴史を感じたいもの。生々しい戦火の跡は、私たちに平和の大切さを教えてくれます。
トンネルの中は入っていくと、真っ暗な状態です。進んでいくにはライトを持っていないといけません。スマホがあればライト替わりにしてもいいですね。砲台の跡はとても大きいです。枯れ木などで地面は『埋まっており、砲台跡にも木が生えています。雨水が溜まっていて、なんだかノスタルジックな雰囲気が出ています。大砲の着弾地点を観測する為の場所もありました。
灯台
http://blowinthewind.net/todai/tomogashima.htm
遠くからでも目立つ白亜の灯台。第2砲台を右に見て樹林帯の道を10分ほど登ると見えてきます。この灯台は明治5年に、イギリス人の設計によって建設された灯台で紀淡海峡を隔てて、淡路島と対峙しています紺碧の海と緑の芝生に白が映えています。日本では八番目に作られた灯台は、西洋式で堂々とした風格!灯台の麓に木々が繁った場所があります。こちらは入り口しか見ることが出来ずに、立ち入り禁止となっていす。瓦礫となっているのは戦いが激しかった事を物語っているのか・・・故意に解体したかは分かりません。
観測値が残されていて、第三砲台では跡地になっている様子がこちらで見ることが出来ます。この様なものを見ると『ラピュタ』と言うだけでは語れない先人の声が残されているのを感じてしまいますね。
明治の始めに、イギリスと結んだ大坂条約により5か所の灯台を整備することになりましたが、そのうちの1か所がここになります。日本における西洋式の灯台としては8番目に施工されています。とっても歴史的、文化的な価値が高いAランクの保存灯台として知られています。「近代産業遺産群 続33」の認定を経済産業省より受けています。
旧海軍聴音所跡
http://syousuke.xsrv.jp/wp/2014/05/12/886/img_7130/
旧海軍聴音所跡とは水中のソナーで敵艦や潜水艦のスクリュー音などを察知して、発見する任務があった場所です。島内の砲台は陸軍の所属ではあったのですが、この部分だけが、海軍が運営していたそうです。実はこの場所が見つかったのは、つい最近なんでそうです。
分岐点から案内板を見て進めば、大体400mほどで辿りつけます。ただし、天井は崩落の可能性もあるということで、近いうちに立ち入り禁止になる可能性もあるということです。入るなら注意して入りましょうね。梁の鉄筋もむき出しで、損傷があちこちにあります。崖の先っぽにあり、窓から外を見ると、かつて敵を見張っていた時代が想起されます。窓のところは石を貼り付けてカモフラージュしています。
動植物
http://blogs.yahoo.co.jp/uminoyayoshida/11362196.html
島内中央部の深蛇池では湿地帯植物が群生しており 約400種もの植物を見ることができます。シカ、リスのほかにクジャクが3羽います。ほかにも珍しい動植物がみられるかも?島にはたくさんの人が訪れますが、キャンプやトレッキングを楽しむ人が多いようです。砲台が素晴らしく見応えがありますが、野生の動物が人の住まないこの島をパラダイスとしているのもなんとなく頷けるかな・・・と。人が少ないから動物もいるのでしょうが、くれぐれも動物達の住場を荒らさないようにしたいですね。クジャクがしれっとしながらすれ違うのもなかなか体験できませんよ!!
沖ノ島の鹿は、かつて南海が事業を行っていた時に、観光用にと放たれた過去があります。現在においては人の世話は受けておらず、野生の鹿と化しています。また、その際にクジャクも一緒に放たれました。それが現在でも生息しているというのもすごいですね。クジャクは島のヘビなどを駆除しようとしたといいますが、それほど数は多くありません。
島の宿泊はキャンプ!
http://blog.livedoor.jp/rikuzoo/archives/1026088662.html
いくつかのキャンプ場があり、夏場はキャンプ客で賑わいをみせています。注意しないといけないのは、島は水不足のため、飲み水は多めに持参しましょう。夜は満天の星を見ることができます。砲台を離れると、広い芝生が広がっています。キャンプを楽しむ人の姿もチラホラと見えますが、島内は樹林が繁りハイキングする方が島の美しさを堪能できるのではないかと思います。動物も色々と生息しているので、間近で見ることも出来ます。
管理をしている人は原則としておりません。管理棟は桟橋の付近にありますが、そこで受付を行います。そこからは自由にキャンプをします。テントサイトは2か所あります。桟橋を右手に進んでいくと池尻沼広場に辿りつき、左手に進むと南垂水広場に辿りつきます。特にレンタル施設などはありませんので、準備は怠りなきよう。
キャンプをする際の持ち物&注意点
キャンプ場の付近は、岩場が多いので、しっかりしたシューズで歩かないと足を痛めてしまいますよ。また、ゴミは全て持ち帰りとなります。桟橋近くに売店などもありゴミ箱が設置されていますが、こちらに入れるようなマナー違反は絶対NGです。また、島なので、夏は特に水不足となっています。ですから、自分たちが利用する飲み水は最低限持っていくようにしましょう。
お風呂ですが、海の家という旅館があり、そこのお風呂に入ることはできます。しかし利用状況で事情が変わることもあるので、使いたいなら電話で確認した方が良いでしょう。また、トイレにはトイレットペーパーを持参しましょう。バイオトイレの為、ちょっと匂いはありますね。キャンプ場は開放感がありますが、くれぐれもゴミなどは捨てないように、持ち帰りましょう。
南垂水広場キャンプ場
桟橋を左に進むと南垂水広場キャンプ場があります。池尻広場キャンプ場
桟橋を右に進むと池尻沼広場キャンプ場があります。このキャンプ場は共に、無料となっていて、管理人さんなどはいません。それぞれが自由に使えるというメリットがありますが、他の人への配慮も忘れずに利用してくださいね。また、共に道は山道となっているので、凸凹している個所が多いので足元には十分に注意して訪れてくださいね。
友ヶ島への上陸の仕方
http://louvoyant.exblog.jp/tags/%E5%8F%8B%E3%83%B6%E5%B3%B6/
友ヶ島は島なので、ヘリコプター、もしくは船で上陸します。下記にそれぞれのアクセス方法をご紹介しますね。ヘリコプターで
ヘリコプターをチャーターして上陸する方法があります。実はこれ船が出ていなかった時のアクセス方法だったそうです。今でも利用することができますが、割高になってしまうので、船を利用した方がお得です。汽船で
船を利用して、上陸することができます。船往復代は2,000円で、車で行く場合は、駐車場(加太港)1泊1,000円が必要となります。【平常時刻(3月1日~11月30日)】
1便 加太港 9:00発 友ヶ島 9:30発
2便 加太港 11:00発 友ヶ島 11:30発
3便 加太港 13:00発 友ヶ島 13:30発
4便 加太港 16:00発 友ヶ島 16:30発
【冬季時刻(12月1日~2月末日)】※火曜日・水曜日は運休
1便 加太港 10:00発 友ヶ島 10:30発
2便 加太港 15:00発 友ヶ島 15:30発
実際に訪れた人の声
http://xn--t8joxq4w5gvpl60swx2a.com/tomogasima
http://www.jalan.net/kankou/spt_30201ab2050006660/
http://www.jalan.net/kankou/spt_30201ab2050006660/
友ヶ島詳細
http://tanakadentalclinic.jp/blog/dialy/412.html
■ 基本情報
- ・名称:友ヶ島
- ・住所:和歌山県和歌山市
- ・アクセス:南海加太線加太駅から徒歩15分で加太港。そこからフェリーで20分
- ・電話番号:073-435-1234
- ・料金:乗船運賃 大人往復2000円 小人往復1000円
- ・公式サイトURL:http://www.wakayamakanko.com/seeing/nature2.html
友ヶ島の魅力や歴史、見どころをたっぷりご紹介してみました。豊かな美しい自然だけでなく、戦争の足跡を残す貴重なスポットもたくさんありました。キャンプなどのアウトドアライフを楽しむ方も、アニメファン、歴史マニアにもおすすめできる場所です。華やかな観光地ではありませんが、ラピュタの世界観を味わいながら、ゆっくり過ごしていただきたいところです。夜には満天の星空が広がります。神秘的なこの場所へ、是非一度お越し下さい!