T.Kiya
唐突ですが、みなさん、散策はお好きですか?春や秋の陽気の好い時には気持ちいいですよね。今では、名所に行くのにもスマホやタブレットで地図も見れてしまうので、散策好きには便利な世の中になってきたと思います。
でも、古地図を用意して、ちょっと楽しみ方にアレンジを加えてみませんか?
1.東京古地図とは
「古地図」はその名のとおり古い地図です。ご存知の方のほうが多いでしょうが、ただ単に古びた、という訳ではなく古い時代、例えば江戸時代や明治時代の地図です。昨今の都市開発の結果は別として、東京の古地図は歴史散策の楽しみを広げるのにはもってこいです。
今は書店にも置いてありますし、時間を掛ければインターネットでも出てきます。
2.東京古地図の魅力
例えば史跡を巡ったときに、ただ単に石碑が建っているのみで、周りは幹線道路と高層ビルだけなどということはありませんでしたか?または、どこかの寺院へ行って、由緒書きに”昔は境内が広大で”と書いてあるけれど、どこまでが境内だったのか判らないことはありませんでしたか?
古地図を見れば、そんなことも解決します。最近では古地図と現在の地図を重ねてみることができる地図があるので、一目瞭然です。
また、現在の地図が製図のように杓子定規であるのに対して、古地図は線の強弱や色づかいが、まるで絵画のようで、見ているだけで楽しめます。
3.見どころ・お勧めポイント
さて、これをご覧いただいた方が、どのような感想をお持ちになるかは別として、いくつかのスポットを紹介させていただきます。ある意味で、現在の方が魅力的になっている、などという場所はありません。
お出かけの前には、スポットの古地図をお忘れなく。
浅野内匠頭 切腹の場所(江戸時代)
ご存じ、江戸城内・松の廊下で浅野内匠頭(あさの たくみのかみ)が吉良上野介(きらこうずけのすけ)に切りかかった罪で切腹した場所です。奥州一之関藩の上屋敷があった場所なのですが、現在は石碑が残るのみで、交通量の多い道路の騒音と排気ガスに包まれています。
江戸の頃の古地図では、江戸城を中心とした武家屋敷や藩邸が伺えます。
■ 基本情報
- ・名称 : 浅野内匠頭 切腹の場所
- ・住所 : 〒105-0004 東京都港区新橋4-31
- ・アクセス: JR新橋駅から徒歩約10分
鹿鳴館跡(明治時代)
「鹿鳴館(ろくめいかん)」は、明治政府が国賓を接待するため(現在でいう迎賓館)に造った外交のための社交場です。外交の盛んな時代は”鹿鳴館時代”とまで謳われるほどでしたが、第二次世界大戦開戦後、間もなく解体されてしまいました。
現在の日比谷通りと有楽町駅の間、宝塚劇場の周辺になるでしょうか。
■ 基本情報
- ・名称 : 鹿鳴館跡
- ・住所 : 東京都千代田区内幸町1-1辺り
- ・アクセス: JR有楽町駅から徒歩約5分
東京都 旧庁舎跡
まだ、記憶に新しいことではありますが、平成も27、東京都庁が東京駅と有楽町駅の間にあったことをご存知ない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
東京都の球庁舎の跡には東京国際フォーラムが建っています。これは、古地図とまで言わなくとも、古本屋さんで、昭和の頃の地図を見つければ容易に確認できる地図の時代ギャップの楽しみ方の第一歩かもしれません。
■ 基本情報
- ・名称 : 東京都 旧庁舎
- ・住所 : 〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-5-1
- ・アクセス: JR有楽町駅から徒歩約5分
いかがでしょう?今と昔の町の遷りを、墨で描いたような地図と見比べながら歩いてみる。
想像力も、きっとふくらむことと思います。