TANAKA Juuyoh (田中十洋)
戦場ヶ原の魅力を堪能できるハイキングについてご紹介します。栃木県日光市の国立公園内にあるこの場所は、広々とした高層湿原となっています。ここから、彼方にある山々や草原を眺めていると、ここは何処?と自分が今、関東地方にいるとは思えない気分になってしまいそうです。首都圏では見ることが出来る場所が限られている太い天の川と満天の星々を望めるこのスポットの夜空は、素晴らしいの一言につきます。そんな大自然に囲まれたこのエリアの見どころを余すことなく、ご案内します。
1.大湿原の戦場ヶ原 とは?
http://blogs.yahoo.co.jp/nnkzt/36274388.html
戦場ヶ原は、神代の時代に中禅寺湖をめぐって男体山の神と赤城山の神が争い、この大湿原が戦場となったという神話から名付けられたと言われています。戦場ヶ原の湿原は400ヘクタールもの広さがあり、湿原になる前は湖だったと考えられています。日本有数の広さを誇る湿原には、様々な植物や動物が生育・成育していることから、これらの動植物を守るため平成17年に「奥日光の湿原」として、湯ノ湖、湯川、小田代原と共に、「ラムサール条約」の登録湿地となりました。
大湿原の戦場ヶ原の周りには、中禅寺湖湖畔にそびえる「男体山」、その横には標高2367メートルの「太郎山」と日本二百名山のひとつ「女峰山」の『日光三山』や、三岳、高山、外山に囲まれた、まさに山の神々がここで戦うのにふさわしい情景になっています。
戦場ヶ原のいわれ
戦場ヶ原というだけあって、戦いにまつわる様々ないわれが残っています。なかでも興味深いのはこちらの「へびとむかでの戦い」でしょうか。この言われこそが戦場ヶ原の名の由来ともされているのです。下野国(現栃木県)の二荒神(男体山)が『大蛇』。上野国(現群馬県)赤城神(赤城山)『大ムカデ』になって戦ったと云われた地です。この戦いの勝敗ですか?それは弓の名手と言われた二荒神の孫が加勢した男体山だったそうです。
http://digitalphotochannel.seesaa.net/article/123683734.html
2.戦場ヶ原 に広がる魅力
https://teammp.wordpress.com/tag/trekking/
戦場ヶ原の魅力は、男体山などの山々を後ろに控える開放感一杯の湿原を、湿原保全のために整備された展望ポイントや木道をハイキングしながら、ワタスゲ、ホザキシモツケなど100種類以上もの湿原性植物やノビタキ、オオジシギなどの湿地帯に棲息する鳥類などが眺められることです。戦場ヶ原の遮るもののない広い湿原の上に広がる星空は、街の明かりが邪魔をする関東地方では、天の川や美しい星たちを楽しむことが出来る貴重なスポットとなっています。
山の神の伝説をモチーフにした名前の付いた湿原ですが、あながち伝説だけじゃないかもしれませんよ。神が居たかどうかは分かりませんが、古墳時代のこの地は『毛野国』の中心だったと言われ実際に豪族同士の戦乱があった可能性は捨てきれないそうです。
http://blogs.yahoo.co.jp/real_unreal_info/23699738.html
3.戦場ヶ原 の見どころとおすすめポイント
http://starwalker.jugem.jp/?eid=177
都心圏で最も美しい夜空と言われる戦場ヶ原の夜空は、ぜひ暮れなずむ時間帯から味わってもらえたらと思います。ここでは星空を初めとする戦場ヶ原の見どころをご紹介します。ここの湿原は『中善寺』と奥日光の『湯ノ湖』の間に流れる湯川の流れに沿ってあるので、華厳の滝の迫力を堪能したら、そのまま日本ロマンチック街道(国道120号)を登って行くと竜頭の滝の素敵な流れや展望台から湿原を一望できるお茶屋、実際に湿原を行く遊歩道など見どころ一杯なんです。
1:湿原
戦場ヶ原の一番の見どころは、見渡す限りの大湿原!湿原を守りながらも楽しめるように、湿原を囲むように木道が巡らされています。戦場ヶ原の広い湿原の向こうに、男体山などの山々を見晴るかす展望ポイントがハイキングコースの彼方此方に設けられ、関東地方にいるとは思えない風景を楽しむことが出来ます。整備された木道を湿原へ歩いて行けるハイキングも出来ます。その先々には展望ポイントがあって四季折々に絶景を見せてくれますよ。そして100種類以上はあると言うホザキシモツケや、ワタスゲなどの湿原性植物も楽しめます。
http://blog.livedoor.jp/nagu0223/archives/51311959.html
2:植物と野鳥
戦場ヶ原自然探求路の木道をハイキングすると、6月から8月にかけてクロミノウグイスカグラにはじまりワタスゲ、ズミ、レンゲツツジなどの草花が続いて咲く姿が楽しめます。野鳥は5月から7月頃が繁殖期となるので、ノビタキ、オオジシギ、ホオジロ、ホオアカなどの鳥たちを見ることが出来ます。http://blog.livedoor.jp/mira47/archives/1739242.html
ホザキシモツケの群落は圧巻の景色です。山野草が好きと言う人にはぜひ目にしていただきたい光景です。
http://bokyo-bokin.at.webry.info/201308/article_8.html
秋になり戦場ヶ原自然探求路の木道をハイキングすると、9月下旬から10月上旬にかけて湿原を埋め尽くす草紅葉を楽しむことが出来ます。
http://blog.goo.ne.jp/toridori-chickadee/e/955f08c83522dbe554be7abc05a5f471
夏の羽が美しいノビタキは体長約13cm。冬になると羽は雄雌ともに全身が澄黄色がかってきますが、雄の頭部や喉は黒褐色のままです。写真は春先のものです。
http://msn035839.exblog.jp/22606161
こちらはニュウナイスズメです。全長約14cm。町で見るスズメに似ていますが雄はが頬に黒点がなく、頭部と背面は通常のスズメよりもあざやかな栗色をしています。雌は薄茶色で、太い黄土色の眉斑が目立っていますよ。
ハイキングコースとは別に戦場ヶ原の前には、国道沿いにお土産店やお茶屋などがあるレストハウスがあります。ここに車を停めて戦場ヶ原の一望できる場所へ行けるようになっています。ここでも十分にワタスゲやノアザミ野鳥のさえずりなど楽しめますよ。
http://watchbirds.exblog.jp/i10
3:星空
遮る物の無い大空を眺めると満天の星が瞬き、太い天の川も見る事が出来るという、首都圏でこれほどの星空を見ることが出来るスポットは無いと言えましょう。http://blogs.yahoo.co.jp/mockmoon2000/36394118.html
こちらは天の川。余計な明かりのない夜空には、満点の星を仰ぐことができます。もちろん、街では見ることができない天の川も心行くまで堪能できますよ。
ちょっとした天体観測にはもってこいの場所でしょう。標高も1400メートルで視界が開けて、なおかつ街の明かりなどと言う邪魔もなく湿原に星の光が降ってくるような感動を受けますよ。ただ夜の湿原に入ることはとっても危険なので周辺の駐車場などで見ることをおすすめします。
http://shigemon.asablo.jp/blog/2014/05/12/7308981
4:小田代原
「奥日光の湿原」として戦場ヶ原と共にラムサール条約の登録湿地となった小田代原は、湿原から草原へと移り変わる途中にあり、湿原性の植物と草原性の植物との両方を見る事が出来ます。小田代ヶ原自然探求路を散策すると、草原の中に1本だけ立つ「小田代ヶ原の貴婦人」と呼ばれる白樺の木を見られます。外山と高山の麓にある盆地状の湿地ですね。木道が通る小田代ヶ原周回線があって、広葉樹などで隔たれている戦場ヶ原へも行くことが出来ます。ただ小田代ヶ原展望台まで昔は車で行くことが出来たのですが、今現在は通行禁止になっています。赤沼や奥日光などから奥日光自然歩道を徒歩で行くことになります。
5:幻の湖 小田代湖
小田代原では、数年に一度と言われるほどの長雨や台風などの大雨のあとに、湿原の一部が湖となって「幻の湖 小田代湖」が姿をあらわします。姿を現す長さや湖の大きさはその時々に違うという、幻の湖ならではの神秘性を持っています。浅い盆地の地形になっているので、普段は湿地の野草が風にそよぐ光景が見られますが。局地的な豪雨があった時にだけ稀に湖沼地になることがあります。その為ここではニッコウアザミやノハナショウブ、アヤメなど植物も見ることが出来、その幻想的な景色を撮ろうと多くの人がシャッターチャンスを狙に来ていますね。
4.戦場ヶ原 を訪れた人の声
一年を通して豊かな自然を育んでいる戦場ヶ原は、山野草やバードウォッチャーだけでなく、ふだんは自然と触れ合うことの少ない人にこそ訪れていただきたいスポットです。中禅寺湖がある日光や奥日光を観光するとき、温泉や華厳の滝は外せませんよね。そしてここ戦場ヶ原も多くの観光客が訪れます。ここへ訪れたときは是非この湿原をハイキングがてら散策する時間を作ってみて下さい。訪れた人たちの普段見れないものを見た感動は楽しそうなものばかりです。
奥日光、戦場ヶ原散策!途中でトンボが自ら指に留まってきて、そのまま乗せて終わりまで一緒に散策しました♪かわええ。あと、このオレンジ色の虫、はじめて見ました。なんという虫でどういう性質なんだろう??集団で花の蜜をストロー飲みしてた。 pic.twitter.com/s2mwp3dYyr
— Akane (@madderland) 2014, 9月 4
奥日光戦場ヶ原はホザキシモツケなどが紅葉して草紅葉とシラカバで綺麗。#nikko pic.twitter.com/aBlnjYPXdn
— さむきち (@karakon33) 2014, 9月 21
今日のコゲラ①:奥日光戦場ヶ原。朝の気温が-10℃まで下がりましたが、快晴、無風でいつまでも歩いていたいと思えるような清々しい一日でした。光徳の雪原で絵を描いていた御夫妻が素敵でした。 pic.twitter.com/pcwcbPruRq
— トラッタ@△ (@2011Trutta) 2015, 1月 29
ヽ(^o^)丿”@windoya: 「山神昇る空」 昨夜の奥日光戦場ヶ原の空。 昨夜の天気は、どこも曇り予報だったので、半分あきらめていましたが、よく見えました^^ #musky https://t.co/QBufXcVRZ1″
— たか^^(takayuki) (@BwTaka) 2014, 8月 24
5.戦場ヶ原の詳細情報について
その名とは裏腹にとても自然豊かで心癒されるスポットの戦場ヶ原。日光と言えば東照宮に足が向きがちですが、こちらの貴重な湿原にも、ぜひ足を伸ばしてみてくださいね。■ 基本情報
- ・名称: 戦場ヶ原
- ・住所: 栃木県日光市中宮祠
- ・アクセス: JR日光駅または東武日光駅より東武バス湯元温泉行き乗車約50分、「三本松」バ ス停下車徒歩1分
- ・料金: 無料
- ・電話番号: 0288-54-2496(日光市観光協会 日光支部)
- ・所要時間: 1~4時間
- ・公式サイトURL: http://www.nikko-kankou.org(日光旅ナビ)