京都市の南西に位置する長岡京市は、古墳時代から有力な豪族が支配していたところ、時代が下って平安京遷都以前に長岡京として、都が置かれた地域でもあります。そんな歴史ある場所に平安時代には仏教布教のためのお寺がいくつも建立されました。
しかし、応仁の乱で多くの寺が焼失する中で、長法寺も例外ではありませんでした。ただ、残された石塔がその歴史を物語ってくれているように思います。
周辺は緑深い山に囲まれ、春はヤマブキ、冬は寒椿が楽しめます。
平安時代後期の作品で、仏教絵画の代表傑作のひとつ。現在は京都国立博物館が所蔵し、長法寺にはその模写(大正9年製)を保管しています。毎年3月15日以降1週間ほど公開されます。
緑深い西山に抱かれた長法寺。季節によって咲く色々な花が彩ってくれます。激動の歴史を見守ってきた石塔に手を合わせつつ、当時の人たちの思いを感じてみましょう。
しかし、応仁の乱で多くの寺が焼失する中で、長法寺も例外ではありませんでした。ただ、残された石塔がその歴史を物語ってくれているように思います。
1.「長法寺」とは?
天台宗延暦寺の末寺で、910年三井寺の開祖智証大師の弟子、千観上人によって建立されました。応仁の乱で焼失し、本堂と庫裏は平成2年に再建されました。京都洛西観音霊場(桂川西岸から西山にかけての地域にある三十三ヶ所の霊場)の第9番札所となっています。2. 「長法寺」の魅力
建物時代は応仁の乱で焼失してしまいましたが、境内に残る鎌倉時代の三重石塔や南北朝時代の宝筐印塔(宝筐印陀羅尼という呪文を収めた塔、のちに供養塔、墓碑塔としてたてられる)、ご本尊は室町時代の十一面観音坐像、鎌倉時代の阿弥陀如来立像があります。周辺は緑深い山に囲まれ、春はヤマブキ、冬は寒椿が楽しめます。
3.見どころ・お勧めポイント
三重石塔
千観上人の供養塔と伝えられる三重石塔があります。鎌倉時代の作で高さが約2mで花崗岩でできていて、京都市指定有形文化財となっています。長岡京市内最古の石塔になります。建物が焼失しても石塔はその歴史を見ながら今に伝えられています。国宝「絹本著色釈迦金棺出現図」
釈迦が涅槃に入った直後、麻耶夫人は天から駆けつけ、釈迦の金の棺に取りすがって嘆き悲しんだ。その時、釈迦は神通力をもって棺の中から身を起こし、母のために説法をしたという、仏教説話を絵画化したもの。平安時代後期の作品で、仏教絵画の代表傑作のひとつ。現在は京都国立博物館が所蔵し、長法寺にはその模写(大正9年製)を保管しています。毎年3月15日以降1週間ほど公開されます。
名水「朧泉(おぼろのいずみ)」
境内西北隅には湧き水の「朧泉」があり、いまもコンコンと湧き出ています。山号の清巌山は千観上人がこの湧き水から名付けたと言われています。この西山連峰は雨の多い地域で、湧き水が多くここから南へ大山崎町に日本で最初のウイスキー工場が建てられたのもの頷けますね。4.口コミ
紅葉!! (@ 長法寺 in 長岡京市, 京都府) http://t.co/st3dwa77Da pic.twitter.com/i1dIZgmCvi
— 攻めるご隠居 (@goinkyo_hacker) 2014, 11月 22
釈迦金棺出現図 山越阿弥陀図 pic.twitter.com/tgMZyH37JC
— リンク (@Link_DQX) 2015, 7月 9
5.詳細
■ 基本情報
- ・名称:天台宗 清巌山長法寺
- ・住所: 長岡京市長法寺谷田16
- ・アクセス: 阪急京都線「長岡天神駅」から徒歩約30分
- ・拝観時間: 9:00~17:00
- ・電話番号: 075-951-9075
- ・料金: 無料
- ・参考サイトURL: http://www.city.nagaokakyo.lg.jp/0000001273.html
緑深い西山に抱かれた長法寺。季節によって咲く色々な花が彩ってくれます。激動の歴史を見守ってきた石塔に手を合わせつつ、当時の人たちの思いを感じてみましょう。