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全国のおじいちゃん・おばあちゃんが一度は行きたいと思っている場所として有名な東京都巣鴨。「とげぬき地蔵」や「地蔵通り商店街」などで有名な巣鴨に、日本で最初に銅版画を作った「司馬江漢の墓」があるって知っていますか?美術を学び、洋画家を志している人であれば、ちょっと気になる「司馬江漢の墓」。そんな「司馬江漢の墓」について詳しくご紹介していきたいと思います。
司馬江漢の墓とは?
皆さんは「司馬江漢」という人を知っているでしょうか?司馬江漢は、日本で最初に銅版画を作った人物だと言われています。司馬江漢は、江戸時代後期の浮世絵師であり、蘭学者でもある人物です。当時の日本では当然ながら浮世絵が中心で洋画は行われていませんでしたが、唯一外国人が居住していた長崎に留学し洋画を勉強。油絵・銅版画をも製作したと言われています。司馬江漢は、銅版で天球全図及び東都八景の図を製作。いわゆる「和洋折衷」の画風を確立し後世の洋画発展の基礎を築いた人物でもあります。
そんな司馬江漢は、晩年になると煩わしい人付き合いを徹底的に嫌い、江戸の町屋でひっそりと暮らし、没後は現在の東京都巣鴨にある慈眼寺に葬られました。
洋画家や版画家を志す人や、司馬江漢の作品に興味のある人には是非訪れて頂きたい場所です。
司馬江漢の墓の魅力
先程も述べていますが、司馬江漢という人は日本の洋画・版画の技術発展の基礎を築いた人物です。当時の日本では大変珍しく貴重であった荏胡麻の油を使用した油彩画を描き、西洋画法と油彩の技法を駆使して、敢えて富士山や桜などの日本的な風景を描いています。また蝋油を使った蝋画の工夫などにも熱心で、そうした司馬江漢の作品は各地の社寺に奉納され、洋風画の普及に繋がっています。
日本最初の銅版画家でもあり、1783年には「三囲景図」を制作するなど、当時の芸術家の中でもかなり革新的な人物であったと伝えられています。
そんな司馬江漢の眠る墓は、巣鴨駅から徒歩で15分程の静かな場所にあります。晩年は人との関わりを嫌ったという司馬江漢らしい大変ひっそりとした墓地の一角にあり、清浄な空気の中で司馬江漢の芸術や心に想いを馳せてみると良いのではないでしょうか。
司馬江漢の墓の見どころ・お勧めポイント・周辺スポット
・芸術家には是非お勧めしたい!現代の日本における洋画家の皆さんや洋画家の卵である美大生の皆さんには、是非この「司馬江漢の墓」に訪れて頂きたいですね。現代の日本には当たり前の様にある洋風画は、すべて司馬江漢がスタートであったといっても言い過ぎではありません。司馬江漢から、是非革新的なアイディアを得てみてはいかがでしょうか。
・お勧め周辺スポット「とげぬき地蔵」
巣鴨と言えば、やはり欠かせない場所は「とげぬき地蔵」。有名なとげぬき地蔵は、司馬江漢の墓がある慈眼寺から約400mほどの場所にある高岩寺の中にあります。毎月4のつく日には縁日も出ていますから、是非一度訪れてみて下さいね。
・お勧め周辺スポット「地蔵通り商店街」
先述の縁日が開催されるのも、こちらの「地蔵通り商店街」。縁日の際には様々な露店が立ち並びますが、通常の場合も、塩大福やつくだ煮などの定番お土産店や若者にも人気のカフェ等があります。お天気の良い日に是非ぶらりと散策してみてはいかがでしょうか?
■ 基本情報
- ・名称:「司馬江漢の墓」
- ・住所:東京都豊島区巣鴨5-35-33慈眼寺
- ・アクセス:巣鴨駅から徒歩で15分
- ・電話番号:03-3910-1579
- ・料金:無料