毎年7月に福島県相馬市で開催される、相馬野馬追(そうまのまおい)。今年は7月25日(土)~7月27日(月)に催され、観客約11万5千人が訪れました。甲冑を身に纏った武者が馬で駆けてゆく姿は、まるで戦国時代に迷い込んだよう・・・
その後も平将門の流れを汲む相馬氏が、この野馬追を神事として続けていました。そのため、鎌倉幕府成立後にこのような軍事訓練が一切禁止された際にも、あくまでも神事という名目で行われていた相馬野馬追は取り締まられず、今に続いています。昭和53年には国指定重要無形民俗文化財に指定されました。
1日目 出陣式・宵乗り
2日目 お行列・甲冑競馬・神旗争奪戦
3日目 野馬懸
教科書や博物館の戦国絵巻でしか見たことのない光景を目の当たりにする、そんな特別な体験ができます。戦国時代に迷い込んでしまったような感覚を、ぜひ味わってみてください!
1千年以上前から続く相馬野馬追とは?
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起源
古くは平将門が自国領の下総小金原(現在の松戸市周辺)で軍事演習を行ったことに由来します。野生馬を領内に放し敵兵に見立てて訓練をし、また捕らえた馬を神前に奉納しました。その後も平将門の流れを汲む相馬氏が、この野馬追を神事として続けていました。そのため、鎌倉幕府成立後にこのような軍事訓練が一切禁止された際にも、あくまでも神事という名目で行われていた相馬野馬追は取り締まられず、今に続いています。昭和53年には国指定重要無形民俗文化財に指定されました。
行事の流れ
相馬野馬追は、3日間に渡って行われます。1日目 出陣式・宵乗り
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「出陣式」は相馬中村神社、相馬太田神社、相馬小高神社の各妙見神社で行われます。3社に集合した武者たちは安全祈願の後、神酒を酌み交わし、祭場地に向かいます。そこで陣羽織・野袴姿で古式馬具をつけ、「宵乗り」と呼ばれる競馬を行います。2日目 お行列・甲冑競馬・神旗争奪戦
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2日目の本祭りは、数百騎に及ぶ騎馬隊が隊列を組み雲雀ヶ原祭場地を目指す「お行列」で始まります。その祭場地に着いてから行なわれるのが、後に紹介する祭りのメインイベントとも言える「甲冑競馬」と「神旗争奪戦」です!3日目 野馬懸
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最終日である3日目には、相馬小高神社の境内に追い込んだ裸馬を素手で捕らえて奉納する「野馬懸(のまがけ)」と呼ばれる神事で締めくくられます。見所☆戦国絵巻の再現
やはり注目は2日目の本祭りです。祭場地の甲冑競馬と神旗争奪戦は見逃すな!砂埃を上げて駆け抜ける甲冑競馬
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兜を脱いだ甲冑姿の騎馬武者が、10頭ずつ1周1,000mの速さを競う「甲冑競馬」。500騎以上の騎馬武者が戦場に見立てた雲雀ヶ原を駆け抜けていく様は、まさに圧巻です!数百の騎馬が一挙に神旗を狙う!
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「神旗争奪戦」空高く打ち上げられた花火の中から舞い降りてくる赤、青、黄色の御神旗を目掛け、300騎以上の騎馬武者が一斉に集まり奪い合います。騎馬武者が1ヵ所に集中して駆けていく姿を見ていると、本当に戦っているのではないかと錯覚してしまいそうになるほどで、手に汗握る光景です!
■ 基本情報
- ・名称:相馬野馬追
- ・住所:雲雀ケ原祭場地 (福島県南相馬市原町区牛来字出口206)
- ・電話:相馬野馬追執行委員会 0244-22-3064・0244-24-5263
- ・アクセス:【電車】JR原ノ町駅からバスで約10分
- ・料金:本祭の雲雀ヶ原祭場地での甲冑競馬、神旗争奪戦の観覧には入場券が必要です。
- (大人 前売券800円、当日券1,000円。中学生以下の子供は入場無料)
- ・開催時期:毎年7月最終土・日・月曜日
- ・公式サイトURL:相馬野馬追執行委員会 soma-nomaoi.jp
教科書や博物館の戦国絵巻でしか見たことのない光景を目の当たりにする、そんな特別な体験ができます。戦国時代に迷い込んでしまったような感覚を、ぜひ味わってみてください!