【戸畑区】とは?
北九州市の中央部分にある町【戸畑区】。区域北部と北西部は海岸があり洞海湾に面しており、北東部は響灘・関門海峡に面しています。北九州市の行政区の中で最も面積の小さい区となっています。【戸畑区】の魅力
戸畑区には、日本の近代化を支えた数多くの産業遺産が残され、魅力的な様式で建てられた建築物なども昔の様相を残したまま、現在にその姿を見せてくれます。まるで日本ではない様な素敵な洋館や魅力的な日本家屋。産業遺産は映画や漫画に登場してきそうな遺物が私達を魅了して止みません。中でも特にオススメな所を一か所抜粋して下記に紹介します。旧松本家住宅
旧松本家住宅は松本健次郎が明治41年から明治45年にかけて建設。和洋館を併設した明治時代の典型的な貴紳住宅と言われており、当時のまま現存している貴重な建築物とされています。現在は北九州の経済人の集まりである西日本工業倶楽部が管理運営、結婚式や文化事業に利用する事も可能という事です。アール・ヌーボー様式の洋館は辰野金吾の設計によるもの。日本館は数寄屋造り・書院造りで敷地内にある広大な庭園は、春にはツツジ・秋の紅葉の時期には事のほか美しいと評判です。毎年春と秋には特別公開日が開催され、大変大勢の人で賑わいを見せます。
【戸畑区】の歴史
名護屋崎・牧山古墳の古墳群にて、約1400年前の人骨・鏡・銀鏡・土器の副葬品が発見されました。日本書紀で【戸畑】は『名護屋』という名で登場しています。【戸畑】の地名が確認されている最古の資料は応永3年(1396年)の麻生氏の所領目録<惣諸浦塩浜其外所々目録>で、『戸畑浦』という名で登場しています。
奈良時代に記された万葉集にも『飛幡の浦』と記され、筑前風土記では『鳥旗』という名で記録されています。
おすすめ観光スポット
北九州市市立美術館
北九州市の中央部、八幡東区と戸畑区の境にある緑豊かな丘陵地に斬新な造形美で佇む美術館があります。設計は磯崎新氏によるもの。ロダン・マイヨール・ドガをはじめ、世界的名品が近代・現代美術を中心とする数多くのコレクションと共に所蔵されています。また、地元作家の作品の収集にも力を入れているとの事。美術館周辺は『美術の森公園』として散策コースが整備されており美術館と共に素敵な時間を過ごす事が出来ます。
休館日は月曜日(祝日の場合は翌日)と年末年始。
住所:福岡県北九州市戸畑区鞘ヶ谷町21-1
中央公園
北九州市の戸畑区・小倉北区・八幡東区の3区をまたがる広大な自然を有した<中央公園>です。戸畑区で最も高いとされる金比羅山(標高125m)の麓に位置する公園で、アスレチック遊具やキャンプ場、総合体育館などの充実した施設があります。お子様連れでの憩いの一時にもおすすめです。金比羅池を中心に『水とレクリエーションの公園』として親しまれているとの事♪入園自由・駐車場あり(無料・555台)
住所:北九州市戸畑区金比羅町
お問い合わせは>>093-582-2466(北九州市建設局公園緑地部)
夜宮公園
北九州市戸畑区の中央にある丘陵地、その一角に<夜宮公園>があり、菖蒲の名所としてよく知られています。初夏には約7000株(約2万本)の花菖蒲が色とりどりに美しい姿で咲き誇り、特に『夜宮池』の周囲は見所とされています。6月上旬の土曜日・日曜日は『とばた菖蒲まつり』が開催されて、多くの露店なども立ち並び盛況であるといいます。入園無料なので気軽にいけます♪駐車場は少なく31台ですのでご注意を。
住所:北九州市戸畑区夜宮
お問い合わせは>>093-582-2466(建設局公園緑地部緑政課)
新日鐵住金(株)八幡製鐵所
日本の近代化を支えた基幹産業の現場を体感する事ができます!明治34年の官営製鐵所起業以来、優れた鉄鋼製品群を数多く産み出し、日本の製造業を支えてきた八幡製鐵所。2014年4月には、旧小倉製鐵所と統合、新生『八幡製鐵所』として新しいスタートをきりました。
鉄鉱石を溶かし鉄を造る高炉工場と、真っ赤な鉄の塊(スラブ)がローラーを通過する毎に薄く引き延ばされる様子を見る事が出来る熱延工場を見学する事ができます。設備のスケールの大きさは圧巻です!敷地内を通る鉄を運ぶ専用鉄道も興味をそそります♪
お問い合わせは>>093-872-6105新日鐵住金株式会社・八幡製鐵所HP
おすすめ名産品
関門海峡たこ
関門海峡は潮の流れが速い事で有名、たこはそれに流されまいと海底の岩にしがみつき、たこの足が太く短くなり身が引き締まる。その為関門海峡のたこを食べた時のプリプリ感は格別なものがあります♪ほぼ年間を通して美味しく食べる事ができるのも魅力的ですね。*3月~5月はたこがまだ未熟な為、禁漁されます。名物弁当に『関門海峡たこめし』や林檎チップで燻製にした『関門海峡たこの燻製』なども販売されていて色々な食べ方があるので是非お試し下さい。
豊前本ガニ・平家蟹
豊前海区のガザミ(エアタリガニ)は『豊前本ガニ』というブランド名をもっています。秋に頂く『豊前本ガニ』は特に美味しいと評判。絹の様な滑らかな身質にミソは濃厚で最高の旨みを持っています。茹でて食べるのが一般的ですが、鍋や味噌汁で頂いたり、内臓と卵(内子)の入った甲羅に熱い酒を注いだ甲羅酒も絶品との事。平家蟹はあまり大きくない蟹で、瀬戸内海から九州沿岸にかけ、広く生息している蟹です。甲羅の背面に左右対称の溝が深く刻まれており、それが怒った人の顔に見える事から、壇ノ浦の合戦に敗れた平家の武者が化身した…という伝説が有名であります。
ワカメ・ヒジキ・あかもく
筑前海を中心に採られており養殖も行われています。冬から早春のワカメは生でサッと湯に通し、そのまま醤油や柚子・レモンなどの柑橘類を絞って頂くとワカメそのものの味を美味しく楽しめます。ヒジキは秋が新芽の時期で、その時期に採取したものが『めひじき』と言われ、希少価値の高い商品として販売されます。
あかもくは余り知られていないかもしれませんが、ワカメや昆布などと同じ褐藻類に属している海藻です。強い粘り気が特徴的で、フコイダンが豊富。食物繊維にカルシウムも含まれており、更に低カロリーなので健康的食材として注目されています。臭みもなくさっぱりした味わいなので、そのまま三杯酢などで食べても良し、その他の食材と併せて料理に使っても相性が良いと評判なようです。
合馬たけのこ
竹林面積日本一と言われている北九州市の合馬。合馬たけのこは北九州を代表する食材として日本全国に出荷されています。アクが少なく風味豊かで、柔らかい舌触りは格別です♪新鮮であれば刺身(生)で食べる事もできます。合馬たけのこの中でも『白子』と呼ばれるたけのこは最高級品であり、京都方面の高級料亭などで高級食材として使われているとか!ぬか味噌炊き
『ぬか味噌炊き』は北九州小倉の名物。イワシやサバなどの青魚をぬか味噌と一緒に煮込んだ料理。ぬか味噌炊きは江戸時代の国替えによって小倉藩主となった小笠原公が、大変ぬか漬けが好きで、入城に際して家宝のぬか床を持参し、それを食していたのがそもそもの始まりという言い伝えが残されています。イベント
戸畑祇園大山笠行事
戸畑祇園大山笠は国の重要無形民俗文化財に指定されています。博多祇園山笠・小倉祇園太鼓と共に福岡県の夏の三大祭りと称され、全国的に有名な祭であります。200年の歴史があり、昼は4体の大山笠が古式ゆかしく12本の大幟を立てて小若山笠を従え、練り歩きます。夜は大幟などの装飾を取り払い、提灯309個を12段に重ねた光のピラミッド(提灯大山笠)に姿を変え『ヨイトサ・ヨイトサ』とかけ声と共に進む姿は美しくも力強く圧巻であります。門司みなと祭
開港後100年以上という門司港。日本三大みなと祭の一つとされる『門司みなと祭』が5月の第4日曜日とその前日に開催されます。祭の目玉はカーニバル形式で門司区内を踊り歩くパレード。その他にも艦船の公開などもあります。パレードでは音楽隊・仮装車を先頭に、ミスポート門司や各団体のシャギリ隊など、50台以上の車と1000人を超える人々が区内を5時間近くかけて巡ります。わっしょい百万夏まつり
北九州市の夏の風物詩と言われる『わっしょい百万夏まつり』。昭和63年(1988年)市制25周年を機に、市民の心を一つにし多くの人々が楽しめる祭を!という事で始まったお祭り。鮮やかな色彩のフロートや趣向を凝らした山車の行進、総参加者数・約4000人といわれる大パレードなどに続き、小倉祇園太鼓・黒崎祇園山笠・五平太ばやし・大里電照山笠などが一同に集まる夏祭りです。更に総勢約15,000人が参加すると言われる百万総踊りや花火大会などもあり、北九州の夏祭りを一挙に楽しめる最大のお祭りとなっています♪
【北九州市(戸畑区)】へのアクセス
JR・電車
東京から新幹線のぞみで約5時間名古屋から新幹線のぞみで約3時間
新大阪から新幹線のぞみで約2時間20分
福岡から新幹線こだまで約20分
飛行機
東京・羽田から北九州空港まで1時間30分車・高速道路利用
福岡方面から八幡IC→北九州都市高速道路へ下関方面から門司IC→北九州都市高速道路へ
■ 基本情報
- ・名称:北九州市戸畑区
- ・区役所住所:〒804-8510 北九州市戸畑区千防一丁目1番1号
- ・電話番号:093-871-1501 (代表)
- ・公式サイトURL:https://www.city.kitakyushu.lg.jp/tobata/
ノスタルジーな建築物と産業遺産が数多く残る【戸畑区】はどこか違う時代に迷い込んだ様な、そんな魅力の溢れる街です。海も近く夕陽の沈む時に出くわせば映画のワンシーンの様な思い出も残せるかもしれませんね♪