Keisuke Mutoh
境内にある鎌倉時代に作られた石仏は嵯峨釈迦堂の本尊を模したものとして非常に珍しいものです。普段非公開の庭園には「善導寺型燈籠」と称される、鎌倉時代及び江戸時代に作られた燈籠が今もあります。京都における幾たびの戦火をくぐり抜け、今に生き残った石造美術品を堪能してみましょう。1.「善導寺」とは?
室町時代末期、筑後の善導寺(久留米市)の然誉清善(ねんよせいぜん)上人によって六角堂の付近に創建されたと伝えられています。1573年ころ現在の場所に移ったとされていますが、天明(1788年)の火災によって焼失。1817年現在の建物が再建されたそうです。2. 「善導寺」の魅力
お寺には珍しい竜宮門がありその存在感を示しています。境内には貴重な石造美術品が多くあり、ここ善導寺の名前から来た「善導寺型燈籠」など珍しいものがたくさんあります。京都のお寺は、火災で多くが焼失した歴史を持っています。ここも例外ではなく、石仏や燈籠など火災を免れたものに珍しいものが残されているのです。
3.見どころ・お勧めポイント
貴重な石造美術品
境内の本堂前には、清涼寺(京都市右京区)にある国宝「本尊釈迦薬師如来」を模したとされる、釈迦三尊石仏があります。高さ1mほどの扁平な自然石に三尊の立像を半肉彫りにしたもので、鎌倉時代の銘が入っています。また、普段は非公開ですが、書院前の庭園にある鎌倉時代の燈籠と江戸時代の燈籠は、「善導寺型燈籠」と呼ばれ、茶人の間では人気の燈籠だそうです。
竜宮門
楼門の屋根が入母屋造りでアーチ状の門が下に開いた形で、上には木造建築を乗せた中国風になっています。浦島太郎の物語に出てくる竜宮城の門がこの形を模していることから、竜宮門と呼ばれたのかどうか定かではありません。(門が先か、浦島太郎が先か?)お寺の門としては以外に珍しい形で目立っています。エステサロンのあるお寺?
なぜか境内にエステサロンがあります。お寺とエステサロンとは奇妙な取り合わせですが、経営者自身がここ善導寺で生まれ育ったとありますが、詳細は分かりません。1日1〜2名だけの予約だそうです。お寺でのエステ体験をしてみますか?4.口コミ
京都 善導寺。二条大橋の西にあります。入り口の竜宮門が特徴的。境内には、三尊石仏、善導寺型燈籠などの 石造遺物の名品があります。 pic.twitter.com/lXpxEz623Z
— 京からす (@KYOKARASU) 2014, 8月 19
5.詳細
■ 基本情報
- ・名称: 終南山真光明院善導寺
- ・住所: 京都市中京区二条通木屋町東入東生洲町533
- ・アクセス: 地下鉄東西線「京都市役所前駅」下車徒歩約10分
- ・拝観時間:自由
- ・電話番号: 075-231-0941
- ・参考サイトURL: http://www.kyotofukoh.jp/report1147.html
嵯峨釈迦堂の釈迦陀如来を写した鎌倉時代の石仏、善導寺型と呼ばれる燈籠、ここは貴重な石造美術品の宝庫です。一度訪れてみてください。