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ひろしま美術館は平和公園内にあり、原爆犠牲者への鎮魂と平和への願いが込められた作品が展示されています。「絵画なんてわざわざ見に行かなくても、インターネットでいくらでも見れるじゃん!」とお思いの方もいるかもしれませんが、オリジナルの絵を生で見なければ、あの迫力は実感できませんよ。あなたも、マネやゴッホなど、名だたる芸術家の名画をじっくり堪能してみてはいかがでしょうか?きっと人生が豊かになると思いますよ!
1.ひろしま美術館とは?
http://daikey.cocolog-nifty.com/art/2008/08/1_4368.html
“愛とやすらぎのために”をテーマに、原爆犠牲者への鎮魂と平和への願いがこめられた美術館です。 館内には、マネ、ルノアール、ゴッホなどフランス印象派の作品が数多く収蔵されています。
美術館の前庭には、ピカソの子息から寄贈を受けたマロニエの樹が育っています。
1978年に開館した地下1階と1階の美術館です。受け付けは1階で展示室のほかにミュージアムショップ、ティーショップが併設しています。エレベーターもあるので、地下への移動も心配ありません。バリアフリーですので、車椅子でも鑑賞できます。
2.ひろしま美術館の5つのみどころ
ひろしま美術館は5つのゾーンに分かれています。それぞれの主要な収蔵品を見てみましょう。(1) 「ロマン派から印象派」ゾーン
「灰色の羽根帽子の婦人」エドゥアール・マネ http://www.hiroshima-museum.jp/collection/eu/manet.html
「りんごを持つヴィーナス」オーギュスト・ルノワール
http://www.hiroshima-museum.jp/collection/eu/renoir.html
ルノアールは女性や家族を輝きのある色彩で、生を謳歌するような作品に仕上げました。
http://www.kanshin.com/keyword/1298089
晩年は手が動かなくなっても筆をくくりつけて描いたそうです。 ロマン派とは18世紀末から19世紀前半の感受性や主観に重きを置いた作品で、印象派とは19世紀後半、形の明確さよりも光の変化や空気感を描こうとした作品が多いのが特徴です。そんな時代や様式を踏まえて見てみてください。
(2) 「ポスト印象派と新印象主義」ゾーン
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック 「アリスティド・ブリュアン」 http://www.hiroshima-museum.jp/collection/eu/toulouse-lautrec.html
モデルはモンマルトルの歌手、詩人、キャバレーの経営者でもあるブリュアンです。 37歳で亡くなったロートレック。不思議な写真ですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/
ポスト印象主義は印象派の後に活躍した画家たちを指し、とらわれることなく、自由に描いているような印象があります。新印象主義は印象派の特徴を受けて、19世紀末から20世紀初頭に活躍した画家たちを指します。
(3) 「フォーヴィスムとピカソ」ゾーン
「赤い室内の緑衣の女」アンリ・マティス http://blog.livedoor.jp/tomooji/archives/51194197.html
マティスならではの平坦な色と面の組み合せが強調されています。 悠々自適にアートを追求した、マティスです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/
「酒場の2人の女」パブロ・ピカソ
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroyuki_kano/14888477.html
世界中が知っているピカソ。絵だけでなく彫刻、陶芸などでも活躍しました。
http://tsujimon.com/2014/04/14/meigen22/
フォーヴィスムとは絵画運動のことで、形式的な枠組みにはまらず、自由な発想で描かれています。目に見える色彩ではなく、心に感じる色で描かれています。そしてそんな自由な発想といえば、ピカソを思い浮かべませんか。ピカソの自由さも感じられるゾーンです。(4) 「エコール・ド・パリ」ゾーン
「牝鹿と二人の女」マリー・ローランサン http://www.digiart.cc/274_6013.html
マリー・ローランサンは肖像画家として、多くの社交界の人びとを描きました。
ピンクや群青色の女性像が魅力です。
http://members3.jcom.home.ne.jp/m-yone/Lrc1.html
「裸婦と猫」レオナール・フジタ
http://kenjiyokoo.com/blog/2011/09/12/
フジタはフランスで活躍した日本人画家です。
東洋と西洋の伝統を融合した画風で、ヨーロッパ各地でも高く評価されています。
http://makanangin.at.webry.info/200806/article_18.html
エコールドパリとは主に第1次世界大戦後~第2次世界大戦前にパリに住んでいた外国人芸術家のことを指します。様々な国の画家がパリに住むようになったいきさつやその国の状況などが分かれば、もっと絵画を楽しむことができそうですね。
(5) 「日本近代絵画」ゾーン
「支那服を着た妹照子像」岸田劉生 http://www.hiroshima-museum.jp/collection/jp/kishida_r.html
娘の麗子像で有名ですが、それと並行して制作されたもの。モデルは麗子の叔母です。
そして、最後のゾーンは日本画家のゾーン。日本人らしい繊細な絵が並びます。教科書で見たことの絵もあるのではないでしょうか。日本人が描く絵画と今まで見てきた絵を比較してみたり、時代背景を考えながら見ると、絵画鑑賞の面白さが増しますね。
3.オリジナルグッズも充実!ミュージアムショップ
広島美術館は、印象派のミュージアムグッズがたくさんあります。珍しい物もあるので、お土産にちょうどいいですね。
(1) オリジナルトランプ
http://www.shobundo.org/card/museum_top.html
丸型や正方形などオリジナルトランプも作れます。
http://blog.goo.ne.jp/junbear2005/
13種類のカードがすべて異なる絵画作品となっています。遊びながら芸術に触れられますね。トランプ遊びだけでなく、絵画名や画家名当てクイズをして遊ぶこともできますよ。丸形のトランプは珍しいので、プレゼントにもいいかもしれません。
(2) 立体名画
ポストカードサイズの「ドービニーの庭」を切り抜いて貼って、立体的に作ります。 http://www.dnp.co.jp/artscape/goods/0707_hma.html
ポストカードは小さいですが、それでも、名画が家に飾られていることに間違いはないですよね。しかも、平面の絵はよくありますが、立体的な絵画というのは面白いですね。それだけで高級感が感じられます。
(3) ジッパーケース
手触りの良いジッパーケースは、名画をいつでも持ち歩いて楽しめます。http://www.dnp.co.jp/artscape/goods/0707_hma.html
ジッパーケースはあると便利。重要なメモ書きをまとめておいたり、診察券をまとめて入れておいたり、旅行のお伴に持っていったりと使い方は色々です。使い勝手のいいものだからこそ、お気に入りの絵画のものをいつも持っていたいですね。
(4) 収蔵品カタログ
所蔵する西洋近代美術のすべてをオールカラーで掲載してあります。http://www.hiroshima-museum.jp/museum-shop/catalog.html
こういったカタログは間違いなくアート好きの方には嬉しいですね。英語解説付きや日本画をまとめたもの、日本洋画をまとめたものなどがあります。オリジナル小冊子はテーマごとに解説がされているので、アートに少し興味のある方でも親しみやすいことでしょう。4.場所
5.基本情報
■ 基本情報
- ・名称: ひろしま美術館
・住所: 広島市中区基町3-2 中央公園内(リーガロイヤルホテル北側) - ・アクセス: 路面電車「紙屋町西」より下車徒歩 3分
- ・開館時間: 9:00~17:00(入館は16:30まで)
- ・休館日: 特別展開催時を除く月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月29日~1月2日)
- ・電話番号: 082-223-2530
- ・料金: 大人1,000円、大・高500円、中・小200円
- ・所要時間: 約1時間半
- ・公式サイトURL: http://www.hiroshima-museum.jp/
ひろしま美術館、いかがでしたか?館内の5つのゾーンはいずれも、芸術史の中で重要な位置づけがなされているものです。また、展示されている作品はいずれも、それぞれの潮流のなかで強い意義を持っています。ですから、マネ、ルノワール、ピカソなど、「名前は聞いたことがあるけど何をした人かは分からない」という方でも、その業績を深く理解できるのではないでしょうか?そして、その根底にある「鎮魂と平和」の精神に、ぜひ多くの方に触れていただきたいと思います。