皇居周辺には江戸幕府の面影を感じられる建物が沢山残っています。その中でも「番所」とは、警護の詰所のことをいい、現在では、同心番所・百人番所・大番所の3つが残されています。今回は「同心番所」を訪ねてみましょう。
同心番所とは?
「同心番所」とは、大手三の丸を警護する者が詰めている所です。「同心」とは下級役人のことを差し、諸奉行・所司代・城代・大番頭などの下で庶務や警備の仕事を担当していました。武家の主人が江戸城に登城する際は、この同心番所で馬を降り、お供と別れます。お供は主人の帰りを待つ間、他家のお供と情報交換や噂話をしたことから、第三者が興味本位にするうわさ・批評することを指す「下馬評」という言葉はこの場所から生まれたとされています。Dakiny
番所巡りをしてみよう
「同心番所」は大手門から入城した際に最初に通る番所です。御三家(尾張、紀伊、水戸)以外は籠のまま通ることが許されず、江戸城の検問としての役割を担っていました。また、城内には番所がいくつかあり、奥の番所になるにつれ、警護する者の身分も上がります。葵の御紋を探してみよう
「同心番所」は大手門に近い番所で同心の中でも位の低い者がいる所ですが、建物には徳川家の葵の御紋がしっかり施されています。葵の御紋は屋根瓦の一番高い所についており、軒先は三巴紋の瓦となっています。どこにあるかぜひ探してみましょう。hiyang.on.flickr
こちらは三巴紋の瓦。百人番所
大手三の門の前にあります。鉄砲百人組(根来組、伊賀組、甲賀組、二十五騎馬)の4組が交代で警備をし、各組とも与力20人、同心100人が昼夜交代で勤務していました。百人という名前の通り、大人数が詰めているだけあって、建物も大きいです。Dakiny
後方ビル群とのアンマッチ具合が、大都会の中で歴史を身近に感じられるスポットとして、観光の写真撮影に人気です。大番所
江戸城本丸への最後の番所です。他の番所よりも位の高い与力・同心によって警護されていました。大名や旗本もここからは乗り物から降りて歩いて登城しなければいけません。Dakiny
大番所を通り過ぎると坂になっており、そこを登り切ると本丸です。参加者の声
6日皇居東御苑の紅葉情報。同心番所と紅葉。 #koyo pic.twitter.com/aj7SWkya
— 千代田区観光協会 (@ChiyodaCityPR) 2012, 12月 6
同心番所上の紅葉もきれいです。 pic.twitter.com/z1vLqrcYUd
— まるこう (@pooh_zo24) 2014, 12月 3
紅葉の季節に散歩がてら訪れてみてはどうでしょうか。■ 基本情報
- ・名称:同心番所
- ・住所:東京都千代田区千代田1−3(皇居東御苑内)
- ・アクセス:メトロ大手門駅から徒歩5分
- ・営業時間:午前9時から午後4時45分(4月15日から8月末日)
- 午前9時から午後4時15分(3月1日から4月14日、9月1日から10月末日)
- 午前9時から午後3時45分(11月1日から2月末日まで)
- ※いずれも、入苑は閉苑の15分前まで。
- ・定休日:原則月曜日と金曜日以外
- ・料金:無料
- ・公式サイトURL:http://www.kunaicho.go.jp/event/higashigyoen/higashigyoen.html