「キンキンゴーヤー」とは沖縄県北部の本部町健堅(もとぶちょうけんけん)地区で栽培されているゴーヤーのこと。健堅集落は、かつては県内有数のゴーヤーの産地であり、キンキンゴーヤーはその名の通り集落を代表する作物として、地元の人々に愛され、親しまれてきました。しかし、キンキンゴーヤーは他品種のゴーヤーと比べ痛むのが早く、その大きさと相まって冷蔵施設などが乏しかった当時の流通にはあまり適さず、昭和50年代に入ると、アバシーゴーヤーなど、より流通に適した品種への切り替えが行われ、キンキンゴーヤーは市場から姿を消してしまったのです。
そんなキンキンゴーヤーを復活させる取り組みが、地元の生産者を中心にスタートしています。地元にわずかに残されていた種から、5年もの歳月をかけて種の選抜と採種を繰り返し、かつてのキンキンゴーヤーの形状と味を復活したのです。
健堅地区が、以前“キンキン”と呼ばれていたことが名前の由来。数あるゴーヤーの中でも、集落の名がつけられた地域固有の品種は、キンキンゴーヤーだけではないかと言われています。とても愛らしい名前ですよね。その特徴は、大きいだけではなく実がとても肉厚なこと。だから食感もしっかりと楽しめるんです。そして、えぐみのないとても心地よい苦味が癖になります。
一般的にスーパーなどに出回っているアバシーゴーヤーに比べると、全長も実の厚さもなんと2倍から3倍の大きさ。キンキンゴーヤーとして認められるのは35cm以上600g以上のサイズからと決められています。大きいものでは60cmを超えるものも。キンキンゴーヤーは商標登録されているので、合同会社健堅が認めたゴーヤーだけがキンキンゴーヤーとして市場に旅立つのです。
健堅地区は自然豊かな緑に囲まれた小さな集落。目の前には美しい海や瀬底大橋が望めます。
沖縄の家庭でもよく作られる「煮付け」も、健堅地区では豪快に厚切りされたキンキンゴーヤーが主役です。肉厚なので火を通しても食感がしっかり残り、美味しくいただけます。もちろん、「ゴーヤーちゃんぷるー」や「天ぷら」など様々な料理にも相性バッチリ。
キンキンゴーヤーの特徴や調理法、プロジェクトのことを丁寧に教えてくれた合同会社 健堅代表社員 仲栄真 雅宏(なかえま まさひろ)さん
合同会社 健堅の代表社員 仲栄真 雅宏(なかえま まさひろ)さん、本部町の副町長 平良 武康(たいら たけやす)さんを筆頭に、熱い想いでキンキンゴーヤー作りに愛情を注いでいます。
沖縄県本部町副町長の平良武康(たいらたけやす)さん
復活プロジェクトに力を注ぐ1人、平良副町長は「キンキンゴーヤーに注目が集まることで地域活性につながってほしい。何よりも、当時キンキンゴーヤーを食べて育った地元の人たちが喜んでくれていることが、とても嬉しい」と話してくれました。
キンキンゴーヤーを栽培しているビニールハウスへお邪魔すると、本部の日(6月10日)の出荷を目指して順調に成長中。現在、苗の背丈は60cm〜70cm前後でした。
すくすく育っています〜。もう少し大きくなってくるとキンキン地区伝統の”棚栽培”で育てていきます。
一般的なゴーヤー同様に生育適正温度が25℃~30℃といわれ、特に15℃を下回ると青果不良(青果が曲がったり痩せたりする事)をおこしたり生育が極端に悪くなりやすいキンキンゴーヤーは、この2月頃の気温変化への対応が大変。沖縄でもグーンと冷え込む日が多い時期ですからね。ちょうど今の大きさの時期が最も大事な時なんだと、生産者の宜野座 勝(ぎのざ まさる)さんが話してくれました。
キンキンゴーヤーを生産している宜野座さん。
35年もの時間を経て、多くの人の愛情で復活したキンキンゴーヤー。ぜひとも食べてみたいですよね。まだまだ希少でほとんどが地元で消費され地元外にはそれほど出回らないのですが、6月10日の「もとぶの日」に開催されるイベントで販売を予定しています。なんと、それに先駆けて沖縄CLIPでご予約を受け付けます! 予約方法は下記をご確認ください。
今回の商品は希少な中から更に色・形が美しいものから厳選された40cm前後サイズのキンキンゴーヤーを贈答用にピッタリな高級感ある木箱に入れてお届けします。なんと木箱のフタ表面は高級木材の琉球松を使用しています。地元で丁寧に1つずつ制作しているんですよ!
木箱のフタ表面は貴重な琉球松を使用!
ゴーヤーはビタミンCや、独特の苦味成分モモルデシンが豊富で、とても栄養化が高い食材としても注目されています。大切なあの人へ、誕生日などの記念日にプレゼントしてみてはいかがでしょうか?贈答用は、沖縄CLIPのみの限定販売となります。ご予約お待ちしています!
沖縄CLIPでは今後も、キンキンゴーヤーの成長を紹介していきたいと思っています。お楽しみに!!
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