記事を読み始めて頂いたディスプレイの前の旅好きのあなたへ
世界各地を旅し、そこで出逢った美しい風景を写真に収めることをライフワークとしている旅人、
w.aokiと申します。
美しい風景は人の心を豊かにする(ひいては平和な世の中に繋がる)という想いのもと、
見て撮って来た名の有る風景(名景)の紹介をホームページなどでゆるりと行っています。
今回は、北は北海道の宗谷岬、東は同道の納沙布岬から、南は沖縄県の波照間島、西は同県の
与那国島まで、一般人が行ける日本の端から端までを旅して見て撮ってきた名景・絶景の内、
最も心揺さぶる風景を20箇所厳選してランキング形式でご紹介いたします。
順位付けの基準は、訪れた時の心の動かされ具合で採番しました。
どれも一度はご自分の目で見ていただきたい場所ばかりですので是非一度訪れてみてくださいね。
(※なお、再訪した時に以前よりも心を動かされる風景を見ることができた場合、
その場所の順位が入れ替わることもありますので、その辺りもお楽しみください)
※2016/9/7更新:屋久島(9位→7位)
摩耶山・掬星台の夜景(7位→8位)
久米島のハテの浜(8位→9位)
砂丘の向こうは大海原
丘の上に立って、遥かな日本海の向こうに想いを馳せてみましょう
山陰海岸国立公園の景勝地の一つですが、その中でも特に良く知られ、
独立した観光地として有名な鳥取砂丘。
日本海に面した海岸に近い砂浜が大きく盛り上がった形状に近く、
非常に広く起伏の有る砂浜とも例えられるでしょう。
特に夏のレジャーシーズンでは多くの観光客で賑わい、
砂丘に続く道は大渋滞になる事もしばしばですが、注目度の表れというところでしょうか。
上の写真のように人が居ないことは極稀と言えますが、
この丘を登ると下のように大海原が広がっており、その眺望も見事です。
端っこの方はちょっと緑化が進んでいたりします。
西の方を望むと彼方に海辺の街があることが分かります。
そこに至るまでに砂の丘がいくつも折り重なっており、ダイナミックさを改めて感じますね。
砂丘の東の海上には、プカリと浮かぶように見える大岩も。
是非お気に入りの場所を見付けてみてください。
なお、食事・お土産を買う施設もありトイレなども完備されており、
小さな子供連れでも楽しめると思います。
●所在地(鳥取県鳥取市)
悠然と言う言葉が似合う大桜は
いくつもの世紀の越えて甲斐の街を静かに見守っている
残雪を抱く雄大な八ヶ岳を背後に見る一本桜はまさに格別の一言です。
(この写真に八ヶ岳は写っていませんが)
推定樹齢は300年、樹高17mのエドヒガン桜で、
こんもりとした小さな丘の上に凛として咲くさまは雄々しく、
差し木などで支えられずに枝を保つその姿は頼もしく感じます。
桜の咲く頃の土日には周辺は渋滞となりますが、
それでも一度見てみる価値はあると思います。
●所在地(山梨県韮崎市)
何もしなくて良いんです
ただ座っているだけで笑顔になってしまう場所がここにあります
愛媛県伊予市に在る小さな無人駅、下灘駅。
じわじわと人気が出てきているこの駅を目的地の一つとして旅をする方も
今や珍しくなくなりました。
眼前に広がる伊予灘の彼方には瀬戸内海の島々が浮かび、
日本一の絶景駅との呼び声も高い一名所となっています。
下の写真は松山方面に向かう列車を見送っている時のものです。
電車の右に在る小さな屋根が上の写真に見えるベンチが在る場所です。
青空の中、何もせずにボーっと海を見て、電車が来たら見送ってまたボーっとして・・・
時間を忘れてしまいますよね。(ちなみに私は3時間位何もせずにボーっとしていました)
下の写真はまた別の電車です。
上の電車が特急なら下はローカル線といったところでしょうか。
一両編成で松山へ向かいます。
これは電車好きでなくとも堪らないですよ。
小さな駅舎が出迎えてくれますので、是非訪れてみてくださいね。
(あれがそうじゃない!? という探す楽しみを残すため、
敢えて駅舎の写真は載せませんのでご了承ください。)
●所在地
瀬戸内海の夕暮れには不思議と惹き付けられるものがあると聞いたことがあります
その赤く染まる空を見た時に、この言葉の意味が分かりました
海に浮かぶ瀬戸内の島々の背後を覆う真っ赤な夕焼けを見た時に、
ああこれがそうなのかとその言葉を思い出したものです。
特に瀬戸大橋の夜景も一緒に眺められるここ、与島PAから眺める夕夜景は格別。
うっとりとする夕景に時間を忘れて蕩けてみてください。
もう少し時間が進むと、夜の闇がライトアップされた瀬戸大橋を包み込んで行きます。
心地良い海風を感じながら、刻一刻と変わりゆく空の情景に想いを馳せてみるのも良いですね。
もちろん、写真に見える公園を散策することもできます。
与島PAに在る与島プラザでは食事を楽しんだり休憩したりすることもできます。
●所在地(香川県坂出市など)
この桜の魅力を一言で表すならば、力強さがあることです
その場に立って桜と向かい合うと、この樹の生命力を肌で感じることができるでしょう
地元ではよく知られている発知のヒガンザクラと上発知のシダレザクラ。
共に、それぞれ群馬県沼田市の中発知町と上発地町に位置し、
春先には遠方からもこの桜を求めて人が訪れます。
特に県指定天然記念物のヒガンザクラは樹齢500年位と長寿にも関わらず、
枝を支え棒で支えられずに自生して凛と咲く姿はどこか神々しくも映ります。
一方、個人の所有物である上発知のシダレザクラも背後に残雪の武尊山を望み
こちらも素晴らしく見応え充分です。
下の写真は上発知のシダレザクラ。
甲乙付け難いですが、桜の大きさ・迫力などの面ではヒガンザクラの方に軍配が上がります。
発知のヒガンザクラの方には観音様が安置されています。
この桜の樹自体が見る角度によっては観音様のように見えてしまうから不思議です。
500年も生きていると何か神懸かり的な存在になっていくような・・・
角度を変えて見てみると、改めて桜の大きさを感じることができます。
色々な方面から見ることができるので、お気に入りの角度を探してみてくださいね。
●所在地(群馬県沼田市)
鹿児島とも沖縄ともどこか違う与論島には、忘れられない海と丘の風景がありました
日本に於いて青く美しい海と言えば沖縄県が有名ですが、
鹿児島県の最南端であるこの与論島でもこの絶景に迫る程の美しい海を眺めることができます。
島の規模こそ小さいものの、夏の或る一定の日にのみ
大金久海岸の沖に現れる遠浅の浜、百合ヶ浜は見物。
また、島1番の高台に在るサザンクロスセンターからは360度島の眺望が楽しめ、
沖縄本島、天気が良ければ伊平屋島、伊是名島も見ることが可能です。
こちらが百合ヶ浜が現れる大金久海岸。
自分の足で立てる位の浅瀬が続いています。
こんな所に来たら感動間違い無しですよね。
なお、私が訪れた時も百合ヶ浜を狙って行って確かに百合ヶ浜には出逢えたのですが、
大潮の時だったので思った以上に干上がってしまい潮干狩りができそうなくらいの
雰囲気だったので、これはちょっと・・・ということで今回は写真は掲載しません。(笑)
島の至る所にビーチがあり、人が多い所から隠れ家的で人が少ない所まで。
下の写真は寺崎海岸という比較的人が少なめの静かなビーチです。
今度は島の西側に位置する兼母ビーチ。
プリシラリゾート与論の近くに在るビーチですが、ここから眺める夕焼けは見事の一言です。
うっとりと時間を忘れて眺めてしまうことでしょう。
与論島自体はかなり小さな島ですが、以外にも高低差が結構あります。
島の高台にはサザンクロスセンターという展望台があって、
そこから見下ろす島の風景や海は正に名景そのものです。
天気が良ければ下の写真のように沖縄本島の北端も見ることができますよ。
こちらは伊平屋島、伊是名島方面です。
島の北方面に目をやると長閑な田園風景が広がります。
真夏の空の下、爽やかな風を感じながら美しい島を見おろしてみてはいかがでしょうか。
●所在地(鹿児島県大島郡与論町)
まさに海に向かって光が流れてくるような幻想的な雰囲気
立体感のある夜景に心も大きく揺れ動きます
世界三大夜景にも数えられる函館山から望む函館の夜景、
麻耶山・掬星台から望む神戸の夜景とともに
日本三大夜景の1つとして数えられているのがこの稲佐山から望む長崎の夜景です。
100万ドルの夜景と称されるその夜景は港湾部を囲む街灯りの背後に山になっているため
抑揚があり、唯一無二の存在感を 持つ夜景を作り出しています。
上の写真はトワイライトタイムと呼ばれる薄明時の写真で、
空が暗くなって夜になると下の写真のように光がより際立って見えますよ。
景観の中心にあたる港湾部を拡大するとこんな感じです。
昼間は異国情緒溢れるグラバー園などを海を眺めながら散策して、
夜は展望台から海と夜景を眺めるのも素敵な時間の過ごし方ですよね。
ちなみに展望台の反対側に目を向けると天気が良い日は東シナ海に沈む夕日を
見ることもできますよ。
●所在地(長崎県長崎市)
風を切り裂いて駆け抜けたい、黄色い花々が咲き乱れる天空の街道
日本に多くの高原あれど、こんなに気持ちが良い所は他にあるでしょうか
日本百名山に数えられる八ヶ岳を始め、車山高原や美ヶ原高原等の景勝地を含む
八ヶ岳中信高原国立公園。
その中でも標高1,600mの車山高原を通るヴィーナスラインで夏の青空の日に見る風景は
傑出した美しさを誇ります。
標高2,500mにのぼる蓼科山や標高3,000m級の八ヶ岳を望むダイナミックな景観は必見です。
特にお薦めの時期は何といっても夏。
青空と入道雲の中、高原の風を感じながらトレッキングをするのが本当に気持ちが良いですよ。
また、冬の時期は夏とは全く違った表情を見せてくれるのも車山高原の魅力です。
下の写真は2月に訪れた時に撮影したものですが、
遠方に見える雪を冠り凛として佇む八ヶ岳の山容からは、荘厳さ、力強さ、
自然の厳しさを感じます。
流石に路面には積雪もあるのでスタッドレスタイヤが必要になりますが、
全く違った風景を眺められるこの時期にも一度訪れてみることをお薦めします。
●所在地(長野県諏訪市及び茅野市)
※車山を中心に広がる一帯が車山高原のため、マップは車山にマーカーを置いています。
広大な緑の大地に立つ一本の道標
白銀の岩手山が霞む程の眩い白さは日本でも有数の美観に数えられます
残雪の岩手山を背後に見事な一本桜の大樹と牧草地の緑のコラボレーションを眺められる場所、
それが春の小岩井農場です。
詳細な樹齢は不明ですが明治40年代に植樹されたと言われており、今から数えるとおよそ100年。
樹高は約20mと非常に高く、桜の種類は長命で知られるエドヒガンです。
この小岩井農場には牛舎の近くや県道沿いにもソメイヨシノの桜並木がありますが、
流石にこの一本桜の美しさには束になっても敵わないことでしょう。
よく皆さんが目にする定番の構図はこちらでしょうか。
絵になりますよね。
実際にその場に立って眺めていると、ほのかな風に桜の枝がゆらゆらと揺れて、
静寂の中にその音が聴こえる何とも言葉にならない情景は今でも思い出します。
桜の木を拡大して見てみましょう。
非常に大きな一本桜であることが分かりますね。
人の手によって差し木で支えられることなく力強く咲き誇る大樹の生命力には
見ているこちらにもエネルギーを分けてくれるでしょう。
こちらは別の角度から。
背後に写る大きな山は高倉山です。
お気に入りの角度を見付けてみてくださいね。
●所在地(岩手県岩手郡雫石町)
岩山のアーチを抜けると広がる青の世界に目を奪われた宮古島
この砂浜から見えた伊良部島で眺めた海には、幾つもの青が折り重なっていました
沖縄の離島の中でも八重山諸島に次ぐ人気を誇るのがこの宮古列島です。
(人気に関しては沖縄の離島における観光客数ランキングより)
最も大きく拠点となる宮古島を中心に、伊良部島、下地島、来間島、池間島、大神島、少し西に
離れた多良間島、水納島の8島で構成されている群島で、上の写真の宮古島の砂山ビーチを始め
イラブルーと呼ばれる海の青さが特徴の伊良部島、民間の訓練飛行場がありエメラルドの海を
間近に飛行機が離陸する様を見られる下地島など、幾つもの美しい風景が訪れる人を魅了します。
ダイビングスポットや星空観測ポイントに関しては八重山諸島に劣りますが、
眺める海の美しさは国内でも指折りと言えるでしょう。
特に有名なのは上の写真の宮古島に在る砂山ビーチですが、
同島南部の与那覇前浜ビーチは、東洋一の呼び声も高いビーチとも言われているようです。
そんな中でもお薦めしたいのは、宮古島から橋を渡って行ける伊良部島と下地島の海の美しさ。
下の写真は伊良部島の海で、秋に飛来する渡り鳥のサシバを模った展望台、
フナウサギバナタの裏から眺められます。
右下の方に注目してみると・・・
エメラルドグリーンやエメラルドブルー、コバルトブルーなど幾つもの美しい青色が折り重なり
ここにしか無い色彩を構成しています。
お隣の下地島へ足を運んでみると、頻繁に飛行機が離着陸しているのをみることができます。
一面エメラルドブルーが広がる遠浅の海を足元に、目の前を機体が横切る姿は大迫力。
一般的にデジタル写真は或る程度画像の鮮やかさ(彩度)が調整されるものですが、
上の写真はその彩度を全く調整していません。
携帯のカメラでも海の青さは撮れる(かもしれない)ということです。
(試していないので保証はできません。また、空の青さはPLフィルターが必要です。
なお、PLフィルターを使えばi-Phoneのカメラなどでも結構綺麗な写真を撮ることができます)
宮古島からアクセスできるその他の離島の海の風景も見てみましょう。
最初は宮古島の北に位置する池間島から。
池間大橋を渡って訪れることのできるこの島には、こんなに綺麗なビーチが広がっています。
伊良部島とはまた違った美しさですよね。
変わってこちらは宮古島の南、来間大橋を渡って訪れる来間島の海。
竜宮城展望台からは来間大橋を見おろすことができます。
この風景も中々見事なものですよ。
さて、与論島のところでも紹介しましたが、こちらも離島のビーチということで
やはり夕景は美しいものがあります。
こちらは一番最初に紹介した砂山ビーチから眺める夕景。
伊良部島の向こうに広がる真っ赤な夕焼けは本当に幻想的です。
(こちらはスローシャッターという、長い時間(30秒位)シャッターを開けっ放しで撮る方法で
撮影したものになります)
沖縄の離島ですので星空も綺麗です。
こちらは宮古島南部のと或る海を眺める城郭のような展望台付近で天の川を観たものです。
こちらもスローシャッターで撮影したものですが、夏の天の川が右に見えていますね。
市街地を離れれば何処でもかなりの暗さの星空ですので、
肉眼で天の川を見ることもできますよ。
●所在地(沖縄県宮古島市及び宮古郡多良間村)
色々な花が咲き乱れる広くて美しい花畑がいくつもある富良野は
ラベンダーだけでなく花そのものの宝庫なのかもしれません
富良野と言えばラベンダーが真っ先に思い付く方も多いのではないでしょうか。
そのラベンダーに代表される富良野ですが、富良野の花畑はラベンダーだけではありません。
もちろんラベンダーが中心であることは間違いないのですが、
紫を始め黄色やオレンジ、赤、白などの様々な色彩が折り重なって演出する
夏の風景は、多くのリピーターを生み出しています。
こちらは上の写真と同じ、佐々木ファームが運営している彩香の里の風景です。
ラベンダーだけでもいくつもの種類があり、紫色の濃淡も異なっていることが分かります。
手前と奥のラベンダーも種類が異なっているため色が違いますね。
国道の近くに在るファーム冨田は夏ともなると平日でも駐車場待ちの渋滞が発生しますが、
少し主要道から離れている彩香の里は比較的人が少なめで歩き易い点も魅力。
日によってはこんな風景を一人占めするように眺めることができますよ。
下はファーム冨田の花畑です。
美しさに関しては負けず劣らずこちらも素晴らしいですね。
丘の起伏を上手く利用して流線型に連なる色とりどりの花々に魅了されること間違いなしですよ。
ただ、外国人旅行客のツアーによく組み込まれていることもあるため、
人は本当に多いので覚えておいてくださいね。(静かにお花畑を眺めようというのは無理です)
中富良野町を離れて上富良野町へ足を伸ばすと、かんのファームが在ります。
下の写真がかんのファームの花畑ですが、
こちらも丘の起伏を利用して頂上に向かって流れるように花々が咲き乱れています。
ラベンダーの最盛期は7月ですが、その他の季節に訪れても見事な花畑が見られますよ。
上の写真は9月に訪れた時の風景ですが、7月とはまた違った美しさでした。
●所在地(北海道富良野市及び空知郡中富良野町・同郡上富良野町)
※トップの写真の花畑である彩香の里にマーカーを置いています。
白い砂浜と言うよりは白い島
両手に海を抱きながら純白の道を歩くと、天国へと辿り着けそうな気がしました
沖縄本島の西100km程の海上に浮かぶ久米島には、
島の東側に遠浅の浜が続くハテの浜という砂の島が存在します。
ハテの浜は前の浜、中の浜、果ての浜の3つのバラス(珊瑚の残骸)から成る小さな島の総称で、
潮の干満により異なった美しい表情を見せてくれます。
また、離島ということもあって素晴らしい星空が広がる久米島本島も美しさの宝庫です。
比屋定バンタという展望台から眺める朝日も美しいため、
是非宿泊を兼ねて島を訪れてみてください。
では、ハテの浜の風景を幾つかご紹介しますね。
こちらはハテの浜南側の波打ち際から海と島を見上げたものです。
左の隅の方の砂浜の向こうに小さく写っている黒い影は久米島です。
この付近から海の方を眺めると見事なエメラルドブルーの遠浅が広がります。
少し歩いてみて波打ち際に出てみると、エメラルドブルーの海の中に純白の道が出現しました。
ビーチサンダルなどを履けば歩いて行けそうな位の浅瀬です。
その真珠の道の向こうには久米島を望むことができます。
竹富島のコンドイビーチを彷彿させてくれます。(遠方に見えるのも石垣島みたいですね)
さらにもう少し歩いてみると、久米島がより近くに見えました。
訪れたのが干潮に近い時間帯だったため、いつもは海の中にある場所に立っています。
こんな風に楽しめるのも砂浜だけの小さな島(と言っても結構大きいですが)ならでは。
こちらは浜の北側から久米島方面を望んだものです。
一般的にこのハテの浜には現地ツアーで訪れるのですが、
その際に使用するのが写真に写っている小さなボートです。
ボートから手を伸ばすと海面に手が届きそうになるのがまた良いんです。
ハテの浜にも高低差があり、高い所へ来てみると、純白の砂浜が彼方へ広がっています。
その中にポツンとトイレが。(笑)
手前にあるのは漂流物で、まるで道のように連なっています。
陽射しを遮るものがないので、日射病には注意して思い切り楽しんでくださいね。
●所在地(沖縄県島尻郡久米島町)
初めてこの夜景を観た時、真冬でしたが暫くその場を動けませんでした
時間にしておよそ2時位でしょうか、その間ずっと、ただ夜景を眺めていました
函館山から見る函館の夜景、稲佐山から見る長崎の夜景と並び、
日本三大夜景の一つとして数えられているのが、この摩耶山・掬星台から眺める神戸の夜景です。
正に光の絨毯とも言える明るさで、神戸のみならず大阪湾を挟んで大阪市、和歌山県の方まで
広がっている様は圧巻の一言です。
長崎の夜景は100万ドルの夜景と言われていますが、こちらはその10倍の1,000万ドルの夜景と
言われており、地平線へと続く光の海は見る人を魅了して止まない
日本で最もダイナミックな夜景の一つと言えるでしょう。
こちらはポートアイランドや神戸空港方面を眺めたもの。
湾の向こうに広がる光のラインは大阪府~和歌山県に掛けて伸びています。
日本で最も迫力と美しさを兼ね備えた夜景がこの掬星台ではないでしょうか。
ちなみに夜景が特に好きというわけでもなかった私の妹を連れて行ったところ、
美しさにその場を暫く動けなかったと後で言っていました。
訪れて損はない日本の観光名所の一つと言っても過言ではないと思います。
●所在地(兵庫県神戸市灘区)
苔むす森で出逢った小さな屋久鹿は、緑に染まった太古の世界への案内人
白谷雲水峡、縄文杉、そして九州最高峰の宮之浦岳といくつもの観光名所を持つ屋久島。
世界自然遺産に登録されて、その独自の生態系が保護されているこの島の動植物は
他では見られない佳景を作り出しています。
(一方で、登録されたことにより観光客が激増して環境破壊が進み、
現在は観光と自然保護をどのように両立させていくかという問題も抱えています)
古の時代への扉とも例えられる屋久島を旅してみましょう。
上の写真は白谷雲水峡という場所の風景ですが、屋久鹿が訪れてくれることがあります。
この島はジブリ映画、もののけ姫の舞台のイメージとされたという話は有名ですが、
それを彷彿させてくれるのがこの白谷雲水峡の苔むす森です。
その名のとおり、石の表面も樹木の表面も一面苔だらけ。
その木の大きさが屋久鹿を通すとよく分かります。
この巨大な樹木は切り倒されたようですが、その根元から別の木が根を張り伸びています。
下の写真は二代杉と呼ばれる杉です。
こちらも同じ倒木更新という現象。
切り倒された木や倒れた木の上に別の木が根を張り伸びて行くというものです。
なので、おやっ?という木の形をしているんですね。
下は倒れた木の根にそのまま苔が生しているものですが、
この根が手の指のように伸びている姿は別世界への入り口を指しているようです。
(この先に苔むす森が在ります)
この他、くぐり杉(樹木の地表に近い部分が股のように裂けていて中をくぐれる)や
七本杉(倒木更新で途中から7本の杉が生えている)など固有名詞が付けられた杉があったり、
白谷雲水峡を抜けた森を見下ろす高台に、太鼓岩と呼ばれる大岩があったりと
見どころには事欠きません。
さらにこの屋久島には九州最高峰である宮之浦岳が在ります。
この宮之浦岳、標高2,000m級の山で本州で例えると長野県の美ヶ原高原位の高さです。
その山肌には下の写真のように大岩がごろごろと転がっており、
中には切り立ったような岩もあり、どのようにこの山容が成り立ったのか考えさせられます。
もちろん登山もできまして、私も山頂まで登りましたが
11月という日の短い季節に日帰りで行くには中々大変でした。
(八ヶ岳などの3,000m級の山も7,8時間程度で日帰りで登ったことがありますが、
こちらの宮之浦岳は往復で12時間位掛かりました)
山頂に着いた直ぐ後に雲が出てきてしまったので写真はありませんが、
大海原を望める宮之浦岳山頂からの眺望は非常にダイナミックだったことを思い出します。
また、屋久島も離島なので星空が非常に美しいことも知られています。
私が訪れた時は月が明るかったのですが、
それはそれで下の写真のような幻想的な風景を見ることができます。
こちらは宮之浦岳登山の帰りの峠道から見下ろした永田の市街地と海の風景です。
遠くは平たい種子島も望め、月の光が海に浮かぶ川のように途切れ途切れ線を描いています。
こちらは屋久島灯台から眺めた星空です。
灯台の上に夏の大三角形が輝いているのが見えます。
灯台の麓ですが、星空は充分に見ることができますよ。
(ライトが回転するので遮られることがありますので本格的な天体観測なら別を選びましょう)
森に山に星空に、自然の宝庫が生み出すここにしか無い風景を訪ねてみてくださいね。
そして、自然を始めとした環境の保護についても考えて頂けると幸いです。
●所在地(鹿児島県熊毛郡屋久島町)
天使の翼にも似た雲が雲海に浮かぶ姿は神々しく荘厳で、そこだけ時間が止まったようでした
流石にこの写真のような雲と運かいを一緒に眺めることは中々難しいですが、
雲海を見られる所としては北海道トマムの雲海テラスや宮崎県の高千穂など有名な場所は
多々あれど、この表富士宮口五合目で眺める雲海の迫力には敵わないと思います。
車で行ける富士山の五合目と言われる3箇所の中でも最も標高が高く、
更に南側に位置しているため駿河湾から湿った空気が流れ込みやすく雲ができ易いのが特徴。
条件が重なれば、彼方まで広がる雲海を朝焼けや夕空のバックに見おろすことができます。
こちらは上の写真と同じ日に撮影した月と薄明の雲海。
もう少し時間が進んで夕焼けの赤は殆どなくなった頃ですが、
空の上に立って月を眺めているような感覚でした。
色々な場面で幻想的という言葉を感じますが、後にも先にもこの時間のこの場所よりも
幻想的だと感じた瞬間は今のところありません。
下の写真は別の日に見た朝焼けの雲海です。
狙ったというよりは五合目の星空を見に来て綺麗だったのでそのまま朝まで星を見ていたら
雲海が出て来たのでラッキーと思って撮りました。
同じ日に時間がもう少し進んだ頃の一枚です。
夜が明けて空がピンク色に染まり、雲の海は彼方へと続いていきます。
遮るものが何もない、ただただ夢を見ているような風景が広がっていました。
必ず出逢えるわけではありませんが、出逢えた時の感動は格別な雲海。
特に夕焼け・朝焼けの条件が重なるとその美しさは更なる高みへと昇華します。
夕焼け狙いでも朝焼け狙いでも、星空と共に観測してみましょう。
●所在地(静岡県富士宮市)
日本が誇る日本らしく美しい風景の中で、最上にあたるのではないでしょうか
2013年、世界文化遺産に登録された富士山。
富士山自体が非常に美しくどこから見ても絵になる山ではありますが、
その中でも一際素晴らしい眺望と言えるのが桜と共に眺める春富士ではないでしょうか。
そして、その桜・富士山と共に日本を代表する建造物である五重塔を眺められるのが
この新倉山浅間神社です。
桜と五重塔と富士山の配置が良く、この時期にここから眺める富士山は
最も美しい富士山の姿の一つと言えるでしょう。
下の写真は手前の五重の塔を正面から見たものですが、
桜と対比されて非常に鮮やかな赤が強調されます。
戦没者の慰霊塔とされるこの忠霊塔の目の前を舞い散る桜の花びらを見ていると、
森山直太朗さんの さくら を思い出し、何とも言えない儚さを感じました。
この風景に関しては、言葉を以ってのこれ以上の説明は不要かと思います。
桜の時期は短いですが、是非一度訪れてみてくださいね。
●所在地(山梨県富士吉田市)
夕焼けの赤を背に咲き乱れる、透き通ったいくつもの花たち
幻想的という言葉がこんなにも似合う花火大会は他にあるでしょうか
約4万発と全国でも屈指の規模を誇る諏訪湖の花火大会は毎年8月15日に実施されます。
この花火大会の特徴は周囲を山に囲まれた諏訪湖で行われることにより
花火の炸裂音が木霊して非常に迫力があることと、
午後7時という比較的早い時間帯に開始されるため、天気が良ければ夕焼けの空を背後に
花火を眺めることができる魅力があるということでしょう。
では、いくつか時間を追って花火を見ていきましょう。
まずは開始直後です。
下の写真は2015年のもの。
夕空と諏訪湖の夜景だけでも充分に美しいのですが、
そこに日本でも屈指の花火大会の花火が加わるこの風景は最高の一言です。
こちらは夕焼けに似た色の真っ赤な花火。
夕空に重なる部分は透き通っているように見えます。
もちろん、花火の種類も豊富です。
大きな線香花火がいくつも弾けるようなものも美しいですね。
もう少し時間が進んで段々と暗くなってきた時の一枚。
こちらは2008年の花火大会のものです。
小さくてカラフルな花火が薄明の空にいくつも打ち上がる姿は夢を見ているようでした。
更に時間が進んで空がかなり暗くなった時間帯。(再び2015年)
黒い夜空が覆う煌びやかな夜景と花火のコンビネーションも良いですね。
こうして花火を中心とした夕空と夜景の二つの風景を眺めることができます。
ちなみに、諏訪湖祭の花火は夏季はサマーナイトフェスティバルという形で
8月に入ると毎日15分間だけ打ち上がっています。
その中でも8月15日の本大会に次いで見応えがあるのが8月14日の前夜祭。
本大会に比べると規模は小さく打ち上がる時間帯も遅いのですが、
こんな風に美しい花火を見ることができますよ。(こちらは2009年のもの)
本大会はとにかく込み合いますので、前夜祭狙いで前日からは入って
当日の宿泊施設を確保しつつ2日間花火を楽しんでも良いかもしれませんよ。
諏訪湖の夜景だけでも訪れる価値はあるくらい美しいので、是非訪れてみてください。
ちなみに私はこの諏訪湖の夜景が日本で一番好きです。
●所在地(長野県諏訪市)
※花火の打ち上げ場所は諏訪湖の東湖岸に近い小さな島になります。
ここを訪れるまでは、海がこんなに美しいことを知りませんでした
日本国内の海の風景で最も美しい場所の一つと言えるのがこの八重山諸島です。
石垣島、西表島を始め、竹富島、小浜島、黒島、新城島、由布島、鳩間島、波照間島、
そこから西に離れた与那国島迄の有人島を主に指し、
どの島にも美しい海があり甲乙付け難い魅力を持ちます。
訪れ易いのは市街地や整備された施設・街並みのある石垣島、小浜島、竹富島ですが、
鳩間島、黒島、波照間島、西表島などの観光地化されず落ち着いた離島の雰囲気が残る島々も、
拠点となる石垣島からは少し離れていますが訪れる価値は十二分にありますよ。
では、八重山諸島を海の風景を中心に見ていきましょう。
最初の写真は石垣島の川平湾でしたので、次は西表島です。
こちらは西表島の東側の海岸線から石垣島を望んだもの。
ちょうど引潮でしかも大潮の時期でしたので、かなり海面が下がっていましたが、
それが逆に青や白が折り重なって織り成す色彩の美しさを際立たせていました。
ここから少し南へ下ると、小浜島を間近に見ることができます。
大潮兼引潮なので歩いて&泳いで小浜島に行けそうなくらいです。
ちなにみ、島ではこのように簡単な作の中で牛が放牧されています。
牛もここならストレスが無さそうですね。
島が変わってこちらは竹富島のコンドイビーチです。
八重山随一と言われる美しさの遠浅の浜の向こうには石垣島を望みます。
こちらも遠浅が広がっているということで塩の干満でビーチの表情が変わります。
ちなみに夕焼けを眺めるならば島の西側に位置する西桟橋がお薦めです。
島の中心部にはなごみの塔という人が1人か2人登れるか登れないかの小さな塔があり、
そこから島を見下ろすと古き良き沖縄らしい風景を見ることもできますよ。
お次は小浜島。
小浜島で最もお薦めなのは、何と言っても島一番の高台となる大岳(うふたき)からの眺望。
八重山の島々が見下ろせて、天気が良ければ波照間島をも望むことができます。
下の写真は手前に竹富島、奥に石垣島を見おろしたものです。
八重山でも随一の眺望との呼び声が高いのも頷ける名景です。
島には小さな野球場もあり、マンタの展望台からの見下ろすこの球場風景も最高です。
野球を止めて海に駆け出してしまいそうな位爽快な風景ですね。
お次は黒島。
黒島と言えば、国の登録有形文化財に指定されている伊古桟橋からの眺望が有名です。
こちらはその伊古桟橋の風景をパノラマ写真化したもの。
私が訪れた時は人も居なく静かで、まさに文字通り一人占めでした。
世界各地を旅し、そこで出逢った美しい風景を写真に収めることをライフワークとしている旅人、
w.aokiと申します。
美しい風景は人の心を豊かにする(ひいては平和な世の中に繋がる)という想いのもと、
見て撮って来た名の有る風景(名景)の紹介をホームページなどでゆるりと行っています。
今回は、北は北海道の宗谷岬、東は同道の納沙布岬から、南は沖縄県の波照間島、西は同県の
与那国島まで、一般人が行ける日本の端から端までを旅して見て撮ってきた名景・絶景の内、
最も心揺さぶる風景を20箇所厳選してランキング形式でご紹介いたします。
順位付けの基準は、訪れた時の心の動かされ具合で採番しました。
どれも一度はご自分の目で見ていただきたい場所ばかりですので是非一度訪れてみてくださいね。
(※なお、再訪した時に以前よりも心を動かされる風景を見ることができた場合、
その場所の順位が入れ替わることもありますので、その辺りもお楽しみください)
※2016/9/7更新:屋久島(9位→7位)
摩耶山・掬星台の夜景(7位→8位)
久米島のハテの浜(8位→9位)
20位 鳥取砂丘
砂丘の向こうは大海原
丘の上に立って、遥かな日本海の向こうに想いを馳せてみましょう
山陰海岸国立公園の景勝地の一つですが、その中でも特に良く知られ、
独立した観光地として有名な鳥取砂丘。
日本海に面した海岸に近い砂浜が大きく盛り上がった形状に近く、
非常に広く起伏の有る砂浜とも例えられるでしょう。
特に夏のレジャーシーズンでは多くの観光客で賑わい、
砂丘に続く道は大渋滞になる事もしばしばですが、注目度の表れというところでしょうか。
上の写真のように人が居ないことは極稀と言えますが、
この丘を登ると下のように大海原が広がっており、その眺望も見事です。
端っこの方はちょっと緑化が進んでいたりします。
西の方を望むと彼方に海辺の街があることが分かります。
そこに至るまでに砂の丘がいくつも折り重なっており、ダイナミックさを改めて感じますね。
砂丘の東の海上には、プカリと浮かぶように見える大岩も。
是非お気に入りの場所を見付けてみてください。
なお、食事・お土産を買う施設もありトイレなども完備されており、
小さな子供連れでも楽しめると思います。
●所在地(鳥取県鳥取市)
19位 王仁塚の一本桜 (わに塚の一本桜)
悠然と言う言葉が似合う大桜は
いくつもの世紀の越えて甲斐の街を静かに見守っている
残雪を抱く雄大な八ヶ岳を背後に見る一本桜はまさに格別の一言です。
(この写真に八ヶ岳は写っていませんが)
推定樹齢は300年、樹高17mのエドヒガン桜で、
こんもりとした小さな丘の上に凛として咲くさまは雄々しく、
差し木などで支えられずに枝を保つその姿は頼もしく感じます。
桜の咲く頃の土日には周辺は渋滞となりますが、
それでも一度見てみる価値はあると思います。
●所在地(山梨県韮崎市)
18位 下灘駅
何もしなくて良いんです
ただ座っているだけで笑顔になってしまう場所がここにあります
愛媛県伊予市に在る小さな無人駅、下灘駅。
じわじわと人気が出てきているこの駅を目的地の一つとして旅をする方も
今や珍しくなくなりました。
眼前に広がる伊予灘の彼方には瀬戸内海の島々が浮かび、
日本一の絶景駅との呼び声も高い一名所となっています。
下の写真は松山方面に向かう列車を見送っている時のものです。
電車の右に在る小さな屋根が上の写真に見えるベンチが在る場所です。
青空の中、何もせずにボーっと海を見て、電車が来たら見送ってまたボーっとして・・・
時間を忘れてしまいますよね。(ちなみに私は3時間位何もせずにボーっとしていました)
下の写真はまた別の電車です。
上の電車が特急なら下はローカル線といったところでしょうか。
一両編成で松山へ向かいます。
これは電車好きでなくとも堪らないですよ。
小さな駅舎が出迎えてくれますので、是非訪れてみてくださいね。
(あれがそうじゃない!? という探す楽しみを残すため、
敢えて駅舎の写真は載せませんのでご了承ください。)
●所在地
17位 瀬戸大橋からの夕景
瀬戸内海の夕暮れには不思議と惹き付けられるものがあると聞いたことがあります
その赤く染まる空を見た時に、この言葉の意味が分かりました
海に浮かぶ瀬戸内の島々の背後を覆う真っ赤な夕焼けを見た時に、
ああこれがそうなのかとその言葉を思い出したものです。
特に瀬戸大橋の夜景も一緒に眺められるここ、与島PAから眺める夕夜景は格別。
うっとりとする夕景に時間を忘れて蕩けてみてください。
もう少し時間が進むと、夜の闇がライトアップされた瀬戸大橋を包み込んで行きます。
心地良い海風を感じながら、刻一刻と変わりゆく空の情景に想いを馳せてみるのも良いですね。
もちろん、写真に見える公園を散策することもできます。
与島PAに在る与島プラザでは食事を楽しんだり休憩したりすることもできます。
●所在地(香川県坂出市など)
16位 発知の一本桜
この桜の魅力を一言で表すならば、力強さがあることです
その場に立って桜と向かい合うと、この樹の生命力を肌で感じることができるでしょう
地元ではよく知られている発知のヒガンザクラと上発知のシダレザクラ。
共に、それぞれ群馬県沼田市の中発知町と上発地町に位置し、
春先には遠方からもこの桜を求めて人が訪れます。
特に県指定天然記念物のヒガンザクラは樹齢500年位と長寿にも関わらず、
枝を支え棒で支えられずに自生して凛と咲く姿はどこか神々しくも映ります。
一方、個人の所有物である上発知のシダレザクラも背後に残雪の武尊山を望み
こちらも素晴らしく見応え充分です。
下の写真は上発知のシダレザクラ。
甲乙付け難いですが、桜の大きさ・迫力などの面ではヒガンザクラの方に軍配が上がります。
発知のヒガンザクラの方には観音様が安置されています。
この桜の樹自体が見る角度によっては観音様のように見えてしまうから不思議です。
500年も生きていると何か神懸かり的な存在になっていくような・・・
角度を変えて見てみると、改めて桜の大きさを感じることができます。
色々な方面から見ることができるので、お気に入りの角度を探してみてくださいね。
●所在地(群馬県沼田市)
15位 与論島
鹿児島とも沖縄ともどこか違う与論島には、忘れられない海と丘の風景がありました
日本に於いて青く美しい海と言えば沖縄県が有名ですが、
鹿児島県の最南端であるこの与論島でもこの絶景に迫る程の美しい海を眺めることができます。
島の規模こそ小さいものの、夏の或る一定の日にのみ
大金久海岸の沖に現れる遠浅の浜、百合ヶ浜は見物。
また、島1番の高台に在るサザンクロスセンターからは360度島の眺望が楽しめ、
沖縄本島、天気が良ければ伊平屋島、伊是名島も見ることが可能です。
こちらが百合ヶ浜が現れる大金久海岸。
自分の足で立てる位の浅瀬が続いています。
こんな所に来たら感動間違い無しですよね。
なお、私が訪れた時も百合ヶ浜を狙って行って確かに百合ヶ浜には出逢えたのですが、
大潮の時だったので思った以上に干上がってしまい潮干狩りができそうなくらいの
雰囲気だったので、これはちょっと・・・ということで今回は写真は掲載しません。(笑)
島の至る所にビーチがあり、人が多い所から隠れ家的で人が少ない所まで。
下の写真は寺崎海岸という比較的人が少なめの静かなビーチです。
今度は島の西側に位置する兼母ビーチ。
プリシラリゾート与論の近くに在るビーチですが、ここから眺める夕焼けは見事の一言です。
うっとりと時間を忘れて眺めてしまうことでしょう。
与論島自体はかなり小さな島ですが、以外にも高低差が結構あります。
島の高台にはサザンクロスセンターという展望台があって、
そこから見下ろす島の風景や海は正に名景そのものです。
天気が良ければ下の写真のように沖縄本島の北端も見ることができますよ。
こちらは伊平屋島、伊是名島方面です。
島の北方面に目をやると長閑な田園風景が広がります。
真夏の空の下、爽やかな風を感じながら美しい島を見おろしてみてはいかがでしょうか。
●所在地(鹿児島県大島郡与論町)
14位 稲佐山展望台からの夜景
まさに海に向かって光が流れてくるような幻想的な雰囲気
立体感のある夜景に心も大きく揺れ動きます
世界三大夜景にも数えられる函館山から望む函館の夜景、
麻耶山・掬星台から望む神戸の夜景とともに
日本三大夜景の1つとして数えられているのがこの稲佐山から望む長崎の夜景です。
100万ドルの夜景と称されるその夜景は港湾部を囲む街灯りの背後に山になっているため
抑揚があり、唯一無二の存在感を 持つ夜景を作り出しています。
上の写真はトワイライトタイムと呼ばれる薄明時の写真で、
空が暗くなって夜になると下の写真のように光がより際立って見えますよ。
景観の中心にあたる港湾部を拡大するとこんな感じです。
昼間は異国情緒溢れるグラバー園などを海を眺めながら散策して、
夜は展望台から海と夜景を眺めるのも素敵な時間の過ごし方ですよね。
ちなみに展望台の反対側に目を向けると天気が良い日は東シナ海に沈む夕日を
見ることもできますよ。
●所在地(長崎県長崎市)
13位 車山高原
風を切り裂いて駆け抜けたい、黄色い花々が咲き乱れる天空の街道
日本に多くの高原あれど、こんなに気持ちが良い所は他にあるでしょうか
日本百名山に数えられる八ヶ岳を始め、車山高原や美ヶ原高原等の景勝地を含む
八ヶ岳中信高原国立公園。
その中でも標高1,600mの車山高原を通るヴィーナスラインで夏の青空の日に見る風景は
傑出した美しさを誇ります。
標高2,500mにのぼる蓼科山や標高3,000m級の八ヶ岳を望むダイナミックな景観は必見です。
特にお薦めの時期は何といっても夏。
青空と入道雲の中、高原の風を感じながらトレッキングをするのが本当に気持ちが良いですよ。
また、冬の時期は夏とは全く違った表情を見せてくれるのも車山高原の魅力です。
下の写真は2月に訪れた時に撮影したものですが、
遠方に見える雪を冠り凛として佇む八ヶ岳の山容からは、荘厳さ、力強さ、
自然の厳しさを感じます。
流石に路面には積雪もあるのでスタッドレスタイヤが必要になりますが、
全く違った風景を眺められるこの時期にも一度訪れてみることをお薦めします。
●所在地(長野県諏訪市及び茅野市)
※車山を中心に広がる一帯が車山高原のため、マップは車山にマーカーを置いています。
12位 小岩井農場の一本桜
広大な緑の大地に立つ一本の道標
白銀の岩手山が霞む程の眩い白さは日本でも有数の美観に数えられます
残雪の岩手山を背後に見事な一本桜の大樹と牧草地の緑のコラボレーションを眺められる場所、
それが春の小岩井農場です。
詳細な樹齢は不明ですが明治40年代に植樹されたと言われており、今から数えるとおよそ100年。
樹高は約20mと非常に高く、桜の種類は長命で知られるエドヒガンです。
この小岩井農場には牛舎の近くや県道沿いにもソメイヨシノの桜並木がありますが、
流石にこの一本桜の美しさには束になっても敵わないことでしょう。
よく皆さんが目にする定番の構図はこちらでしょうか。
絵になりますよね。
実際にその場に立って眺めていると、ほのかな風に桜の枝がゆらゆらと揺れて、
静寂の中にその音が聴こえる何とも言葉にならない情景は今でも思い出します。
桜の木を拡大して見てみましょう。
非常に大きな一本桜であることが分かりますね。
人の手によって差し木で支えられることなく力強く咲き誇る大樹の生命力には
見ているこちらにもエネルギーを分けてくれるでしょう。
こちらは別の角度から。
背後に写る大きな山は高倉山です。
お気に入りの角度を見付けてみてくださいね。
●所在地(岩手県岩手郡雫石町)
11位 宮古列島
岩山のアーチを抜けると広がる青の世界に目を奪われた宮古島
この砂浜から見えた伊良部島で眺めた海には、幾つもの青が折り重なっていました
沖縄の離島の中でも八重山諸島に次ぐ人気を誇るのがこの宮古列島です。
(人気に関しては沖縄の離島における観光客数ランキングより)
最も大きく拠点となる宮古島を中心に、伊良部島、下地島、来間島、池間島、大神島、少し西に
離れた多良間島、水納島の8島で構成されている群島で、上の写真の宮古島の砂山ビーチを始め
イラブルーと呼ばれる海の青さが特徴の伊良部島、民間の訓練飛行場がありエメラルドの海を
間近に飛行機が離陸する様を見られる下地島など、幾つもの美しい風景が訪れる人を魅了します。
ダイビングスポットや星空観測ポイントに関しては八重山諸島に劣りますが、
眺める海の美しさは国内でも指折りと言えるでしょう。
特に有名なのは上の写真の宮古島に在る砂山ビーチですが、
同島南部の与那覇前浜ビーチは、東洋一の呼び声も高いビーチとも言われているようです。
そんな中でもお薦めしたいのは、宮古島から橋を渡って行ける伊良部島と下地島の海の美しさ。
下の写真は伊良部島の海で、秋に飛来する渡り鳥のサシバを模った展望台、
フナウサギバナタの裏から眺められます。
右下の方に注目してみると・・・
エメラルドグリーンやエメラルドブルー、コバルトブルーなど幾つもの美しい青色が折り重なり
ここにしか無い色彩を構成しています。
お隣の下地島へ足を運んでみると、頻繁に飛行機が離着陸しているのをみることができます。
一面エメラルドブルーが広がる遠浅の海を足元に、目の前を機体が横切る姿は大迫力。
一般的にデジタル写真は或る程度画像の鮮やかさ(彩度)が調整されるものですが、
上の写真はその彩度を全く調整していません。
携帯のカメラでも海の青さは撮れる(かもしれない)ということです。
(試していないので保証はできません。また、空の青さはPLフィルターが必要です。
なお、PLフィルターを使えばi-Phoneのカメラなどでも結構綺麗な写真を撮ることができます)
宮古島からアクセスできるその他の離島の海の風景も見てみましょう。
最初は宮古島の北に位置する池間島から。
池間大橋を渡って訪れることのできるこの島には、こんなに綺麗なビーチが広がっています。
伊良部島とはまた違った美しさですよね。
変わってこちらは宮古島の南、来間大橋を渡って訪れる来間島の海。
竜宮城展望台からは来間大橋を見おろすことができます。
この風景も中々見事なものですよ。
さて、与論島のところでも紹介しましたが、こちらも離島のビーチということで
やはり夕景は美しいものがあります。
こちらは一番最初に紹介した砂山ビーチから眺める夕景。
伊良部島の向こうに広がる真っ赤な夕焼けは本当に幻想的です。
(こちらはスローシャッターという、長い時間(30秒位)シャッターを開けっ放しで撮る方法で
撮影したものになります)
沖縄の離島ですので星空も綺麗です。
こちらは宮古島南部のと或る海を眺める城郭のような展望台付近で天の川を観たものです。
こちらもスローシャッターで撮影したものですが、夏の天の川が右に見えていますね。
市街地を離れれば何処でもかなりの暗さの星空ですので、
肉眼で天の川を見ることもできますよ。
●所在地(沖縄県宮古島市及び宮古郡多良間村)
10位 富良野の花畑
色々な花が咲き乱れる広くて美しい花畑がいくつもある富良野は
ラベンダーだけでなく花そのものの宝庫なのかもしれません
富良野と言えばラベンダーが真っ先に思い付く方も多いのではないでしょうか。
そのラベンダーに代表される富良野ですが、富良野の花畑はラベンダーだけではありません。
もちろんラベンダーが中心であることは間違いないのですが、
紫を始め黄色やオレンジ、赤、白などの様々な色彩が折り重なって演出する
夏の風景は、多くのリピーターを生み出しています。
こちらは上の写真と同じ、佐々木ファームが運営している彩香の里の風景です。
ラベンダーだけでもいくつもの種類があり、紫色の濃淡も異なっていることが分かります。
手前と奥のラベンダーも種類が異なっているため色が違いますね。
国道の近くに在るファーム冨田は夏ともなると平日でも駐車場待ちの渋滞が発生しますが、
少し主要道から離れている彩香の里は比較的人が少なめで歩き易い点も魅力。
日によってはこんな風景を一人占めするように眺めることができますよ。
下はファーム冨田の花畑です。
美しさに関しては負けず劣らずこちらも素晴らしいですね。
丘の起伏を上手く利用して流線型に連なる色とりどりの花々に魅了されること間違いなしですよ。
ただ、外国人旅行客のツアーによく組み込まれていることもあるため、
人は本当に多いので覚えておいてくださいね。(静かにお花畑を眺めようというのは無理です)
中富良野町を離れて上富良野町へ足を伸ばすと、かんのファームが在ります。
下の写真がかんのファームの花畑ですが、
こちらも丘の起伏を利用して頂上に向かって流れるように花々が咲き乱れています。
ラベンダーの最盛期は7月ですが、その他の季節に訪れても見事な花畑が見られますよ。
上の写真は9月に訪れた時の風景ですが、7月とはまた違った美しさでした。
●所在地(北海道富良野市及び空知郡中富良野町・同郡上富良野町)
※トップの写真の花畑である彩香の里にマーカーを置いています。
9位 久米島のハテの浜
白い砂浜と言うよりは白い島
両手に海を抱きながら純白の道を歩くと、天国へと辿り着けそうな気がしました
沖縄本島の西100km程の海上に浮かぶ久米島には、
島の東側に遠浅の浜が続くハテの浜という砂の島が存在します。
ハテの浜は前の浜、中の浜、果ての浜の3つのバラス(珊瑚の残骸)から成る小さな島の総称で、
潮の干満により異なった美しい表情を見せてくれます。
また、離島ということもあって素晴らしい星空が広がる久米島本島も美しさの宝庫です。
比屋定バンタという展望台から眺める朝日も美しいため、
是非宿泊を兼ねて島を訪れてみてください。
では、ハテの浜の風景を幾つかご紹介しますね。
こちらはハテの浜南側の波打ち際から海と島を見上げたものです。
左の隅の方の砂浜の向こうに小さく写っている黒い影は久米島です。
この付近から海の方を眺めると見事なエメラルドブルーの遠浅が広がります。
少し歩いてみて波打ち際に出てみると、エメラルドブルーの海の中に純白の道が出現しました。
ビーチサンダルなどを履けば歩いて行けそうな位の浅瀬です。
その真珠の道の向こうには久米島を望むことができます。
竹富島のコンドイビーチを彷彿させてくれます。(遠方に見えるのも石垣島みたいですね)
さらにもう少し歩いてみると、久米島がより近くに見えました。
訪れたのが干潮に近い時間帯だったため、いつもは海の中にある場所に立っています。
こんな風に楽しめるのも砂浜だけの小さな島(と言っても結構大きいですが)ならでは。
こちらは浜の北側から久米島方面を望んだものです。
一般的にこのハテの浜には現地ツアーで訪れるのですが、
その際に使用するのが写真に写っている小さなボートです。
ボートから手を伸ばすと海面に手が届きそうになるのがまた良いんです。
ハテの浜にも高低差があり、高い所へ来てみると、純白の砂浜が彼方へ広がっています。
その中にポツンとトイレが。(笑)
手前にあるのは漂流物で、まるで道のように連なっています。
陽射しを遮るものがないので、日射病には注意して思い切り楽しんでくださいね。
●所在地(沖縄県島尻郡久米島町)
8位 摩耶山・掬星台からの夜景
初めてこの夜景を観た時、真冬でしたが暫くその場を動けませんでした
時間にしておよそ2時位でしょうか、その間ずっと、ただ夜景を眺めていました
函館山から見る函館の夜景、稲佐山から見る長崎の夜景と並び、
日本三大夜景の一つとして数えられているのが、この摩耶山・掬星台から眺める神戸の夜景です。
正に光の絨毯とも言える明るさで、神戸のみならず大阪湾を挟んで大阪市、和歌山県の方まで
広がっている様は圧巻の一言です。
長崎の夜景は100万ドルの夜景と言われていますが、こちらはその10倍の1,000万ドルの夜景と
言われており、地平線へと続く光の海は見る人を魅了して止まない
日本で最もダイナミックな夜景の一つと言えるでしょう。
こちらはポートアイランドや神戸空港方面を眺めたもの。
湾の向こうに広がる光のラインは大阪府~和歌山県に掛けて伸びています。
日本で最も迫力と美しさを兼ね備えた夜景がこの掬星台ではないでしょうか。
ちなみに夜景が特に好きというわけでもなかった私の妹を連れて行ったところ、
美しさにその場を暫く動けなかったと後で言っていました。
訪れて損はない日本の観光名所の一つと言っても過言ではないと思います。
●所在地(兵庫県神戸市灘区)
7位 屋久島
苔むす森で出逢った小さな屋久鹿は、緑に染まった太古の世界への案内人
白谷雲水峡、縄文杉、そして九州最高峰の宮之浦岳といくつもの観光名所を持つ屋久島。
世界自然遺産に登録されて、その独自の生態系が保護されているこの島の動植物は
他では見られない佳景を作り出しています。
(一方で、登録されたことにより観光客が激増して環境破壊が進み、
現在は観光と自然保護をどのように両立させていくかという問題も抱えています)
古の時代への扉とも例えられる屋久島を旅してみましょう。
上の写真は白谷雲水峡という場所の風景ですが、屋久鹿が訪れてくれることがあります。
この島はジブリ映画、もののけ姫の舞台のイメージとされたという話は有名ですが、
それを彷彿させてくれるのがこの白谷雲水峡の苔むす森です。
その名のとおり、石の表面も樹木の表面も一面苔だらけ。
その木の大きさが屋久鹿を通すとよく分かります。
この巨大な樹木は切り倒されたようですが、その根元から別の木が根を張り伸びています。
下の写真は二代杉と呼ばれる杉です。
こちらも同じ倒木更新という現象。
切り倒された木や倒れた木の上に別の木が根を張り伸びて行くというものです。
なので、おやっ?という木の形をしているんですね。
下は倒れた木の根にそのまま苔が生しているものですが、
この根が手の指のように伸びている姿は別世界への入り口を指しているようです。
(この先に苔むす森が在ります)
この他、くぐり杉(樹木の地表に近い部分が股のように裂けていて中をくぐれる)や
七本杉(倒木更新で途中から7本の杉が生えている)など固有名詞が付けられた杉があったり、
白谷雲水峡を抜けた森を見下ろす高台に、太鼓岩と呼ばれる大岩があったりと
見どころには事欠きません。
さらにこの屋久島には九州最高峰である宮之浦岳が在ります。
この宮之浦岳、標高2,000m級の山で本州で例えると長野県の美ヶ原高原位の高さです。
その山肌には下の写真のように大岩がごろごろと転がっており、
中には切り立ったような岩もあり、どのようにこの山容が成り立ったのか考えさせられます。
もちろん登山もできまして、私も山頂まで登りましたが
11月という日の短い季節に日帰りで行くには中々大変でした。
(八ヶ岳などの3,000m級の山も7,8時間程度で日帰りで登ったことがありますが、
こちらの宮之浦岳は往復で12時間位掛かりました)
山頂に着いた直ぐ後に雲が出てきてしまったので写真はありませんが、
大海原を望める宮之浦岳山頂からの眺望は非常にダイナミックだったことを思い出します。
また、屋久島も離島なので星空が非常に美しいことも知られています。
私が訪れた時は月が明るかったのですが、
それはそれで下の写真のような幻想的な風景を見ることができます。
こちらは宮之浦岳登山の帰りの峠道から見下ろした永田の市街地と海の風景です。
遠くは平たい種子島も望め、月の光が海に浮かぶ川のように途切れ途切れ線を描いています。
こちらは屋久島灯台から眺めた星空です。
灯台の上に夏の大三角形が輝いているのが見えます。
灯台の麓ですが、星空は充分に見ることができますよ。
(ライトが回転するので遮られることがありますので本格的な天体観測なら別を選びましょう)
森に山に星空に、自然の宝庫が生み出すここにしか無い風景を訪ねてみてくださいね。
そして、自然を始めとした環境の保護についても考えて頂けると幸いです。
●所在地(鹿児島県熊毛郡屋久島町)
6位 表富士宮口五合目の雲海
天使の翼にも似た雲が雲海に浮かぶ姿は神々しく荘厳で、そこだけ時間が止まったようでした
流石にこの写真のような雲と運かいを一緒に眺めることは中々難しいですが、
雲海を見られる所としては北海道トマムの雲海テラスや宮崎県の高千穂など有名な場所は
多々あれど、この表富士宮口五合目で眺める雲海の迫力には敵わないと思います。
車で行ける富士山の五合目と言われる3箇所の中でも最も標高が高く、
更に南側に位置しているため駿河湾から湿った空気が流れ込みやすく雲ができ易いのが特徴。
条件が重なれば、彼方まで広がる雲海を朝焼けや夕空のバックに見おろすことができます。
こちらは上の写真と同じ日に撮影した月と薄明の雲海。
もう少し時間が進んで夕焼けの赤は殆どなくなった頃ですが、
空の上に立って月を眺めているような感覚でした。
色々な場面で幻想的という言葉を感じますが、後にも先にもこの時間のこの場所よりも
幻想的だと感じた瞬間は今のところありません。
下の写真は別の日に見た朝焼けの雲海です。
狙ったというよりは五合目の星空を見に来て綺麗だったのでそのまま朝まで星を見ていたら
雲海が出て来たのでラッキーと思って撮りました。
同じ日に時間がもう少し進んだ頃の一枚です。
夜が明けて空がピンク色に染まり、雲の海は彼方へと続いていきます。
遮るものが何もない、ただただ夢を見ているような風景が広がっていました。
必ず出逢えるわけではありませんが、出逢えた時の感動は格別な雲海。
特に夕焼け・朝焼けの条件が重なるとその美しさは更なる高みへと昇華します。
夕焼け狙いでも朝焼け狙いでも、星空と共に観測してみましょう。
●所在地(静岡県富士宮市)
5位 新倉山浅間神社の桜回廊
日本が誇る日本らしく美しい風景の中で、最上にあたるのではないでしょうか
2013年、世界文化遺産に登録された富士山。
富士山自体が非常に美しくどこから見ても絵になる山ではありますが、
その中でも一際素晴らしい眺望と言えるのが桜と共に眺める春富士ではないでしょうか。
そして、その桜・富士山と共に日本を代表する建造物である五重塔を眺められるのが
この新倉山浅間神社です。
桜と五重塔と富士山の配置が良く、この時期にここから眺める富士山は
最も美しい富士山の姿の一つと言えるでしょう。
下の写真は手前の五重の塔を正面から見たものですが、
桜と対比されて非常に鮮やかな赤が強調されます。
戦没者の慰霊塔とされるこの忠霊塔の目の前を舞い散る桜の花びらを見ていると、
森山直太朗さんの さくら を思い出し、何とも言えない儚さを感じました。
この風景に関しては、言葉を以ってのこれ以上の説明は不要かと思います。
桜の時期は短いですが、是非一度訪れてみてくださいね。
●所在地(山梨県富士吉田市)
4位 夕夜景と共に眺める諏訪湖の花火
夕焼けの赤を背に咲き乱れる、透き通ったいくつもの花たち
幻想的という言葉がこんなにも似合う花火大会は他にあるでしょうか
約4万発と全国でも屈指の規模を誇る諏訪湖の花火大会は毎年8月15日に実施されます。
この花火大会の特徴は周囲を山に囲まれた諏訪湖で行われることにより
花火の炸裂音が木霊して非常に迫力があることと、
午後7時という比較的早い時間帯に開始されるため、天気が良ければ夕焼けの空を背後に
花火を眺めることができる魅力があるということでしょう。
では、いくつか時間を追って花火を見ていきましょう。
まずは開始直後です。
下の写真は2015年のもの。
夕空と諏訪湖の夜景だけでも充分に美しいのですが、
そこに日本でも屈指の花火大会の花火が加わるこの風景は最高の一言です。
こちらは夕焼けに似た色の真っ赤な花火。
夕空に重なる部分は透き通っているように見えます。
もちろん、花火の種類も豊富です。
大きな線香花火がいくつも弾けるようなものも美しいですね。
もう少し時間が進んで段々と暗くなってきた時の一枚。
こちらは2008年の花火大会のものです。
小さくてカラフルな花火が薄明の空にいくつも打ち上がる姿は夢を見ているようでした。
更に時間が進んで空がかなり暗くなった時間帯。(再び2015年)
黒い夜空が覆う煌びやかな夜景と花火のコンビネーションも良いですね。
こうして花火を中心とした夕空と夜景の二つの風景を眺めることができます。
ちなみに、諏訪湖祭の花火は夏季はサマーナイトフェスティバルという形で
8月に入ると毎日15分間だけ打ち上がっています。
その中でも8月15日の本大会に次いで見応えがあるのが8月14日の前夜祭。
本大会に比べると規模は小さく打ち上がる時間帯も遅いのですが、
こんな風に美しい花火を見ることができますよ。(こちらは2009年のもの)
本大会はとにかく込み合いますので、前夜祭狙いで前日からは入って
当日の宿泊施設を確保しつつ2日間花火を楽しんでも良いかもしれませんよ。
諏訪湖の夜景だけでも訪れる価値はあるくらい美しいので、是非訪れてみてください。
ちなみに私はこの諏訪湖の夜景が日本で一番好きです。
●所在地(長野県諏訪市)
※花火の打ち上げ場所は諏訪湖の東湖岸に近い小さな島になります。
3位 八重山諸島
ここを訪れるまでは、海がこんなに美しいことを知りませんでした
日本国内の海の風景で最も美しい場所の一つと言えるのがこの八重山諸島です。
石垣島、西表島を始め、竹富島、小浜島、黒島、新城島、由布島、鳩間島、波照間島、
そこから西に離れた与那国島迄の有人島を主に指し、
どの島にも美しい海があり甲乙付け難い魅力を持ちます。
訪れ易いのは市街地や整備された施設・街並みのある石垣島、小浜島、竹富島ですが、
鳩間島、黒島、波照間島、西表島などの観光地化されず落ち着いた離島の雰囲気が残る島々も、
拠点となる石垣島からは少し離れていますが訪れる価値は十二分にありますよ。
では、八重山諸島を海の風景を中心に見ていきましょう。
最初の写真は石垣島の川平湾でしたので、次は西表島です。
こちらは西表島の東側の海岸線から石垣島を望んだもの。
ちょうど引潮でしかも大潮の時期でしたので、かなり海面が下がっていましたが、
それが逆に青や白が折り重なって織り成す色彩の美しさを際立たせていました。
ここから少し南へ下ると、小浜島を間近に見ることができます。
大潮兼引潮なので歩いて&泳いで小浜島に行けそうなくらいです。
ちなにみ、島ではこのように簡単な作の中で牛が放牧されています。
牛もここならストレスが無さそうですね。
島が変わってこちらは竹富島のコンドイビーチです。
八重山随一と言われる美しさの遠浅の浜の向こうには石垣島を望みます。
こちらも遠浅が広がっているということで塩の干満でビーチの表情が変わります。
ちなみに夕焼けを眺めるならば島の西側に位置する西桟橋がお薦めです。
島の中心部にはなごみの塔という人が1人か2人登れるか登れないかの小さな塔があり、
そこから島を見下ろすと古き良き沖縄らしい風景を見ることもできますよ。
お次は小浜島。
小浜島で最もお薦めなのは、何と言っても島一番の高台となる大岳(うふたき)からの眺望。
八重山の島々が見下ろせて、天気が良ければ波照間島をも望むことができます。
下の写真は手前に竹富島、奥に石垣島を見おろしたものです。
八重山でも随一の眺望との呼び声が高いのも頷ける名景です。
島には小さな野球場もあり、マンタの展望台からの見下ろすこの球場風景も最高です。
野球を止めて海に駆け出してしまいそうな位爽快な風景ですね。
お次は黒島。
黒島と言えば、国の登録有形文化財に指定されている伊古桟橋からの眺望が有名です。
こちらはその伊古桟橋の風景をパノラマ写真化したもの。
私が訪れた時は人も居なく静かで、まさに文字通り一人占めでした。