熱海に行くなら下調べしよう。分かりやすい基本情報７つとおすすめスポット情報まとめ

尾崎紅葉の代表的な小説「金色夜叉」の舞台ともなった熱海。明治の頃には、東京の奥座敷として人気の保養地になっていました。穏やかな気候と豊かな自然に恵まれ、今日でも人気の観光スポットです。そんな熱海の魅力について、まとめてご紹介しましょう。熱海旅行の事前調べになれば幸いです。

基本１）熱海ってどんなところ？

熱海市は静岡県の東部に位置し、お隣の神奈川県と接しています。市の南側は相模湾が広がり、北側のほとんどは丘陵地です。住宅や別荘地などの多くは、高台の上にあります。急勾配の道路が多く、「坂道の街」と言ってもよいでしょう。

熱海市のもう一つの顔は、日本有数の一大保養地として発展してきたことです。明治初期には、政界や財界の要人たちが、別荘を建て保養したり、会談の地として使ったりしていました。

その背景には、熱海市が冬は暖かく、夏涼しいという気候に恵まれていたことや、日本有数の温泉地としても認められていたからでしょう。そのようなことから熱海市は、「東京の奥座敷」と呼ばれ、盛況ぶりの発揮する時代を迎えることになります。

現在、一時期の賑やかさはなくなったと言われていますが、やはり熱海市の人気は依然として高いものがあります。その証しとして、実は熱海駅はJR東日本の管轄内にあり、熱海発の列車が東京駅まで乗り入れています。このように中部地方の熱海市ですが、実は関東地方に近い街として捉えられることも多いようです。

基本２）熱海の歴史

写真は、伊豆地方の地名のもととなる「熱海市伊豆山神社」です。鎌倉幕府を開いた源頼朝が源氏再興を祈願した神社です。後に結ばれることになる北条政子との出会いも、この神社です。さらに、江戸幕府を開いた徳川家康も熱海の地を訪れ、名湯で体を癒したと伝えられています。

もともとの地名は「阿多美」であったようですが、海から湧き出る熱湯から、「熱海」と言う字が使われるようになったと言われています。熱海は、名湯の湧く湯治場として、徐々に世の中に知られるようになります。

このように熱海は古い歴史をもっていますが、今日のような一大観光都市となっていくのは、明治以降です。特に、1924年に鉄道省熱海線が開通したことによって、熱海は一大保養地としての地位を確固たるものとしていきます。

10年後の1934年には丹那トンネルが開通して益々便利になり、首都圏からの観光客で大いに賑わうことになります。1950年には、国際観光文化都市に指定されています。現在では、温泉と豊かな自然、穏やかな気候を活かした総合的なリゾート地として人気があります。

基本３）熱海の魅力　■熱海に行ったら外せない！定番観光スポット5選

スポット①熱海サンビーチ

熱海の人気スポットはたくさんあります。その中のひとつが「熱海サンビーチ」です。人気の理由のひとつには、駅から徒歩10分ほどの近くにある好立地にある点でしょう。400mもある綺麗な砂浜は、波の穏やかさもあり人気の海水浴場です。

賑やかな音響施設などはありませんが、ヤシ並木が続く落ち着いたリゾート地の雰囲気が人気です。夜になると、ライトアップされた砂浜が幻想的な姿に変わります。特に観光客やカップルなどには人気スポットです。７月下旬から８月にかけては海上花火大会も開催されます。

スポット②熱海城

熱海には歴史の上では城郭は存在しません。しかし写真でも分かりますように、外観は5重、内部9階の堂々とした「山城」の風格があります。1959年（昭和34年）、海抜100mの位置に建てられたお城です。天守に昇れば、熱海市街はもとより、初島や大島、相模灘を一望することができます。

春は桜の名所としても知られています。また、1962年（昭和37年）公開の映画「キングコング対ゴジラ」や1967年（昭和42年）公開の「大巨獣ガッパ」に熱海城が登場しています。これによって、熱海城は一躍有名となり、観光名所のひとつとなっています。

スポット③来宮神社の大楠

「来宮神社（きのみやじんじゃ）」は、推定樹齢2000年以上という「大楠（おおくす）」が有名な神社です。樹高はおよそ20m、幹周りはなんと24mもあります。このような大楠は全国でも数少ないでしょう。昭和8年には天然記念物に指定されています。

この大楠には力強いパワーがあり、幹のまわりを1周すると寿命が1年延びるとも言われています。また、願い事が成就したという感謝の声もあります。正式な名前は、「阿豆佐和気神社の大クス（あずさわけじんじゃのおおくす）」となっています。これは旧社名に由来するものです。

スポット④アカオハーブ＆ローズガーデン

熱海の観光スポットとして脚光を浴びているのが「アカオハーブ＆ローズガーデン」です。広大な敷地に広がる12ものガーデンに、世界中から集めたバラやハーブが育てられています。その他、地元の桜や菜の花などもあり、年中楽しめるフラワースポットです。

結婚式や婚約式などでは記念植樹などもあり、人と人のつながりを大切にするイベントもあります。ハーブを活かした体験工房が楽しめる点も魅力のひとつです。

スポット⑤初島アイランドリゾート

島の周囲はおよそ4kmほどの小さな島「初島」。そこに広がるアイランドリゾートには、特別な時間が流れています。島にはタクシーもコンビニもありません。あるのは青く広がる空と海です。

人気は、海と一体化した波打ち際の露天風呂。水平線を眺めながらのお湯は何にも代えがたい醍醐味となります。より島の自然を満喫するには、「アイランドキャンプヴィラ」がおすすめです。初島ならではの夕日や月明かりの海の輝き、満点の星空に出会えます。

基本５）熱海の魅力　■熱海で人気＆おすすめグルメスポット6選

スポット①創作和食 龍華庭 ふくろう

「創作和食 龍華庭 ふくろう」さんは、新たな和食処として2014年にオープンしたお店です。熱海駅から徒歩4分ほどで好立地の場所にあります。海鮮料理が楽しめるお店として人気があります。おすすめのメニューは一日限定10食の海鮮丼です。新鮮なウニや海老、鮪などが盛られています。お値段は950円。

その他、金目鯛のしゃぶしゃぶと鮑の刺身などがセットになった限定セット、お造り御膳なども外せないメニューとなっています。お値段もとてもリーズナブルです。

スポット②熱海 海鮮料理 みやま

「熱海 海鮮料理 みやま」さんは、金目鯛が看板料理のお店です。熱海駅からも徒歩で3分。駅近の海鮮料理が楽しめるお店です。金目鯛の煮着け、塩焼き、刺身がセットになった限定5食は特におすすめです。金目鯛の大きさには驚かれるのではないでしょうか。

その他、新鮮な伊勢海老や鮑、金目鯛を使ったコース料理にも人気があります。ゆっくりと味わえる個室もありますので、時間を忘れて堪能できます。

スポット③熱海 海幸楽膳 釜つる

「海幸楽膳 釜つる （かまつる）」さんは、店構えに特徴がある海鮮料理のお店です。創業150年と言う熱海の老舗です。もともとは干物の専門店ですから、地魚の旨味を知り尽くしたお店です。地元の人に親しまれるお店ですが、口コミで広がった人気から観光客のお客様も多いようです。

おすすめのメニューには「鯵バーグ」があります。鯵のたたきにネギと味噌を練り込んで焼き上げてあります。サンガ焼きになりますが、薄味に仕上げられて鯵の旨味が引き立てられています。その他、サザエの刺身やカワハギの刺身なども外せません。

スポット④カジュアルレストラン　Cafe＆Restaurant Nagisa

「Cafe＆Restaurant Nagisa（なぎさ）」さんは、1947年に創業された老舗のカフェレストランです。1階は落ち着いたカフェスペースで、創業当時から宮内庁御用達の豆を使い、深い味と香りのコーヒーが楽しめます。地元の人にも親しまれるスポットです。

2階は、開放的なテラス席でランチやワイン、ビールが楽しめます。週替わりの手作りデザートに人気があります。海の景色を眺めながらゆっくりとすごすことができます。

スポット⑤釜めし・串焼き・焼鳥　味くら

「味くら」さんは、熱海駅から徒歩1分ほど、ロータリーに面した場所にある釜めしと焼き鳥の美味しいお店です。釜めしは20年以上の伝統の味を受け継ぐ優れもの、出汁には特にこだわりがあります。焼き鳥は、静岡県の地鶏「富士の鶏」を使っています。串焼きは、野菜串や魚介串、創作串が人気です。

お店で出されるお酒は、静岡の地酒にこだわりがあります。辛口がお酒が好みの方には「常山の超辛」がおすすめです。超辛いお酒です。

スポット⑥熱海大観荘 寿司処 花吹雪

「熱海大観荘 寿司処 花吹雪」さんは、老舗旅館である熱海大観荘のなかにある隠れ家的な寿司処として人気があります。カウンター越しに一貫ずつ握られる寿司は、職人技の光る絶品となります。寿司ネタはもちろん、シャリにもこだわりをもち、熱海伊豆ではとびぬけた寿司を堪能できます。

宿泊客に限らず、宿泊以外のお客様も多いようです。完全予約制ですが、熱海を訪れた際には立ち寄りたいおすすめの寿司処です。

基本６）熱海の魅力　■熱海に泊まろう！おすすめの宿泊施設5選

おすすめ①熱海倶楽部　迎賓館

「熱海倶楽部　迎賓館」はゴルフ倶楽部に併設されている宿泊施設です。全室に、鉄分を含む源泉かけ流しの半露天風呂が完備されています。客室も広く、70㎡のスイートルームでゆっくりと寛ぐことができます。ロケーションも良く、眼下に熱海の温泉街と海が広がっています。

食事は、東京赤坂の料亭がプロデュースした「百山茶寮」の懐石料理が楽しめます。食材は新鮮な熱海の地のものが豊富に使われます。

おすすめ②熱海温泉　月の栖　熱海聚楽ホテル

「熱海温泉　月の栖　熱海聚楽ホテル」は、熱海駅から徒歩3分の好立地にあります。海抜50mの高台にあり、熱海の市街地と海を眼下に眺めることができます。毎年開催される「熱海海上花火大会」は、ホテルの目の前から打ち上げられます。その迫力には心奪われるでしょう。

今年の開催予定は、2015年7月26日（日）、7月30日（木）、8月5日（水）、8月7日（金）、8月17日（月）、8月23日（日）、8月28日（金）となっています。打ち上げ数はおよそ5千発です。

おすすめ③星野リゾート　リゾナーレ熱海

「星野リゾート　リゾナーレ熱海」は、もともと「 あたみ百万石 」と呼ばれてきた高級ホテルでした。現在は星野リゾートの経営によるもので、子ども連れのお客様には好評の宿泊施設として人気があります。「ベビーウェルカム」の認定もされ、安心して宿泊できます。ベビースイートと呼ばれるお部屋は人気！

また、伊豆石で作られた内湯と相模湾を眺めながらの半露天風呂は人気があります。高台にありますので、オーシャンビューは文句なしの価値があります。

おすすめ④ゆとりろ熱海

「ゆとりろ熱海」は、2015年2月にリニューアルされた高台にあるホテルです。コンセプトは、「五感で愉しめるお料理が自慢」となっています。鉄板焼きや天婦羅など、目の前で、眺めながら味わうお料理が提供されます。使われる食材はもちろん旬のものです。

お風呂は、三大美人の泉質と言われている「硫酸塩泉」です。大浴場からジャグジー、露天風呂などの各種お風呂にサウナも楽しめます。高台にありますので、熱海海上花火大会の迫力あるシーンにも出会えます。

おすすめ⑤伊東園ホテル 熱海館

「伊東園ホテル 熱海館」は、熱海駅より徒歩で1分ほどにある好立地のホテルです。ホテルの真下から汲みあげられる自家源泉を使い、天然薬石の温泉には定評があります。岩盤浴や北投石を使った大浴場も人気があります。

宿泊プランも各種用意されていますので、気楽に宿泊できる点も魅力です。観光スポットへもアクセスしやすく、大変便利な点もおすすめです。

基本７）熱海へのアクセス

東京→熱海

新幹線によるアクセスは、ひかりで35分と便利です。在来線では、東海道本線でおよそ1時間30分。車では、東名厚木I.C.で下車、小田原・厚木道路と真鶴道路経由で東京より約90分となっています。

大阪→熱海

新幹線によるアクセスは、新大阪より熱海までおよそ3時間。ひかりで140分、こだま約200分。車では、豊中I.C.から名神・東名高速、沼津I.C.より国道136号線で熱海までおよそ60分となっています。

名古屋→熱海

新幹線によるアクセスは、ひかりで80分、こだまでは約2時間。車では、名古屋I.C.より東名高速で沼津I.C.まで、その後国道136号線で熱海までおよそ60分となっています。