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山梨県へ行くなら忍野八海にも寄ってみませんか?忍野八海っていったい何?!という人のために、基礎知識から、富士山の自然の恵みがいっぱい、訪れる人の心をひきつけてやまない忍野八海の見どころをご紹介します。美しい画像を見ているだけでも癒されます♥忍野八海(おしのはっかい)は、富士山の伏流に水源を発する湧水池です。天然記念物でもあるんですよ。場所は、山梨県で新宿駅から電車で約90分。東京からこんなに短時間で行くことが出来ちゃいます。どこの観光名所を周ろうかなと、まだ悩んでいる皆さん!足を運んでみてくださいね。山が近くて自然に囲まれ、空気も景色も良いので、大都会から来たら癒されると思いますよ。
1. 忍野八海とは?
http://hikarino-goshingyou-tayori.at.webry.info/201010/article_11.html
忍野八海とは、山梨県にある湧泉群のことを指します。 富士山の雪解け水がろ過されたものが湧き出ている場所で、8か所の泉がまとまっているのが特徴です。
湧き出している水は長い年月をかけて磨かれたもので、名水百選にも指定されています。また富士山を構成する資産の一部として、世界文化遺産にも登録されています。
1934年に国の天然記念物に指定されて、注目されました。特に湧池は55メートルの水中洞窟を持っており、非常に有名な忍野八海の一つです。昔は規制されていませんでしたが、現在では危険を考慮して、遊泳・潜水禁止となっています。
2. 忍野八海を構成する8つの泉
忍野八海は、以下の8つの池から成り立っています。面積の大きい順に紹介します。忍野八海というくらいですから、8つの特徴的な池があるのですが、そのどれもが湧水の湧く池で、量こそ違いますが、毎秒たくさんの水が出ているんです。そしてどの池にも石碑が立てられており、歌が刻まれています。
出口池(でぐちいけ)
http://blog.goo.ne.jp/wayaneko/e/a1c6baa5a8932fc87122ae028a12831f
1,467平方メートルの大きさを誇る、忍野八海で最大の池です。 他の7つの池から離れている場所にあるため、ちょっと立ち寄りにくいのが難点。しかし出口稲荷大明神の神社がある他、周辺の自然も残されており、厳かな雰囲気を感じることができる見応えあるスポットです。
忍野八海で第一の霊場と言われており、この池の石碑には「あめつちの ひらける時にうこきなき おやまのみつの出口たうとき」という和歌が刻まれています。最大の池とだけあって、迫力もあります。水深は浅く50センチ位です。
菖蒲池(しょうぶいけ)
周囲にショウブなどの植物が生い茂っている池です。
菖蒲池には、池のショウブで重い病を治したという伝説があります。このためパワースポットとしても有名な池です。
ここは沼状の池で周りには菖蒲が生い茂っているため、この菖蒲池という名前が付けられました。毎月湧水量が変わるという面白い池なんです。水面の面積は281メートルにもなるんです。石碑には代々伝わる歌が刻まれています。
底抜池(そこなしいけ)
http://blog.goo.ne.jp/wayaneko/e/594014e3b5f5a8e6d0c31032a63070b8
昔の人がこの池で洗い物をしていたところ、落としたものが飲まれて消えてしまうことからこの名前が付きました。こんな伝説を聞くと怖い池に思えますが、実際の水深は1.5メートルしかありません。もしかすると、どこか一箇所だけ底なしになっているのかも!
忍野八海は私物ではありません。しかし、この底抜池は個人所有の池となっており、忍野八海の中でも唯一です。第3の霊場と言われており、有料で見学できるはんのき資料館の最奥にある池なので、一度行ってみてください。
湧池(わくいけ)
http://100-japan.at.webry.info/201201/article_2.html
忍野八海の中でも湧水量が最も多いのがこちらの湧池です。お店が最も多く並んでいて、とてもにぎやかなスポットです。おみやげを買うのにもピッタリですね。
季節には桜が咲くので、花と池とのコラボも見ものです。池の中には珪藻(ケイソウ)と言われる藻(も)がびっしりと生えており、池の中の穴は55メートルの洞窟となっているんです。一秒間に2.2立方メートルという湧水量はスゴイですね。
鏡池(かがみいけ)
http://100-japan.at.webry.info/201201/article_2.html
富士山の写真を撮影したい方におすすめなのが、こちらの鏡池です。 富士山が水面にはっきりと映り込むベストスポットで、きれいな逆さ富士を撮ることができます。
水面に綺麗に映る逆さ富士を見れば、なぜこの池が鏡池というのかが、すぐわかるはずです。特に、頂上が雪に覆われている時の富士山が映るとキレイなんです。春に訪れれば、この逆さ富士が見られるんですよ♪
銚子池(ちょうしいけ)
縁結びの池として知られるのが、こちらの銚子池です。昔、ある花嫁が結婚式の場でおならをしてしまいました。それを恥じた花嫁は、銚子(お酒を分ける器)を持ったままこの池に身を投げたそうです。その時履いていた草履が、池の底に見えることもあると言われています。
第4の霊場と言われているこの池。深さは約3メートルで、長柄の銚子に似ている事からこの名がつけられました。ここの碑石にも「くめばこそ銚子の池もさはぐらんもとより水に波のある川」との和歌が刻まれていました。
濁池(にごりいけ)
昔、この土地にみすぼらしい行者が訪れ、飲水を求めました。それを老婆が断ったところ、飲料水として使っていたこの池が急に濁ってしまったそうです。この伝説から濁池という名前がつきました。なお現在は、井戸水が流入しているおかげできれいな水質を保っています。
川に隣接しており、部分的に濁っているので、濁池とも呼ばれます。全体的には比較的透き通っているキレイな池です。池に埋もれてしまった石碑には「ひれならす竜の都のありさまをくみてしれとやにごる池水」という歌が刻まれていました。
御釜池(おかまいけ)
忍野八海の中でも最も面積の小さい池が、こちらの御釜池です。24平方メートルしかなく、約14畳分ぐらいのスモールサイズ。でも深さは4メートルと深いので、うっかり落ちたら大変です。
ちなみにこの池には、池から大きなガマガエルが現れて娘を引きずり込んだという伝説もあります。「おかまいけ」という名称はここから来ているのであって、違う意味を想像してはいけません。
お釜池は水深7メートルになるところもあり、忍野八海の中でもかなり深いのが特徴です。面積は24平米で、小さく、深い、そんな池なのです。第2の霊場とされており、がつて存在していた石碑には和歌が刻まれていました。
3. 忍野八海へのアクセス
http://www.vill.oshino.yamanashi.jp/docs/2013032300060/
忍野八海は、富士山が見える忍野村にあります。■ 基本情報
- ・アクセス:
- 【電車】富士急行大月線に乗り、富士山駅下車。そこからバス「ふじっ湖号」に乗り、「忍野村役場前」バス停で下車します。
【車】東名高速道路の御殿場I.C.から国道138号線経由で忍野村まで約45分です。 - ・リンク:忍野村観光サイト
4.忍野八海の豆知識をご紹介♪
さて、ここまでで忍野八海の基礎知識やそれぞれの池の特徴がおわかりいただけたと思います。ここからはもっとディープに忍野八海を知るための豆知識をご紹介します。
あの有名な山中湖とつながってた?!
忍野八海は富士山の雪解け水が湧き出た池のことですが、もともとは湖だったのです!延歴19年(西暦800年)におこった富士山の大噴火によって、もともと忍野村にあった宇津湖(うつこ)と呼ばれる巨大な湖が溶岩によって2つに分かれてしまいました。2つに分かれた湖は、山中湖と、忍野湖と呼ばれていくようになるのです。
しかし、忍野湖は、富士山噴火活動期を経て、その水を枯らしてしまいましたが、富士山の伏流水に水源を発する湧水池が誕生。その代表的な池が忍野八海なのです。かの有名な山中湖とはもともとはひとつの湖だったなんて驚きですよね!
かつては富士信仰の禊が行われていた
忍野八海はもともと、富士信仰の霊場でした。8つの池を巡礼し、水行が行われていたそうです。しかし、明治元年以降徐々に富士信仰が衰退し、水行を行う人の姿は見られなくなりました。東円寺に奉納されている元八湖再興図の版画には、忍野八海の一番霊場から八番霊場まで、それぞれの霊場で禊を行う巡回ルートが描かれているといわれています。
そういった富士信仰とのつながりが認められ、世界遺産富士山の構成資産の一部となっているのです。
富士信仰の禊の場とされていたことを考えると、より神秘的な場所に感じますね。パワースポットと呼ばれるもの納得です!
鏡池の伝説
天気がよいなどの条件が合えば、水面に映る逆さ富士を見ることができる鏡池の水には、すべての事柄の善悪を見分けることができる霊力があると、古くから言い伝えられてきたそうです。そのため、部落内でもめごとが起きたさいには、物事をまるくおさめるために、この池で水浴びをして身を清めたのだとか。
鏡池の湧き水はほかの池に比べると少なめで、あまり透明度は高くなく濁っているので、「え?!こんなところで水浴びしていたの?!」とびっくりしてしまいますが、当時の人たちにとっては、とても神聖な場所だったんですね。
涌池の伝説
その昔、富士山が噴火したときに、灼熱の中で苦しんだ人々は、のどの渇きをいやすため、火事を消すために水を求めて叫びました。すると、天から「わたしを信じなさい、そして永久にわたしをうやまうならば、水をあたえよう」と、大変美しい声が聞こえたそう。この後、溶岩の間からわいた水が池となったと言い伝えられています。このときの美しい声の主は、木花開耶姫命(コノハナノサクヤビメ)だといわれています。木花開耶姫命は、富士山に祀られている女性の神様のこと。木花開耶姫命ゆかりの池として、毎年行われている木花開耶姫命の祭りでは、神輿をこの池の水で洗って浄めるそうです。
菖蒲池の奥には1200年前に建てられた神社がある!
菖蒲池まで来たら、その奥にある忍草浅間神社にも足を運んでみよう!忍草浅間神社は、大同2年(西暦807年)に建てられた、とっても歴史深い神社。本殿には木花咲耶姫命、鷹飼、犬飼坐像の三神像が祀られています。また、鎌倉時代の代表的な彫刻師、運慶の作品ともいわれている貴重な金剛力士像を見ることができます。境内には巨大なイチイがどっしりと生え、秋になると真っ赤な実をつけます。高さ37メートルもある大ケヤキも迫力満点!秋にはオレンジ色の紅葉を楽しむことができます。イチイの群集は県指定天然記念物、大ケヤキは村指定重要文化財となっています。
忍野八海はいかがでしたか?
忍野八海は、富士山と深いつながりを持った池。池にはそれぞれ伝説があり、富士信仰の方たちにとっての禊を行う場でもあり、神聖で神秘的な空気を感じることができます。
山梨県の観光ですと、河口湖や富士急ハイランドが有名ですが、ここもオススメです。おじいちゃん、おばあちゃんも一緒に、ご家族で楽しめるスポットだと思います。大自然を感じながら過ごす1日も良いですよね。名前の通り、泉が8箇所ありますので、ゆっくりと散策をしながら制覇してみてください。
場所によって、面積や湧き水量も違いますので要チェックです。富士山の世界遺産登録によって観光客も増えつつありますが、実際の湧き水の美しさをぜひ見ていただきたいです!美味しい空気、きれいな景色もご堪能ください。