北海道・十勝にある「上士幌町(かみしほろちょう)」。農業や酪農の盛んな、ありふれた北海道の小さな町でしたが、2014年度にふるさと納税で約10億円(全国3位)の寄付金を集め、一躍全国的に有名になりました。ふるさと納税だけじゃない上士幌町の魅力、お伝えします。
車を利用する場合、帯広駅からは国道241号線をひたすら北上します。バスを利用する場合は帯広駅前から「拓殖バス」「十勝バス」の2社が上士幌行きの路線を運行しています。
ふるさと納税による寄付で自治体を応援するのもありですが、実際に足を延ばして観光してみると、寄付でもらえる食べ物だけではない魅力を発見出来るかもしれません。
1.「上士幌町」とは?
十勝平野の北に位置する上士幌町は、畑作や酪農などの農業や林業といった一次産業を主産業としています。人口は約5000人程と小さな町ですが、温泉や豊かな自然、北海道遺産でもある「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」をメインに観光業にも力を入れています。2. 上士幌町の魅力
源泉かけ流しの温泉に、日本一広い公共育成牧場、バルーンフェスティバルなどなど見どころが満載です。十勝の玄関口でもある帯広からは40km程しか離れていないので、車であれば1時間もかからずに到着する事が出来ます。「しんむら牧場」のクリームテラスでお茶をして「ナイタイ高原」で自由に草を食む牛を眺め、「ぬかびら源泉郷」で温泉に入る、というルートはどうでしょう?3.上士幌町に行ったらできること
ビルが乱立し、建物の形に切り取られた空を見上げるのはもううんざり!という方に朗報です。電線の影すらない、遮るものは何もない空を見上げながら暮らす生活が上士幌町で出来るんです。その名も「上士幌町生活体験モニター」。移住は考えているけれど、どこにするか、また実際移住して本当にやっていけるのか不安で決断出来ない、という方のために必要最低限の備品付きの住居が用意されているんです。モニターなので簡単なアンケート調査等に協力する必要はありますが、移住へのステップとして魅力的な体験が出来ます。4.おすすめ観光スポット
旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群
1987年に廃線となった旧国鉄・士幌線で使用された大小合わせて約60ものコンクリート造りのアーチ橋が保存されています。中でも有名なのは「タウシュベツ川橋梁(通称めがね橋)」。6月頃から糠平湖の水かさが増え始める為、8月頃には湖面に沈んでしまう幻の橋です。冬になると水かさが減り凍った湖面に姿を現しますが、アーチが湖面に反射してメガネのように見えるのは限られた時期だけです。ナイタイ高原牧場
日本一広い公共牧場である「ナイタイ高原牧場」。公共牧場とは農家から牛を預かり、放牧させる牧場の事で、ナイタイ高原は総面積1,700ヘクタール、東京ドーム358個分もの広さの牧場なんです。なだらかな丘一面に広がる緑のじゅうたんの上にポツリ、ポツリと散らばる白と黒、時には茶色の物体。好奇心旺盛な牛は道路脇の柵まで近寄ってきてくれます。たまに鹿も混ざっているのはご愛嬌。道民でも「北海道っぽい!」と思ってしまう景色が広がっています。十勝しんむら牧場「クリームテラス」
クロテッドクリームとミルクジャムで有名なしんむら牧場のティールーム。窓からはなんとヤギが見えます。草を食んで庭の手入れをしてくれているそうです。焼きたてのワッフルやスコーンに濃厚なミルクジャムやクロテッドクリームを添えて頂けます。生クリームともバターとも違うクロテッドクリームは一度食べるとやみつきです。5.おすすめホテル
糠平舘観光ホテル
お勧めはなんといってもお風呂です。豊かな自然の中でお風呂を楽しんでもらいたい、と樹齢50年以上の自然林の中に、なるべく木を切らないで造ったという混浴露天風呂は水着を着用しての入浴が可能です。午後19時から22時までの間は女性専用なのも嬉しいですね。水量が豊富なので源泉をかけ流しで使用しています。中村屋
ちょっと変わったおもてなしをしている「中村屋」。その中の一つに「食べられる野菜市」があります。近所でとれた野菜を売っているのですが、ここの野菜が朝食や夕食に登場するんです。そこで食べてみて美味しかったら買って帰る…という事が出来るんです。珍しい野菜も食べ方がわかっていれば、買って帰って誰かに食べさせてあげられます。6.お勧め名産グルメ
「ナイタイ高原牧場レストハウス」のソフトクリーム
牧場の最上部、標高800mに位置する展望台に併設されているレストハウス。ここのソフトクリームが濃厚でとても美味しいんです。何故かあまり有名ではないのですが、このソフトクリームを食べるためだけにわざわざナイタイ高原まで行く事もあります。「十勝養蜂園」のソフトクリーム
様々な種類のハチミツや蜜蝋(みつろう)を販売しているお店ですが、ここのソフトクリームも絶品です。濃厚ではなく、どこか懐かしい味のするさっぱりとしたソフトクリームで、ハチミツは買わずにソフトクリームだけを買って帰ってしまいます。7.おすすめイベント
バルーンフェスティバル
上士幌町の夏の一大イベント「バルーンフェスティバル」。毎年8月上旬に開催されるこのお祭りは道内のみならず道外からも観光客が押し寄せます。風の穏やかな時間帯に色とりどりの熱気球が一斉に浮き上がる様は圧巻です。熱気球の体験搭乗や上士幌町の特産品であるジャガイモが無償で提供されたり、とイベントが目白押しです。8.詳細
車を利用する場合、帯広駅からは国道241号線をひたすら北上します。バスを利用する場合は帯広駅前から「拓殖バス」「十勝バス」の2社が上士幌行きの路線を運行しています。
■ 基本情報
- ・名称: 上士幌町
- ・住所: 北海道河東郡上士幌町
- ・アクセス: 【車】帯広市内から50分
- 【バス】帯広駅前から上士幌線に乗って1時間10分
- ・電話番号: 01564-2-2111(上士幌町役場)
- ・公式サイトURL: http://www.kamishihoro.jp/
ふるさと納税による寄付で自治体を応援するのもありですが、実際に足を延ばして観光してみると、寄付でもらえる食べ物だけではない魅力を発見出来るかもしれません。