湯田温泉のおすすめ宿＆「白狐伝説」の残る、美肌になれる天然温泉20個のまとめ

山口県は、実は温泉資源の豊富な場所。山口市内だけでも8つの温泉が存在します。その中でも豊富な湯量を誇り、立地も便利な湯田温泉は人気を集めています。ユニークな伝説から美味しい地元のグルメまで、湯田温泉を味わい尽くしましょう。

1.「湯田温泉」とは

湯田温泉は、山口県山口市に位置する古くから栄えている温泉です。温泉発見の際に白狐が関わっているという「白狐伝説」から、街中でよく白狐の像を見ることができます。

湯量が多く、美肌の湯と名高い温泉自体ももちろん楽しめますが、この湯田温泉は中原中也や高杉晋作、坂本竜馬など歴史的に有名な偉人との縁もあり、歴史好きは更に楽しめること間違いなし。食事に観光に温泉に、日々の疲れを落としてリフレッシュするのに最適な場所なのです。

２.松田屋ホテル

松田屋ホテルは明治維新の志士たちが集い、語り合った場所です。敷地内には維新の志士たちが入浴や会合に利用した施設や高杉晋作に関する歴史的遺物などが残されています。

特に「維新の湯」と名付けられた浴槽は、木戸孝允･西郷隆盛･大久保利通･伊藤博文･大村益次郎･井上馨･坂本竜馬など歴史的人物が入ったと言われ歴史的文化財になっています。資料館もあるので滞在中にその歴史に想いを馳せてみるのもよいですね。

３.ホテルかめ福　

美肌の湯として知られる湯田温泉が、11種類もの趣の異なる浴槽で楽しめる宿です。内風呂の「七福の湯」やジャグジーやジェットバス、一人用のお風呂や「滝の湯」と、何度入っても飽きません。水深110㎝の「白狐の湯」ではマイクロバブルで温浴効果と美肌効果が期待できるのだとか。

露天風呂付の部屋では、いつでもゆったり温泉が楽しめます。夕食はバイキング形式のプランもあり、お腹いっぱい名物の瓦そばなどを味わえるのが嬉しいです。

４.西の雅　常盤

ホテルの中でもめいいっぱい楽しみたい人にオススメなのがこちら。なんと27年連続でホテル旅館100選に選ばれているのです。その秘密は館内で催される女将劇場。他にはないショーで、観ると元気をもらえると評判なのです。

また、露天檜風呂やステンドグラスが設置された内湯、竹林露天風呂、個室風呂もありお風呂もバラエティ豊かに楽しめます。館内で、湯めぐり気分を味わいましょう。

５.足湯

湯田温泉では、入浴の他に足湯も楽しむことが可能。全部で6ヶ所あり、全て無料でしかも屋根が付いているという嬉しいつくりになっています。 足湯は、入浴と違って脱衣の必要がなく気軽に楽しめるのが魅力です。

路地にあったり公園内にあったりと異なる景色が楽しめるので、全ての足湯に入ってみて下さい。湯めぐりや散策の合間に立ち寄って、ゆっくり足の疲れを癒しましょう。

足湯の効果
足湯は全身の血液の循環がよくなるという効果の他にも、細菌やウィルス、ガン細胞を壊す働きを持つ「ナチュラルキラー細胞」が活性化するという嬉しい効果もあるそう。 免疫機能が低くなっている年配の人には特に嬉しい効果。インフルエンザや風邪などの感染症を予防も期待できるそうですよ。

足湯5つの基本情報はこちら。もう一つは”１９.狐の足あと”にあります。

６.温泉の泉質&特徴

湯田温泉の泉質は、アルカリ性単純温泉です。湯量が豊富なため濁っておらず無色透明で、最高温度は72℃。肌によく馴染む、軟らかいお湯は、お肌をなめらかにする効果もあり、美肌効果が期待できるのだそう。

他には、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、ぢ疾、冷え性、 病後回復期、疲労回復、健康増進などの効果があり、クセのない優しいお湯をゆったりと楽しめます。

７.飲泉体験

湯田温泉では、温泉のお湯を飲む「飲泉」も有名です。飲泉には、温泉の効能を直接体に取り入れることで、入浴と同等の効果を得られると考えられており、ヨーロッパ等でも行われています。 どこの温泉でも飲めるわけではなく、飲泉許可が下りているところでのみ可能なのだそう。

湯田温泉のお湯はアルカリ性単純温泉で飲みやすいので、初めての人にもおススメです。湯田温泉観光案内所前の足湯隣にも「飲泉場」があるので、湯田温泉の味を味わってみて下さい。

８.湯泉舎

ゆのや、と読むこの施設では、湯田温泉の源泉そのものを楽しめます。地下500mの源泉が実際に1分間に125リットルもの温泉をくみ上げる様子が、設けられたのぞき窓から見ることができ、飲泉も可能です。

2010年に建て替えられた建物は、木造の和風建屋と高さ８メートルのやぐらで構成されていて、外観も見もの。ここで汲み上げられた温泉は、周辺の宿泊施設などに配分されているそう。温泉に入る前に寄って、源泉の湯気や香りを楽しむのもまた一興です。

９.湯田温泉の歴史

山口は室町時代、京都に次いで、堺や博多などと並ぶ発展した都市として栄えていました。その中心街に近い湯田温泉は、白狐伝説のある温泉と自然の景観の素晴らしさもあり、人々が多く集まってきていたそうです。田んぼの真ん中から金色のお地蔵さんや、温泉が出たことが名前の由来だそう。

幕末の時代には、維新の志士たちが訪れ時に密会をしていたという土地でもあり、高杉晋作や伊藤博文、坂本龍馬などの歴史的人物との関わりも深く、彼らが入浴した浴槽も残されています。幕末の公卿で、長州に亡命した三条実美も、湯田温泉の旅館を訪れており、幕末ファンにはたまらない場所だと言えるでしょう。

１０.権現山の白狐伝説

時は室町時代、一人の和尚さんが、村のお寺にあった小さな池にケガをした一匹の白狐が毎晩傷ついた足をつけにやって来ているのを発見します。白狐の後を着いて行くと、その住処は熊野三所権現を迎えてお祀りした権現山でした。 和尚さんが、白狐が足をつけていた池の水をすくってみると、それは温泉でした。

池を更に掘ると、大量のお湯だけでなく薬師如来の金像も出てきたので、和尚さんは池に屋根を設置して、その傍に仏堂を建て薬師如来の金像を祀りました。

それ以来、薬師如来を礼拝して入浴するため人々がよく訪れるようになりましたが、この話にはまだ続があります。なんと盗賊が薬師如来を盗んでしまったのです。九州の地まで逃げた盗賊とともに、薬師如来は海に沈んでしまいました。しかし不思議なことに、薬師如来の像だけが仏堂の中に戻ってきました。

今では仏堂も再建され、この温泉は熊野三所権現が授けてくださった霊妙な力を持つもので、薬師如来も神が託されたものである、と大切にされています。

１１.ご当地ゆるキャラ　湯田ゆう太・ゆう子

日本全国に数多くいる「ゆるキャラ」。実はここ湯田温泉にもいるんです。湯田温泉の「白狐伝説」にちなんだ白いキツネの名前は、湯田ゆう太・ゆう子と言って恋人同士なのだそう。

「趣味は湯田温泉の歴史、観光スポットそして彼女のことを勉強すること」だという湯田ゆう太くんは、湯田温泉をＰＲするためのキャラクターということで、「好物はフグ刺し」など設定もしっかり作られています。温泉街の中でも白狐の像はところどころで見つかるので、探してみるのも楽しいですよ。

１２.井上公園

こちらは井上馨の生家跡に作られた公園です。大きな公園というわけではないのですが、敷地内には湯田温泉で生まれた詩人・中原中也の詩碑や、湯田温泉を愛した俳人・種田山頭火の句碑などが建っており、見どころがある公園なのです。

また、公園内には無料で利用できる足湯もあるので、散策コースに入れてのんびりと静かな雰囲気を楽しむのもよいかもしれません。

1３.中原中也、生誕の地

湯田温泉と縁があると言えば維新の志士が浮かびがちですが、実は「日本のランボー」といわれる詩人・中原中也も縁のある人なのです。明治四十年、中原中也は湯田温泉で生まれ子供時代を過ごしたそう。小学校では神童と言われていたのだとか。

詩集を出したりフランス詩の翻訳も手がけるなど広く活躍しましたが、わずか三十歳でこの世を去りました。海外にも紹介されており、今でもその詩は多くの人々に愛されています。

☆中原中也記念館
中也の生家跡には、今は「中原中也記念館」が建っています。館内では中原中也の生涯が紹介されており、遺稿や遺品など貴重な資料を見ることができます。

実は建物自体も見もので、全国公開設計競技により最優秀賞に選ばれた宮崎浩氏の設計です。吹き抜けが設けられた室内は広々としていて、柔らかな太陽光で照らされ穏やかな空気が漂います。ゆっくりと中原中也の世界に浸ってみて下さい。

14.豆子郎　湯田店

こちらの目玉商品である「豆子郎」は、外郎を元にもっと美味しいお菓子をと作られたもの。小豆の他抹茶やよもぎなど味にもバリエーションがあります。

もっちりとした食感に、口どけのよい甘さが特徴でお茶と一緒に食べると相性ばつぐんです。 専門店ですが、他のお菓子も扱っており、どれを買うか迷ってしまいます。生絹はあまり日持ちがしないので、お土産にする場合はご注意を。

15.御堀堂 湯田支店

昭和2年創業、山口外郎の老舗の湯田支店です。御堀堂の外郎は三種類あり、それぞれ特徴的でやさしい甘みを味わえます。

淡白な中に外郎独特の上品な味わいを持つ『白外郎』、沖縄産の黒砂糖が練り込まれたコクのある『黒外郎』、京都の宇治抹茶を使用してほのかな苦みと豊かな香りが楽しめる『抹茶外郎』。試食もできるので、気に入ったものを購入してお土産にしましょう。

16.松田松栄堂

昭和１７年から外郎を作り続けているという老舗の菓子店です。外郎の味が多様で、こしあん、をぐら（つぶあん）、抹茶、夏みかん、の４つの風味に、ちょっと贅沢なラムレーズン、秋限定の栗もあり、飽きずに楽しめます。

生の外郎はプルプルの食感がたまりません。できたてを真空パックにしているものもあり、お土産にしてもおいしく頂けるのが嬉しい。城下町萩の特産物である夏みかんを使ったお菓子も、味わってみたいですね。

17.居魚屋 波柄

こちらでは山口の地酒に力を入れていて、山口県内18蔵の地酒を楽しめます。荻市の市場から毎朝直送しているという新鮮な地魚や、地産地消にこだわった肉・野菜と共に味わえば、最高の食事になること間違いなし。〆のおススメはウニ丼です。

古民家を改装している店舗は昔ながらの雰囲気があり、カウンターや囲炉裏付の個室、庭に面した座敷など様々な場面に対応ができます。1人で訪れて、カウンターでゆっくり食事を楽しむお客さんも多いそうですよ。

18.IZAKAYA土火土火

活イカがおススメの居酒屋です。入り口は木戸でできており、いかにも隠れ家という佇まいで落ち着いた雰囲気が漂います。日本家屋を思わせる店内も、温泉旅行には最適です。

イカの他にも、宇部牛石焼ステーキ、土火土火瓦そばなど山口県のおいしいものが食べられるのが嬉しい。プレミアムモルツや日本酒の飲み放題があるので色々飲んでみたい人にオススメの食事処です。瓦に乗って出てくる「瓦そば」は必見ですよ。

１９.プランに悩んだら〜「狐の足あと」

いざ湯田温泉に行こうと思ってもプランをどう決めたらいいかわからない、という人に是非見てもらいたいのがこちら。湯田温泉には「湯田温泉観光回遊拠点施設」が設置されており、観光、宿泊、食、お土産、 あらゆる情報が揃っています。

観光用パンフレットなどが用意してあるだけでなく、実際に外郎を試食できたり、地酒の試飲ができたり、更には足湯にも入れるという、この建物内だけでも楽しめるつくりになっています。カフェスペースで提供されている、白狐をモチーフとした白狐アイスとラテアートのメニューは必見です。

足湯は手頃な料金で入れるので得におススメ。中庭を眺めながらのんびりお茶ができる「窓辺の湯」。開けた空間で岩に座って入る、ライトアップもされる「四季の湯」。詩と音楽をテーマにした空間演出を楽しめる「言音の湯」をゆったり楽しみましょう。

２０.アクセス

湯田温泉へ行くには新幹線、飛行機、車が利用できます。「湯田温泉駅」という最寄の駅があるので分かりやすく、公共交通機関を使えば楽に行けますよ。

新幹線で
東京、大阪、広島、博多から新幹線を利用して、新山口駅へ。ＪＲ山口線を利用すると16分で湯田温泉駅へ到着します。

飛行機で
東京から山口宇部空港へ飛び、空港から湯田温泉へは車で50分ほどです。

車で
山陽自動車道の高速防府東ＩＣで下り、国道262号線と県道21号線を進み、30分ほどで到着。
中国自動車道の小郡ＩＣで下り県道204号線を経由して、約10分ほどで湯田温泉です。

素材提供：トリップアドバイザー