好きなたまご料理は?という問いに対して、東京カレンダー編集部員が自らのとっておきたまご料理をご紹介!色々な形に、色々な食感に変身する、たまごの果てしない可能性が見えてきます。
雑誌で中目黒特集や洋食特集をやると、必ずと言っていいほどこの『キッチン パンチ』が掲載されている。そこで見る、あのお父さんの底抜けの笑顔が忘れられなかった。はじめて雑誌で見たのは、もう10年以上前な気がする。無論、お父さんは現在も健在で、お店で元気に挨拶をしてくれる。
洋食屋ほど(魅力的なメニューが多く)セレクトに困る場所はないのだが、こちらで頼むのはオムライス一択。好きだから、という以上に、独自の「のっけシステム」によって、洋食屋のあれもこれも食べたい欲求を満たしてくれるから。ハンバーグだって、エビフライだって、クリームコロッケだって乗っけられる。大人様ライスの完成だ。
オムライスの味はあくまでスタンダード。母の味わいってほど、オムライス作ってもらってないけど、本当そんな感じ。好きなトッピングはハンバーグ。まずはケチャップで、その後芳醇なデミグラスソースをかけて食べれば、味の変化も楽しめる。ノスタルジーって言葉の意味は正直よくわからないけど、店を出たあと、やっぱりノスタルジーな気分になり、また来ようと思う。こういう店をいくつ持っているかが、大人の男に深みを与えるのだと、最近つくづく思う。
パンチと聞くと「平凡パンチ」を思い浮かべてしまう。世代じゃないのに。書体が似てます、、よね?
代官山在住の僕は、週2回は中目黒で食事をとる。いま、いちばんのお気に入りの店は『豊前房』。 ここ、創業18 年目になるうどん屋は、その味に魅せられ10 年以上通う常連客が多くいる人気店。全国から厳選した素材を集めて、例えばうどんにのった昆布ひとつにしてもすごく美味しい。
数あるメニューのなかでもおすすめしたいのが、たまごたっぷりのかきたまうどんだ。
ツルリとしたのど越しが自慢のうどんに、ふんわりたまごと滑らかなあんかけが絡まって、極上の味わいを醸し出す。 少し肌寒い日に食べると、カラダ全体がこれを欲しがっていたような気持ちになり、美味快感に陶酔してしまうほど。そのほかのメニューもすべて安定した旨さだが、ぜひ一度この絶品かきたまうどんを味わってほしい。
左は店の店主。右はここの常連客である『東京カレンダー』のアートディレクター日向氏。平日はいつも常連客で賑わっている。うどんのほかにも酒のあてになる一品料理も豊富にある
アフロディジアックなものが大好きです。美の神、アフロディーテが語源の言葉です。
それはたとえば赤ワイン、いちじく、牡蠣、カカオ100%のチョコレート。
そのなかでも調味料といってしまいたいアフロディジアック食材ってありますよね。“それ”そのもので“それ”になってしまうやつです。ウニ、ポルチーニ、といった食材って、全ての味を凌駕するじゃないですか。そのなかのひとつ、トリュフは、その香りを思いっきり吸い込んで、トリップしたら、とりあえず赤ワイン飲んで、今日一日終了!おやすみ!となってしまいたい食材です。 そのトリュフを贅沢に、ひとつ使って作ったオムライスがこちら。ジャガイモとトリュフのペーストがごはんと炒められ、たまごでくるんだ後にもパラリ。
ひとくち、口にしただけで、たまごの味とトリュフの香りが滑らかに舌を滑り鼻腔に突き抜けます。
たまご味、って、表現が難しい味のひとつだと思うのですが、その主張のあるたまごがこれまた主張が激しいトリュフに寄り添うんですね。
アフロディジアック、って「催淫効果がある」って意味なのですが、こちらはランチ限定メニュー! 悶絶。そんなところもアフロディジアックでいいんですね。
でも、ディナーにはトリュフオムレツに変わるので、それはそれで食べにいかなくてはいけないとは思っております。
ニューヨークのグラマシーな雰囲気の隠れ家なところも好きです
私の自宅から自転車で行ける焼鳥の名店である。外観はThe街場の焼鳥屋であるが、なんでも主人はのべ11年にわたりパリで焼鳥を焼き続けた方だとか。なるほど、外国人やお洒落な人でごった返している。
こちらは予約不可(ちなみにカードも使用不可)ゆえ、行列に並ばないとありつけない。1時間程度並ぶ時もあるが、そこは我慢だろう。
ここではおまかせコースを頼むのがいい。21年間継ぎ足しで守り続けたタレものが本当に旨い。そんなコースの箸休め的に出されるのが「白玉」だ。お気づきだろう、そう、ウズラの卵である。食べるたびに、シンプルで奇をてらっていないその味に、なんだかほっこりした気分になれるのだ!
タレの串ものがしっかりしている分、この塩の白玉がさっぱりしていて旨い。ちょうちんが苦手な私は、焼鳥で卵といったら、この白玉なのだ。
とある土曜日の夜帯。本当に混んでいますが、雰囲気は最高!
毎週末、サーフィンに行く事を日課にしているワタクシ。毎度の事ながら、渋滞を避けるため夜明け前には都内を脱出するくらい早起きしています。
早朝、まだ胃は目覚めていないが、食べないともたない。で、最近のお気に入りは、このヨード卵光のゆで卵です。殻を剥いても塩味がほんのりときいている、いま流行のやつなのですが、ここんちのは半熟の具合がとろりとねっとりと、絶妙なんです。
もちろん家でもヘビーユース。いろいろ試しましたが、生七味をかけていただくのが一番合います。一度食べたら、普通のには戻れない。魔味なるゆで卵、ぜひともご賞味あれ!おすすめは、生七味をぱらりと。濃厚な黄身の味に深みがでます
「あそこでいっか」とただ近くにあったから、という理由で入ったお店のメニューが強烈に美味しいと得した気分になりませんか。最近出合った白金台の喫茶店『ロロ』には、そんなラッキーな「オムスパゲッティ」¥850がありました。
オムライスよろしくたまごが包むのは、太めでもちもちのナポリタン。ソースたっぷりの濃い味付けではなく、家族の健康面に気を使うお母さんが作ってくれたような優しい味わいです。そこに薄いたまごが、また更に優しく食感にアクセントを加えます。自分も絶対に作れるはずだけど、きっとこの味はここでしか味わえない。喫茶店のメニューはお母さんのごはんにしかないはずの懐かしさを含むから不思議です。
きっと私の口まわりはナポリタンのケチャップで真っ赤かでしたが、拭くのも忘れるくらいに美味しかった!他とはちょっとだけ違うナポリタン、おすすめです。
2015年に作ろうとしたって作れないであろうこのテイストの外観。かっこいい
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『キッチン パンチ』のオムライス 編集部員 船山壮太選
オムライスは¥900。一度で良いからすべてのトッピングを乗っけてみたい(未だ叶わず)雑誌で中目黒特集や洋食特集をやると、必ずと言っていいほどこの『キッチン パンチ』が掲載されている。そこで見る、あのお父さんの底抜けの笑顔が忘れられなかった。はじめて雑誌で見たのは、もう10年以上前な気がする。無論、お父さんは現在も健在で、お店で元気に挨拶をしてくれる。
洋食屋ほど(魅力的なメニューが多く)セレクトに困る場所はないのだが、こちらで頼むのはオムライス一択。好きだから、という以上に、独自の「のっけシステム」によって、洋食屋のあれもこれも食べたい欲求を満たしてくれるから。ハンバーグだって、エビフライだって、クリームコロッケだって乗っけられる。大人様ライスの完成だ。
オムライスの味はあくまでスタンダード。母の味わいってほど、オムライス作ってもらってないけど、本当そんな感じ。好きなトッピングはハンバーグ。まずはケチャップで、その後芳醇なデミグラスソースをかけて食べれば、味の変化も楽しめる。ノスタルジーって言葉の意味は正直よくわからないけど、店を出たあと、やっぱりノスタルジーな気分になり、また来ようと思う。こういう店をいくつ持っているかが、大人の男に深みを与えるのだと、最近つくづく思う。
パンチと聞くと「平凡パンチ」を思い浮かべてしまう。世代じゃないのに。書体が似てます、、よね?
『豊前房』の絶品かきたまうどん 副編集長 昌保博之選
ふわふわのたまごと、とろーりとしたあんかけがうどんに絡まって、美味快感に陶酔してしまう代官山在住の僕は、週2回は中目黒で食事をとる。いま、いちばんのお気に入りの店は『豊前房』。 ここ、創業18 年目になるうどん屋は、その味に魅せられ10 年以上通う常連客が多くいる人気店。全国から厳選した素材を集めて、例えばうどんにのった昆布ひとつにしてもすごく美味しい。
数あるメニューのなかでもおすすめしたいのが、たまごたっぷりのかきたまうどんだ。
ツルリとしたのど越しが自慢のうどんに、ふんわりたまごと滑らかなあんかけが絡まって、極上の味わいを醸し出す。 少し肌寒い日に食べると、カラダ全体がこれを欲しがっていたような気持ちになり、美味快感に陶酔してしまうほど。そのほかのメニューもすべて安定した旨さだが、ぜひ一度この絶品かきたまうどんを味わってほしい。
左は店の店主。右はここの常連客である『東京カレンダー』のアートディレクター日向氏。平日はいつも常連客で賑わっている。うどんのほかにも酒のあてになる一品料理も豊富にある
『グラマシー テーブル』のトリュフオムライス 編集部員 鮓谷裕美子選
アフロディジアックなものが大好きです。美の神、アフロディーテが語源の言葉です。
それはたとえば赤ワイン、いちじく、牡蠣、カカオ100%のチョコレート。
そのなかでも調味料といってしまいたいアフロディジアック食材ってありますよね。“それ”そのもので“それ”になってしまうやつです。ウニ、ポルチーニ、といった食材って、全ての味を凌駕するじゃないですか。そのなかのひとつ、トリュフは、その香りを思いっきり吸い込んで、トリップしたら、とりあえず赤ワイン飲んで、今日一日終了!おやすみ!となってしまいたい食材です。 そのトリュフを贅沢に、ひとつ使って作ったオムライスがこちら。ジャガイモとトリュフのペーストがごはんと炒められ、たまごでくるんだ後にもパラリ。
ひとくち、口にしただけで、たまごの味とトリュフの香りが滑らかに舌を滑り鼻腔に突き抜けます。
たまご味、って、表現が難しい味のひとつだと思うのですが、その主張のあるたまごがこれまた主張が激しいトリュフに寄り添うんですね。
アフロディジアック、って「催淫効果がある」って意味なのですが、こちらはランチ限定メニュー! 悶絶。そんなところもアフロディジアックでいいんですね。
でも、ディナーにはトリュフオムレツに変わるので、それはそれで食べにいかなくてはいけないとは思っております。
ニューヨークのグラマシーな雰囲気の隠れ家なところも好きです
『鳥よし 中目黒店』の白玉 副編集長 日紫喜康一郎選
おまかせコースの途中につき(ちょっと酔いも回りまして・・・)、写真が中途半端ですみません。でも、美味いんです!!私の自宅から自転車で行ける焼鳥の名店である。外観はThe街場の焼鳥屋であるが、なんでも主人はのべ11年にわたりパリで焼鳥を焼き続けた方だとか。なるほど、外国人やお洒落な人でごった返している。
こちらは予約不可(ちなみにカードも使用不可)ゆえ、行列に並ばないとありつけない。1時間程度並ぶ時もあるが、そこは我慢だろう。
ここではおまかせコースを頼むのがいい。21年間継ぎ足しで守り続けたタレものが本当に旨い。そんなコースの箸休め的に出されるのが「白玉」だ。お気づきだろう、そう、ウズラの卵である。食べるたびに、シンプルで奇をてらっていないその味に、なんだかほっこりした気分になれるのだ!
タレの串ものがしっかりしている分、この塩の白玉がさっぱりしていて旨い。ちょうちんが苦手な私は、焼鳥で卵といったら、この白玉なのだ。
とある土曜日の夜帯。本当に混んでいますが、雰囲気は最高!
「ヨード卵光」味付たまご 赤穂の天塩仕立て 編集長 大槻篤選
神々しく光る、光のロゴ。あの濃厚な黄身が、ベストなゆで加減でいただける毎週末、サーフィンに行く事を日課にしているワタクシ。毎度の事ながら、渋滞を避けるため夜明け前には都内を脱出するくらい早起きしています。
早朝、まだ胃は目覚めていないが、食べないともたない。で、最近のお気に入りは、このヨード卵光のゆで卵です。殻を剥いても塩味がほんのりときいている、いま流行のやつなのですが、ここんちのは半熟の具合がとろりとねっとりと、絶妙なんです。
もちろん家でもヘビーユース。いろいろ試しましたが、生七味をかけていただくのが一番合います。一度食べたら、普通のには戻れない。魔味なるゆで卵、ぜひともご賞味あれ!おすすめは、生七味をぱらりと。濃厚な黄身の味に深みがでます
『ロロ』のオムスパゲッティ 編集部員 守屋美佳選
お皿はずっしりと重い!だけど残す(せる?)人なんていないはず「あそこでいっか」とただ近くにあったから、という理由で入ったお店のメニューが強烈に美味しいと得した気分になりませんか。最近出合った白金台の喫茶店『ロロ』には、そんなラッキーな「オムスパゲッティ」¥850がありました。
オムライスよろしくたまごが包むのは、太めでもちもちのナポリタン。ソースたっぷりの濃い味付けではなく、家族の健康面に気を使うお母さんが作ってくれたような優しい味わいです。そこに薄いたまごが、また更に優しく食感にアクセントを加えます。自分も絶対に作れるはずだけど、きっとこの味はここでしか味わえない。喫茶店のメニューはお母さんのごはんにしかないはずの懐かしさを含むから不思議です。
きっと私の口まわりはナポリタンのケチャップで真っ赤かでしたが、拭くのも忘れるくらいに美味しかった!他とはちょっとだけ違うナポリタン、おすすめです。
2015年に作ろうとしたって作れないであろうこのテイストの外観。かっこいい
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