Norisa1
専門家が選んだ「食べに行きたい ご当地グルメ何でもランキング」が、日経(日本経済新聞)電子版で発表されました。http://trendnews321.com/b-1guranpuri-3433
発表されたのは2010年10月とちょっと古いですが、ご当地グルメは永久に不滅!いつまでも美味しいものは美味しいのです!そこで今回は、そのときの1位から10位まで順を追って見ていくことにいたしましょう。1.富士宮やきそば (静岡県富士宮市)
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パッと見はどこででも見掛ける“フツーな焼きそば”ではありますが、一口食べた瞬間、コシのあるもちもちした食感に誰もが驚くはず。 それもそのはずで、「富士宮やきそば」には麺に工夫があるのです。
一般的な焼きそばの麺は小麦粉と水を練って蒸した後に茹でますが、富士宮の麺は蒸した後に冷やして油で表面を覆います。その為、水分が少なく、もちっとした食感になるそうです。
そしてひと工夫あるその麺に深い味わいをプラスするのが「肉かす」。これは豚の背脂の搾りかすを揚げたもので、全体のコクを出してくれます。
仕上げにトッピングされるイワシやサバの削り節が、この焼きそばの個性を更にワンランク上へと引き上げています。
「ご当地グルメブーム」が全国的に広がるきっかけとなった、今では知らぬ人はいないと言っても過言ではないほどの知名度となった「富士宮やきそば」。意外なことに歴史は古く、地元では終戦直後から食べられている“郷土の味”。一朝一夕ではないその味わいを、一度と言わず何度でも食べたいものですね。
■ 基本情報
- ・名称: 富士宮やきそば (静岡県富士宮市)
- ・公式サイトURL: http://www.umya-yakisoba.com/
2.甲府鳥もつ煮 (甲府市)
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見るからに食欲をそそられる、この濃密な彩り!そしてこのボリューム!
一般的なモツ煮込みは、時間をかけてじっくりと煮含め、瑞々しさのある味わいが特徴ですが、「甲府鳥もつ煮」では、鳥モツを砂糖と醤油で一気に照り煮に仕上げます。新鮮な鳥モツだからこそ出来るこの製法ならではの、濃厚にして意外にさっぱりとした後味がクセになる美味しさです。
ご飯にベストマッチな甘辛いタレ。しっとりとタレをまとったモツの旨味。砂肝のコリコリしたアクセント、レバーのやわらかく深みある食感。色々な部位が混然一体となり、他では味わうことの出来ない“小宇宙”を醸し出しています。
それまで捨てることが普通であった鳥のモツを何とか再利用しようと、市内の蕎麦店で最初に考案されたのが実に1950年頃のことだとか。これもまた、一朝一夕では成し得ない歴史の深さを内包した逸品なのですね。
今では市内の100近いお店で提供されている、地元ではポピュラーなメニューです。
■ 基本情報
- ・名称: 甲府鳥もつ煮 (甲府市)
- ・公式サイトURL: http://www7b.biglobe.ne.jp/~torimotsu/toriatsukaiten.htm
3.帯広豚丼 (北海道帯広市)
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「豚丼」と言えば、今や全国どこでも食されているすっかりポピュラーな丼メニューですが、ここ帯広で提供されている「帯広豚丼」は、他とはひと味もふた味も違います。
豚肉の産地として全国的に名の知れた十勝の、こだわり抜いたやわらかな豚肉をふんだんに使っているのですから、まさに北海道でしか生まれ得なかった特別な豚丼。
ご飯にも、そしてもちろんお肉にもよく合う、砂糖じょうゆを基本とした甘辛いタレで、十勝原産のこの特別な豚肉を焼き、どんぶりめしを覆い尽くさんばかりに敷き詰める。「帯広豚丼」と呼称されるものの基本がそれで、あとは提供される店舗により、特色ある工夫がなされています。
専門店やその他の提供店舗も合わせると、今では約200以上のお店で味わえる「帯広豚丼」。
それぞれのお店の味わいを食べ比べてみるのも乙な愉しみ方ですね。
■ 基本情報
- ・名称: 帯広豚丼 (北海道帯広市)
- ・公式サイトURL: http://www.butadon.com/
4.タコライス (沖縄県金武町)
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今では全国のカフェレストランなどでメニューに普通に並ぶ「タコライス」。
「蛸?ライス?」「タコラ、イス?」などなど、いつもその不思議な響きを面白がってしまう魅力溢れるフードなのですが、なんとルーツは沖縄にあるそうな。それも更にピンポイントに絞っての、金武町が発祥であるのだとか。
その不思議な名称の由来は意外に単純明快で、実は白米の上に「タコス」の具材を乗せたからだとか。「タコス」、メキシコのあの、パンのようなファーストフード?それを日本のソウルフードである白米と“結婚”させるだなんて、発明者はかなり大胆で開拓精神ゆたかな方だったのでしょうね。
30数年ほど昔、沖縄の基地に駐留する米兵の、底なしの空腹欲求にこたえるべく考え出されたのがそもそもの始まりなのだとか。
すっかり全国区となった現在ではありますが、やはり発祥の地で食べる「タコライス」は格別かと。
巨大タコライスを作る催しなどもあり、一度は金武町のお店で味わってみたいものですね。
■ 基本情報
- ・名称: タコライス (沖縄県金武町)
- ・公式サイトURL: http://www.kin.cc/
5.黒石つゆやきそば (青森県黒石市)
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「焼きそば」なのか「汁そば」なのか、それが問題だ。
出てきた器を前にして、誰しも一度はそんな疑問を言葉にするのではないでしょうか。
ソース焼きそばに和風のダシをかける。そして揚げ玉をのせる。
なんて突拍子もない奇抜なアイディアなのでしょう。そしてこれがまたうまいっ!
一言では言い表せない、不思議で独特な味わいではあるけれども、また食べたくなるリピート熱必至のうまさなのです。
さかのぼること1960年代、とある店が学校帰りの中学生の空腹を満たすべく、焼きそばに汁そばのつゆをかけて出したのが始まりなのだとか。
やや太めで平たい麺を使用した焼きそばに、スープをかけたこの不可思議な食べ物を前にして、きっと何度でもつぶやいてしまうことでしょう。「汁そば」なのか、それとも「焼きそば」なのか? それが問題だ。
■ 基本情報
- ・名称: 黒石つゆやきそば (青森県黒石市)
- ・公式サイトURL: http://www.kuroishiyakisoba.com/
6.宇都宮餃子 (宇都宮市)
http://japan47.nex.nikkansports.com/
もはや「餃子といえば?」「宇都宮っ!」と誰もが連想するほどに全国区となった、今さら語る必要もないご当地グルメの“スター”。まるで餃子の枕詞のように日本国民の間に浸透しているネーミングですよね。
今では宇都宮市内に約200店もの取扱店があるといいます。
そもそも何故に宇都宮と餃子が密接に結び付いたのかといえば、戦後、中国からの引き揚げ者が本場のギョーザを持ち込み定着したからだというのが定説になっています。
外来があり、地元に受け入れられ、日常的な食べ物として根付いていった結果、“宇都宮には餃子店が多い”=“宇都宮といえば餃子”の図式となったようです。
ここでよく議論されるのが、「では宇都宮餃子の定義とは何なんか?」ということ。
実は、食べ方一つ取っても、焼きあり、茹であり、揚げあり、そして具材の細かな違いなど、その特徴に統一したものが見受けられないのです。
ただ、地元でのポピュラーなレシピとしては、「肉やニンニクがほとんど入っていない」「白菜など野菜中心の具材」であることが挙げられています。そして他府県に比べ「単価が非常に安い」こともポイントだそうです。
いずれにせよ、宇都宮の皆さんにとっての「郷土食」として根付いていることが、何よりの特徴・・・なのでしょうね。
■ 基本情報
- ・名称: 宇都宮餃子 (宇都宮市)
- ・公式サイトURL: http://www.gyozakai.com/
7.ひるぜん焼そば (岡山県真庭市)
http://blog.livedoor.jp/t_hanbee/archives/51808471.html
「富士宮やきそば」と人気を二分する西の雄が、この「ひるぜん焼きそば」です。
誕生は約50年前であり、味噌ベースのタレやジンギスカンのタレなどを使った甘辛い味わいが最大の特徴です。更に地元の有名産地、蒜山(ひるぜん)高原で収穫されたキャベツやカシワ(親鶏の肉)を具材として使用する点が、他にはない独特の味わいを実現しています。焼きそばに鶏肉って、ありそうでなかった組み合わせがとても新鮮なのです。
そもそもがジンギスカン料理で有名であった蒜山地域にあって、肉や野菜を堪能したあとの“締め”の具材として麺を焼いたことがその起源であるのだとか。
“締めの麺”って言葉を聞くと、途端にお腹がグーっと鳴きますね。
■ 基本情報
- ・名称: ひるぜん焼そば (岡山県真庭市)
- ・公式サイトURL: http://www.hiruzen.info/yakisoba/
8.今治焼豚玉子飯 (愛媛県今治市)
http://tabelog.com/
タオルの産地として全国的に知られた今治市のニューフェース!
もともとはまかない料理として、中華料理店の裏方の間で定番化されていたレシピがルーツだとか。
地元では単純に「焼豚玉子飯」と呼ばれることも多く、そのレシピは、盛ったご飯の上に薄く切ったチャーシュー(あるいは煮豚)を敷き、その上に半熟の目玉焼きをのせてから、焼豚のタレをかけて仕上げるのが基本です。
2012年開催の「B-1グランプリin鳥取」にて悲願の初優勝を勝ち取り、これからの更なる飛躍が期待されるパワーとボリューム満点の名物フードです。
家庭料理的な親近感あふれるこの料理は、やっぱり地元・今治で味わいたいですね。
■ 基本情報
- ・名称: 今治焼豚玉子飯 (愛媛県今治市)
- ・公式サイトURL: http://i-ytm.com/
9.室蘭やきとり (北海道室蘭市)
http://upload.wikimedia.org/
串に刺した豚肉と玉ねぎをタレにつけて焼き、たっぷりの西洋からしをつけて食すのが基本の“変則やきとり”なのです!なんと斬新なっ!
この地域では戦時中、軍靴に使う豚の皮のための養豚が盛んであり、残った身のほうを無駄なく活用すべく誕生したメニューとのこと。地元の産業を支える労働者たちの胃袋を満たしてきた、郷土に根付いた味わいなのです。
「やきとり」であるがゆえ、扱っている店舗も居酒屋が多いとのことで、やっぱり呑みがてら夜の時間にじっくり味わいたい料理ですね。
■ 基本情報
- ・名称: 室蘭やきとり (北海道室蘭市)
- ・公式サイトURL: http://www.muro-kanko.com/gourmet/yakitori.html
10.冷たい肉そば (山形県河北町)
http://seiichirou-02.hatenablog.com/entry/20090907/1252289676
なんと直球勝負なネーミングでしょうか!思い切りのよさが実に清々しいですね。
程の良い脂をまとった鶏肉の周囲には、そうです、氷が見えますね。まさにこれからのシーズンにぴったりな、暑い季節にはたまらなく魅力的なご当地グルメです!
「冷たい」と謳ってはいても、冷やし過ぎると鶏肉の油脂分が固まる為、冷え具合はキンキンとまではいかないのですが、常温に近い程よい冷たさ加減が胃にやさしく、食が進みます。
同じく鶏からとったダシには深いコクがあり、このメリハリのはっきりした味わいに負けない様、麺は太目の蕎麦を更に太く改良した独自のものを使っています。
鶏肉の歯ごたえがコリコリと小気味よく、庶民的であるのにごちそう感がたっぷりと味わえる逸品です。
古くは大正時代までそのルーツをたどることが出来るほど、これもまた歴史の厚みを感じさせてくれる郷土料理なのですね。
■ 基本情報
- ・名称: 冷たい肉そば (山形県河北町)
- ・公式サイトURL: http://www.kahoku-shokokai.jp/sightseeing/nikusoba.html