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おわら風の盆は富山県八尾(ヤツオ)の11の町内によって行われる伝統的な行事です。この地域に暮らす人々にとって大事なお祭りであり、何よりも「情緒ある雰囲気」を大切にしていて、三味線や胡弓の哀愁ただよう幻想的な調べが見る人を魅了します。毎年9月1~3日に開催され、午後からは観光客も参加できる輪踊りが行われるのですが、これは明け方まで続き、とても見ごたえのあるものだそうです。観光で訪れる方は、近くに宿をとって地元の方と一緒に特別な時間を楽しんでみませんか?おわら風の盆について
http://www.officematroos.com/novels2_3400.html
江戸時代の元禄期、町外に流出していた「町建御墨付文書」を町衆が取り戻したことを喜び、三日三晩踊り明かしたことが起源だそうです。八尾市内の東町・西町・今町・上新町・鏡町・下新町・諏訪町・西新町・東新町・天満町・福島の11の団体が参加しており、各町ごとに踊りが行われます。http://www.toyama-brand.jp/TJN/?tid=102276
おわらの踊りには、地方(じかた)の演奏と共に踊り手達が町内を練り歩く「町流し」、地方(じかた)を中心にして踊り手達が輪を作って踊る「輪踊り」、演舞場や各町に設置される特設ステージにて踊り手が各町ごとの踊りを披露する「舞台踊り」があります。なんとこのおわら盆の始まりは江戸時代までさかのぼるのだそうです!とても歴史の長いお祭りということに感動してしまいそうですよね!また踊り手の方々が町内を踊りながら歩く様子はどこか神秘的で、昔を思い出させてくれそうな雰囲気を醸し出しています。開催期間
http://kazundo.exblog.jp/11787344/
【本祭り】
・毎年9月1~3日
・14:00~16:00:曳山展示館でおわら踊り方教室が行われる。(有料)
・15:00~23:00:各町で町流し、輪踊りが開催される。(17:00~19:00は夕食の為、踊りは休止)
・19:00~21:00:特設される演舞場で演舞会が行われる。(有料、最終日は開催しない)
・23:00~以降:見もの客が引き上げても明け方まで、地方と踊り手が踊りを続けている。
※輪踊りには一般観光客も輪に入り踊る事ができる。先ほど江戸時代に始まった物であるという紹介は既にいたしましたが、その江戸時代の始まりのおわら盆で三日三晩踊りあかしたということですので、今でもそれが守られており、毎年9月1日、2日、3日と行われているようです。みどころ【その1】「おわら踊り方教室に行ってみよう」
http://yasukon20.exblog.jp/16249905/
前夜祭でも本祭りでも、おわら踊り方教室が開催されています。踊りを見る前に、まずは教室で踊り方をマスターしましょう!男踊り、女踊りを同じ旋律で踊る為、それぞれを練習するのも楽しいですよ。 http://09323116.at.webry.info/201308/article_12.html
輪踊りには一般の観光客も参加可能ですので、マスターした踊りを披露してみませんか?このような盆踊りは知っている人しか参加ができないのではないか、踊り方がわからないから私は参加ができないと思う人も多いかもしれませんが、このおわら盆では「おわら踊り方教室」というイベントも組み込まれているのですね。つまり初めての人でも参加出来るようになっているのです!みどころ【その2】「輪踊りを楽しもう」
http://yasounikki.exblog.jp/21097110/
さぁ、踊りをマスターしたら、輪踊りに入りましょう!踊り手の方々も、「一緒に踊ろう」と沿道の客を促し、踊りの輪へ誘ってくれます。輪踊りでは、お客さんへのパフォーマンスもあり、しんみりした雰囲気の町流しとはまた異なった
雰囲気を味わう事ができます。踊り手の方々が沿道にいる観客の人たちを呼んでくれるというのも、 どこか古き良き日本を思い出しませんか?みんなで一緒に楽しくお祭りを行うという風習がここにも根付いているのかもしれませんね。ぜひ初めての方も参加してみましょう! http://blog.livedoor.jp/senorsuperstar/archives/cat_50014963.html
みどころ【その3】「町流しを見尽くそう」
http://1207aoiumi.blog74.fc2.com/blog-date-200910.html
各町で開催される町流しでは、踊り手が情緒あふれる石畳の町をしゃんなりと練り歩きます。町並みの風情もさることながら、哀愁ただよう地方の演奏と共に踊り手が踊るその姿は、なんとも幻想的で引き込まれます。http://four-winds-bar.cocolog-nifty.com/kisyubusshin/2006/09/post_ee68.html
踊り手は男女それぞれの衣装に編笠をかぶり踊り、地方は太鼓・三味線・胡弓で演奏し、そして囃し手が独特の節回しで唄います。町の雰囲気と相まって、とても悲しげで、でも美しく、他の祭では味わえない、独特の雰囲気が最大の見どころです。このおわら盆でしか見ることのできない光景ですよね。写真からでも幻想的で、この時だけはその場所だけが切り取られているように感じます。どこか儚げで、しかし美しいというのは、実際あまり見ることのできる光景ではありませんので、ぜひしっかりと目に焼き付けておきましょう。みどころ【その4】「演舞会でのんびり鑑賞しよう」
各町ごとに舞台で演技を披露する演舞会は、ゆっくり踊りを見たい方にはオススメです。北陸ではテレビ放送もされるほど人気の舞台です。 各町の踊りの違いや雰囲気の違いを見ることができるのが、この演舞会観覧の醍醐味でもあります。 チケットがすぐ売り切れてしまうほど人気なので、チケット確保はお早目に!なんとこの演舞会、テレビでも放送されるところがあるようですね。それほど地元の方々には人気のようですので、旅行で訪れたのであれば、ぜひテレビではなく実際に見ることをオススメいたします。上記にもあるようにチケット確保が必要ですのでご注意ください。みどころ【その5】「23時以降の輪踊りを見よう」
祭りは23時までのため客は引き払って行きますが、地方や踊り手はそのままおわらの終わりを惜しむかの様に踊りを続けます。近くに宿をとった観光客や、地元の人しか見ることのできない夜のおわらが、実は一番見応えがあるとも言われています。http://gejideji.exblog.jp/18432572/
時々休憩をしながら、自由におわら踊りを続けます。客足も少ないので、人ごみに紛れることもなく、のんびり見ることができるのでこちらも必見です。http://soresia.jp/2012/09/%E3%81%8A%E3%82%8F%E3%82%89%E9%A2%A8%E3%81%AE%E7%9B%86…
やはり哀愁ただよい、美しく幻想的な踊りは明け方まで続きます。地方や踊り手、囃し手のそれぞれをじっくり見ることができるのも、23時以降の楽しみかもしれません。是非、最後までおわら風の盆を楽しみましょう!先ほど1度輪踊りについてご紹介しましたが、実はお祭りが終わった後でもお祭りの熱気さめやらず、地元の方々は踊り続けている人もいるのだとか。なんだか風情があって楽しそうですよね!ぜひ混ざってみてはいかがでしょう。忘れちゃいけない!屋台のグルメも楽しもう
http://alohaboo.exblog.jp/8906440/
17:00~19:00は一斉に食事休憩に入ります。町には食事処が少ない為、屋台やお弁当屋さんが賑わいます。地元ならではの鱒寿司弁当やおわら弁当がオススメ! http://ekibento.jp/cb-toyama11.htm
屋台のはしごをして、食べ歩きをするのもまた楽しみの一つですよね!なんとこのおわら盆ならではのお弁当なども食べることができるのですね!おわら盆自体ももちろんメインとして楽しみですが、お祭りと言えばお祭りならではのグルメも楽しみの1つですから、これは必ず食べておきましょう!おわら風の盆前に楽しめる前夜祭
おわら風の盆に先立つ8月20日から30日までの11日間は、18:30~19:50の前夜祭ステージと、毎晩一町内会で町流し・輪踊りが行われ、本番さながらの風情を楽しむことが出来ます。前夜祭ステージは八尾曳山展示館ホールで行われるもので、おわらの踊り方の解説や、ステージで行われるおわら踊りの鑑賞などをすることが出来ます。前夜祭ステージのあとは、おわら節が流れる前夜祭会場に向かい、雰囲気たっぷりの町流しを鑑賞し、本番と同じく輪踊りに参加することも出来ます。おわら盆自体は毎年9月1日から3日までの間で行われておりますが、実は前夜祭というものがあり、前夜祭はなんと11日間という長い期間行われているのですね!この前夜祭でも輪踊りを見ることができるので、9月はいけないという人はぜひ前夜祭に参加しましょう。ライブステージが楽しめる風の盆ステージ
年1回のおわら風の盆、風の盆前夜祭に出かけられなくとも、おわらが1年を通して楽しめるチャンスがあります。そのチャンスとは、月2回、八尾曳山展示館ホールで行われるライブステージで、おわら風の盆そのままの、幻想的な雰囲気の中で演じられる「風の盆ステージ」です。風の盆ステージは、毎月第2・4土曜日の13:30~14:30に行われ、器楽演奏、歌の紹介や、夜流し再現、踊りの解説に舞台演舞、輪踊りが行われ、希望者は輪踊りに参加することが出来ます。さらにおわら盆もおわら盆の前夜祭も仕事などで行くことができない…という人にとって朗報なのが、こちらの風の盆ステージです。なんとこのステージ毎月2回行われているというので、これならばどこかで行くチャンスはできそうですよね!風の盆のいわれは?
八尾のある富山では、農作業などの節目として休みとなる日のことを、「ボン(盆日)」と云う習わしがあったとされています。おわら風の盆が行われる二百十日前後は、風鎮めと豊作祈願を願って、「風の盆」と称された祭が、八尾のみならず各地でも昔は行われていました。八尾は、飛騨山脈から日本海に向けて吹き下ろす「だし」という、強い風が吹く土地柄ということもあり、他の土地で風の盆が失われた後も、途切れることなく踊り続けられたものと考えられています。踊りはいつからはじまった?
おわら風の盆の踊りは、元禄15年(1702)3月に町の開祖となる米屋少兵衛家が所有の、加賀前田家から下付された「町建御墨付」を、八尾の町衆が取り返した祝いの祭りが始まりとされています。初めは春祭りとして3日3晩、町中総出で歌舞音曲と共に練り歩いていましたが、その後、盂蘭盆会にも同じような練り歩きが行われるようになりました。さらには、風鎮めと豊作祈願を願うために、風の厄日となっている二百十日に祭りが行われるようになり、風の盆になったと言い伝えられています。長い歴史ある豊年踊り
民謡としてのおわらは、はじめは唄だけだったものでしたが、楽器が加わり、さらに踊りが入り、風の盆とは切っても切れないものとなりました。おわらに踊りが加わったのは、明治44年(1911)に行われたイベントからと云われています。現在のおわらの踊りには3通りの踊りがあり、種まきや稲刈りなど農作業の動作を表現することで、豊作を祈る意味合いも持っている「豊年踊り」と呼ばれる踊りがあります。大正2年(1913)に練り直された古くからの踊り方であることから、他の2つの踊りと区別して「旧踊り」とも呼ばれています。かかし踊りと呼ばれる男踊り
古くからの踊り方である豊年踊りに対して、「新踊り」と呼ばれている踊りには、男衆が踊る「男踊り」があります。男踊りは男衆が舞台で踊るために、日本舞踊の若柳吉三郎によって、昭和4年(1929)に振り付けされたのが始まりとなります。男踊りは、日本舞踊のしなやかさの中に、素朴な振り付けの中に力強さも表現した踊りで、田で稲が実る情景や、農作業の動作を表した踊りとなっていて「かかし踊り」とも呼ばれています。四季踊りと呼ばれる女踊り
男踊りと共に「新踊り」と呼ばれている「女踊り」は、昭和4年(1929)に小杉放庵の「八尾四季」の歌詞に合わせて、女衆が舞台で踊るために日本舞踊の若柳吉三郎が振り付けた踊りです。女踊りは、「八尾四季」で描かれている八尾の春夏秋冬の様子などが、踊りの所作となっていることから「四季踊り」とも呼ばれています。町の公式行事で踊る踊り手は、男衆・女衆ともに25歳になるか、結婚したら引退するという慣例があるとのことです。越中おわら節と様々な歌詞
おわらは民謡の「越中おわら節」のことで、基本は7・7・7・5の26文字の歌詞となっていて、「正調おわら」、「ひらうた」と云われています。そのほかには、正調おわらの頭に5文字を重ねる「五文字冠り」、文字にこだわらず言葉を重ねて行き、最後に5文字で結ぶ「字余り」などがあります。正調おわら、五文字冠りといった歌詞種類のほかに、昔から歌い継がれている詠み人知らずの歌を古謡と呼び、「八尾四季」以降に詠まれるようになった歌を「新作おわら」と呼んでいます。おわらの歌詞の数は、歌詞募集に応じて応募され選ばれたものも含めて、合計で3千を越す歌詞が現存しています。八尾の町とおわら風の盆
飛騨の山々から越中へと伸びている、八つの山の尾に拓かれた地となることから、その名が付けられたのが八尾の町です。北は富山湾に面し、南は飛騨山脈が背となる富山平野の南端にあり、飛騨との交易、売薬、養蚕などで栄えた町です。おわら風の盆の開催区域は、山の斜面に独特な街づくりが行われた、東新町、西新町、諏訪町など旧町と呼ばれる10地区と、福島の1地区の11の町となっています。基本情報まとめ
八尾の町は小さな町で、宿泊施設も限られていることから、おわら風の盆を鑑賞するには、富山駅周辺や富山市内中心部に宿泊先を得るのが良いでしょう。おわら風の盆の期間には、富山駅と越中八尾駅との間に、定期列車のほかに臨時列車が深夜まで数多く運行されます。越中八尾駅からは、八尾まちめぐりバスが、曳山展示館下まで運行されます。八尾の町中からは、地鉄八尾営業所前から、富山駅前行のバスが臨時運行されています。■ 基本情報
- ・名称: おわら風の盆
- ・開催期間:9月1日~9月3日
- ・開催時間:15:00~23:00
- ・アクセス: JR高山本線越中八尾駅からバスで約12分
- JR北陸本線富山駅からバスで約35分
- 北陸自動車道富山西ICから車で約20分
- 北陸自動車道富山ICから車で20分
- ・公式サイトURL:
■ お問い合わせ
- ・越中八尾観光協会
- 〒939-2342 富山県富山市八尾町上新町2898-1
- TEL(076)454-5138 FAX(076)454-6321
- ・富山市八尾山田商工会
- 〒939-2354 富山県富山市八尾町東町2106-4
- TEL(076)455-3181 FAX(076)455-0606
- ・富山市八尾総合行政センター 農林商工課
- 〒939-2398 富山県富山市八尾町福島151 TEL(076)454-3117 FAX(076)454-3118
http://www.yatsuo.net/kazenobon/index.html
おわら風の盆は、日本情緒あふれる音楽と浴衣で踊る人の列、そして周囲の景観も相まって幻想的な世界にどっぷりつからせてくれます。夏の終わりを惜しむように明け方まで続く輪踊りは、熱気と切なさを同時に感じさせてくれるような気がしますね。開催期間中に教室も開かれるので、観光で訪れた方などは事前に行っておくといいかもしれません。屋台がたくさん出るなどお祭りの魅力がすべてつまっていますので、ぜひ参加してくださいね!