弟子屈とは?
北海道道東にある弟子屈町は、難読地名としてよく出題されています。なんとも不思議な地名ですが、「てしかが」と読みます。町の由来はアイヌ語の「テシカ・カ(岩盤の上)」から来ています。山、湖などの自然といくつもの温泉を持つ弟子屈は、北海道屈指の観光の町です。弟子屈の魅力
この町の魅力は何と言っても多くの自然と豊富な温泉でしょう。布施明の歌でも有名な「摩周湖」、クッシーが出ると噂される「屈斜路湖」。活火山のアトサヌプリ(硫黄山)もあることから、周辺にはコタン温泉・川湯温泉・摩周温泉と3つの温泉地が集まっています。弟子屈の歴史
北海道開拓時代、この町はうっそうとした原生林が広がる土地でした。明治9年からアトサヌプリでの硫黄の採掘を始め、何度も所有者を変えながら明治21年には北海道で2番目に鉄道が敷かれるほどの硫黄産出量を誇りました。が、乱掘のため資源は枯渇し、たった9年で創業を停止することになりました。その後、入植者が農業を開始し、一時は皇室の御料林となりました。移民を受け入れるようになってからは農業と畜産に力を入れ、昭和22年には弟子屈町となり、現在は約780平方キロメートルの面積に人口約8,000人の観光に力を入れる町になりました。
弟子屈に行ったらできること
弟子屈には、観光スポットが盛りだくさん!有名な摩周湖などの他にも、温泉地に隣接したコタンアイヌ民俗資料館や大鵬記念館、見渡すかぎりの草原を望む900草原などなど、紹介しきれないほどです。また、観光だけでなく、屈斜路湖でのウォータースポーツや釧路川でのカヌー、冬はスキーなども楽しめます。おすすめ観光スポット
摩周湖
ロシアのバイカル湖に次いで、世界で2番目の透明度を誇るのが摩周湖です。湖の観光地は湖畔まで行けることが多いですが、摩周湖は高台の展望台から眺めることしかできません。第1展望台から第3展望台までが設置されており、四季折々に様々な角度から摩周湖を眺めることができます。また、「霧の摩周湖」という歌があるように、その地形からすっぽりと霧に覆われてしまうことが多い摩周湖。観光シーズンの春から初秋までの半年で、1日中湖が見える日はたった100日ほど。そのため、霧の缶詰などのおもしろいお土産も販売されているので要チェックですね!
屈斜路湖
日本一の屈斜路カルデラの中に横たわる屈斜路湖は、面積79.3平方キロメートルの日本で6番目に大きい湖です。夏はキャンプ・サーフィン・釣りなどで多くの観光客が集まり、冬は諏訪湖を凌ぐ「御神渡り」現象が見られます。謎の巨大生物「クッシー」がいるかも?という話題もありました。特徴的なのは、屈斜路湖畔の「砂湯」と呼ばれる場所。砂を10cmほど掘るだけで温泉が湧き出すので、どこでもプライベート温泉に変身しちゃいます。夏場はキャンプやウォータースポーツを楽しんだ観光客が温まり、冬場は白鳥たちが羽を休める癒やしの場になっています。
アトサヌプリ(硫黄山)
アイヌ語で「アトサ(裸)ヌプリ(山)」と呼ばれる硫黄山は、硫黄の噴煙がゴウゴウと音を立てて吹き上げる活火山です。昔は硫黄の採掘がされていまいたが、乱掘で資源が枯渇し衰退。こうして観光地になった今、当時を偲ぶものはレストハウル裏の遊歩道(鉄道敷跡)のみです。山麓にはハイマツやエゾイツツジなどの高山植物の低木がびっしりと生えています。おすすめなのはツツジの咲く6月と、紅葉時期の川湯温泉からのハイキング。この時期になるとガイドさんつきの早朝探勝会も開催されますので、川湯温泉に泊まった時はぜひ参加してくださいね!
おすすめホテル
川湯第一ホテル忍冬
「あづましさの極み」をキャッチフレーズに、平成18年にリニューアルオープンした和を基調にしたお宿です。「あづましい」とは、北海道の方言で「居心地が良い」ということ。落ち着いた内装と四季折々の食事、きめこまやかなサービスが旅の疲れを癒やしてくれます。また、アトサヌプリのほど近くにある川湯温泉は、「酸性明礬泉」という非常に硫黄の強い泉質です。100%かけ流しのとても良い温泉なので、ぜひ川湯温泉に滞在をオススメします。ただし、金属製品は錆びますので、必ず外してから入浴してくださいね。
■ 基本情報
- ・名称: 川湯第一ホテル忍冬
- ・住所: 北海道川上郡弟子屈町川湯温泉1丁目2−3
- ・アクセス: JR川湯温泉駅から車で約10分
- ・電話番号: 015-483-2411
- ・料金: 10,000円~30,000円
- ・公式サイトURL: http://www.kawayu.co.jp/jp/
屈斜路プリンスホテル
雄大な屈斜路湖の湖畔に建つリゾート感あふれるホテルです。湖を望む客室、できたてを食べられるライブキッチンのあるレストラン、花の時期には見逃せないフラワーガーデンなどが滞在を楽しく演出してくれます。また、コインランドリーやコンビニエンスストアもあるのでとても便利!もちろん、温泉も素敵です。塩分や炭酸ガスが豊富に含まれている屈斜路湖温泉は、保湿効果やお肌の新陳代謝を助け、美肌効果が高いことで知られています。女性にはとっても嬉しい効能ですね!
■ 基本情報
- ・名称: 屈斜路プリンスホテル
- ・住所: 北海道川上郡弟子屈町屈斜路温泉
- ・アクセス: JR釧網本線摩周駅から車で約25分
- ・電話番号: 015-484-2111
- ・料金: 8,000円~20,000円
- ・公式サイトURL: http://www.princehotels.co.jp/kussharo/
イベント
源泉祭り
川湯温泉の夏祭りは、アイヌの民族舞踊やたくさんの出店で賑わいます。毎年8月の中旬に行われる源泉祭りの出店は川湯温泉や町の関係者が手づくりで出店しています。昔ながらの輪投げや射的などもあり、どこか懐かしい雰囲気を楽しめます。湯上がりにぷらっとお祭り見物も良いですね。ダイヤモンドダスト in KAWAYU
大気中の水蒸気が昇華して小さな氷の結晶となり空から降ってくる…。そんな幻想的な現象を厳寒の川湯で体験することができるイベントです。1月末から2月いっぱい、川湯の温泉街には天の川をイメージしたイルミネーションが灯り、週末には凍るシャボン玉やダイヤモンドダストの人工発生などのイベントが行われます。人工とはいえ、この時期の川湯は平均的に氷点下10℃を下回りますので、お出かけの際はしっかりと防寒を!
弟子屈へのアクセス
各空港から:釧路空港から車で約1時間30分(釧路湿原展望台→道道53号線→鶴居=90km)中標津空港から車で約1時間10分(道道13号線→虹別→国道243号線=69km)
女満別空港から車で約1時間(東藻琴→道道102号線→藻琴山→国道391号線=58km)
各都市から:旭川から車で約3時間45分
札幌から車で約6時間
帯広から約2時間30分
JRを利用の場合はJR摩周駅下車 TEL:015-482-2030
北海道の道東観光の要ともいえる弟子屈町は四季を通して見どころが満載です。通り過ぎるだけでなく、数日かけてじっくりとその雄大な自然を堪能したい素敵な町です。