歴史的スポット！東京にある「分倍河原古戦場」はどんなところ？

京王線と・JR南武線の分倍河原駅には、バスロータリー前に馬に乗って駆ける武者の銅像があります。この銅像は、新田義貞。鎌倉時代末期、北条氏を打倒し新政権の樹立に大きな役割を果たすも、後にライバル足利尊氏によって滅ぼされた、あの武将です。

ここ分倍河原は、新田義貞が北条泰家率いる鎌倉幕府軍と戦い、撃破した、鎌倉時代の古戦場跡なのです。

分倍河原古戦場とは?

1333年5月8日、新田義貞は、上野国生品明神にて、打倒鎌倉幕府を果たすべく兵を挙げます。途中、足利尊氏の嫡子・千寿王の軍勢や鎌倉幕府に不満を持つ武士らが集まり、新田軍は5月11日小手指原の戦い、5月12日久米川の戦いで、幕府軍を撃破します。

幕府軍は、武蔵国の最後の要害である多摩川・分倍河原にて、新田軍を迎え撃ちます。こうして、1333年5月15日・16日。幕府軍と新田軍は、ここ分倍河原にて刃を交えました。この一戦を境に、幕府軍は守勢に転じ、やがて滅ぶこととなります。

その歴史的一戦の跡地が、分倍河原古戦場です。一帯は現在では静かな公園になり、遠い昔、戦場であったことを感じさせるのは、新田氏の子孫であり元男爵・新田義美氏の筆による石碑のみとなっています。

周辺のおすすめ観光スポット

大國魂神社

（おおくにたまじんじゃ）
ご祭神は、素盞鳴尊（すさのおのみこと）の御子神である大國魂大神（おおくにたまのおおかみ）。武蔵の地を開拓し、この地の国魂の神として尊ばれています。1900年の歴史の中には、天皇や武将らとの関わりも多くあったようで、源頼朝の室、政子の安産の祈願もここで行われたそうです。

この大国魂神社と府中駅の間に、源頼朝・足利尊氏らの祖先にあたる八幡太郎源義家の銅像もあり、鎌倉・室町時代との縁が深い土地柄であることを感じさせます。

馬場大門のけやき並木

国内で唯一、天然記念物に指定されているけやきの並木道です。けやきの他、かえでなどの老樹があり、計200本以上の木が並木を作っているそうです。

その始まりは、1062年、源頼義、義家父子が、前九年の役の戦勝祈願御礼として、けやきの苗1000本を寄進したことだと言われています。

この前九年の役での勝利が、河内源氏が武門の家の中でも最高の格式を持つ家であるとされる根拠となり、鎌倉幕府を開いた源頼朝、その幕府を倒し室町幕府を開いた足利尊氏（共に源義家の子孫）が征夷大将軍を名乗る背景となったとされています。

郷土の森博物館

約１４haもの広さの、「郷土の森」が広がるフィ－ルドミュ－ジアムです。芝生の広場や、梅園、水遊びのできる池など、自然に触れることもでき、府中の歴史や風土・自然を紹介する博物館を見ることもできます。

農家や町屋、旧府中町立府中尋常高等小学校など公共建築物を復元した「復元建造物」、プラネタリウムも楽しめるほか、「ふるさと体験館」では、わらぞうり教室・竹とんぼ教室（要事前予約）、当日申込みがで伝統的なもの作りを体験できる教室などもあり、職人の技を見ることもできます。

周辺のおすすめグルメスポット

森のカフェ 分倍河原

分倍河原駅から徒歩５分くらいの位置にありながら、隠れ家的雰囲気で落ち着いてお茶をいただけるカフェです。外観・内装ともウッディな感じで、カウンター席もあるので一人客でも気兼ねせずにのんびりできます。

ケーキ2種に飲み物がつくケーキセットが人気です。珈琲コーヒーは一杯ずつミルで挽いてドリップで淹れてくれるそうで、セットのチーズケーキ、チョコレートケーキのおいしさも相まって、リピーターの多いお店です。

武蔵野うどん

「武蔵野うどん」は、東京都西部から埼玉県西部に伝わる郷土料理で、料理名を店名にしているお店です。太めの麺をお皿に盛り、熱いつけ汁で頂くスタイルのうどんですが、こちらのお店では、かけうどんや煮込みうどんも頂けます。

せっかくこの辺りまで来たのであれば、こういった郷土料理を楽しむのもまた一興ですね♪

モナムール清風堂本店

明治元年創業の和菓子店「清風堂」から始まったお店で、現在では、1階はフランス菓子とカフェ、 2階は本格的イタリアンが楽しめるレストランになっています。

こちらでお土産に「武蔵野国府ロール」を買うのもオススメです。このロールケーキは、古代、武蔵国の政治・文化・経済の中心であった武蔵野国府の国衙の門跡地に、こちらの店舗があることから、国衙の正殿柱をイメージして作られたそうです。フリーズドライの苺で柱の朱を表し、見た目のインパクト抜群です。



平安から鎌倉・室町に至る時代の流れの面影が、町の中に点々と存在している分倍河原周辺。歴史にひたりながら散策するのにピッタリですね♪