Hamed Saber
太古の昔から、わたしたち日本人は月が大好き。 お正月におなじみの百人一首でも、月に関する歌が12首もあるんですよ!
今回は、国内で特に有名な観月スポットを5つ後紹介します。
1.大覚寺・大沢の池(京都市)
http://youpv.exblog.jp/22370805/
京都・洛西の大覚寺大沢の池は、平安前期頃に作られた日本最古の人工池です。 嵯峨天皇時代、文化人たちが中秋の名月に龍頭鷁首(りゅうとうげきす)の船を浮かべて詩歌管弦を楽しみました。
これが、現在でも毎年9月に行われている「観月の夕べ」の起源です。
この大沢池は、美観で有名な中国の洞庭湖に似せて構成されたといわれています。 空の月を映した池の美しさは、まさに観月のために造られたといっても過言ではないでしょう。
http://blog.livedoor.jp/lvhideki/archives/51771509.html
大沢池に移る心経宝塔も、とても幻想的ですね。宸殿でのコンサートや京菓子つきのお茶席など、楽しいイベントも盛りだくさんです。舟席券・茶券は毎年すぐに売り切れてしまうので、より確実に楽しみたい方は早めに問い合わせてみましょう。 ■ 基本情報
- ・名称: 大沢池(大覚寺)
- ・住所: 京都市右京区嵯峨大沢町4
- ・アクセス: 市バス・京都バス「大覚寺」下車すぐ、JR「嵯峨嵐山駅」徒歩15分
- ・電話番号: 075-871-0071
- ・拝観時間: 9-17時(観月の夕べの時期は延長あり)
- ・料金: 拝観料…大人500円・小中高生300円、舟席券1000円・茶券800円(お抹茶・菓子付き)
- ・公式サイトURL: http://www.daikakuji.or.jp/
2.石山寺(滋賀県大津市)
http://blog.goo.ne.jp/sugichan_goo/e/51d3e18809f5b7e7588d51c965b4d0db
続いては、お隣・滋賀県の石山寺です。源氏物語の作者・紫式部ゆかりの寺としても有名ですね。 写真の「月見亭」は、瀬田川の清流を見下ろす絶景ポイントに設けられています。
http://blog.goo.ne.jp/sugichan_goo/e/51d3e18809f5b7e7588d51c965b4d0db
中秋の名月のころになると山内に約1500個ものヨシ灯りがともされ、幻想的な雰囲気を醸し出します。 ひとつひとつの灯りは、琵琶湖産のヨシを漉いた紙とグラスキャンドルでできています。
http://stop-ouna.jugem.jp/?eid=258
かの紫式部は、琵琶湖に移る中秋の名月の美しさを目にして源氏物語の構想を練りはじめたと伝えられています。 そういえば、百人一首に採用されている彼女の歌もまた月に関する内容です。
(めぐりあひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな)
■ 基本情報
- ・名称: 石山寺
- ・住所: 滋賀県大津市石山寺1-1-1
- ・アクセス: 京阪「石山寺駅」徒歩10分、京阪バス「石山寺山門前」下車すぐ、名神道「瀬田西IC」10分、京滋バイパス「石山IC」10分
- ・拝観時間: 8時-16時半(中秋の名月の時期は延長あり)
- ・電話番号: 077-537-0013
- ・料金: 中高生以上600円、小学生250円
- ・公式サイトURL: http://www.ishiyamadera.or.jp/
3.猿沢池(奈良市)
http://blogs.yahoo.co.jp/yamaibaaosainaikyo/64336397.html
奈良公園内にある猿沢池も、月の名所として有名です。 もともとは奈良時代に作られた人工池で、興福寺が行う放生会にも利用されてきました。
http://sansuikan.exblog.jp/17086830
ライトアップされた緑の木々と、白く輝く月のコントラストが美しいですね。 この猿沢池は、「決して澄まないかわりにひどく濁ることもない」「流入する川も流出する川もないのに、池の水量が変わらない」「亀がたくさんいるのに蛙がいない」などの七不思議でも有名です。
http://blogs.yahoo.co.jp/kawati20032000/60938889.html
中秋の名月のころ、池のほとりの采女神社(うねめじんじゃ)で花扇奉納神事が行われます。 帝の寵愛が衰えたのを嘆いて猿沢池に身を投げた采女の霊を慰めるために、小さな祠が建てられたのが采女神社の由来です。
優雅な花扇を乗せた管弦船が池をゆっくりと周ったあと、最後に池の中央に扇が沈められます。
■ 基本情報
- ・名称: 猿沢池
- ・住所:奈良市芝辻町543
- ・アクセス: 近鉄「奈良駅」徒歩約5分、JR「奈良駅」徒歩約15分
- ・電話番号: 0742-22-0375(奈良公園事務所)
- ・参考サイトURL: http://nara-park.com/annnai2_6.html
4.姨捨の棚田・田毎の月(長野県千曲市)
http://blog.goo.ne.jp/musshu-yuu/e/ca6e3508a4520851f656a2895eeb6491
月が美しいのは、必ずしも池や湖ばかりとは限りません。 千曲市姨捨(おばすて)・四十八枚田の「田毎(たごと)の月」もまた、国の名勝に指定されるほどの美しさを誇ります。
http://webryalbum.biglobe.ne.jp/myalbum/10024070056d55109e468516542ffab118c63f430/362918011912773621
姨捨の地は平安の頃より観月の名所として有名で、万葉集や古今和歌集にもその美しさが詠まれています。 江戸~明治にかけて棚田の開墾が進むとともに、さまざまな形の田に月が移りゆく「田毎の月」が注目されるようになりました。
豊かな自然の中の月には、先に紹介した雅な月とはひとあじ違う魅力がありますね。
http://blog.goo.ne.jp/ksmiya2008/m/201310
毎年中秋の名月のころ、「信州さらしな・おばすて観月祭」が行われます。 普段はのどかな場所ですが、このシーズンは棚田農道のライトアップや月見汁の振る舞い、ミニコンサートなどでおおいに盛り上がります。
■ 基本情報
- ・名称: 姨捨の棚田
- ・住所: 長野県千曲市八幡姨捨
- ・アクセス: JR「姨捨駅」徒歩20分、長野道「更埴I.C.」より15分
- ・電話番号: 026-275-3678(千曲市観光協会)
- ・参考サイトURL: http://chikuma-kanko.com/modules/contents/index.php?content_id=3
5.向島百花園(墨田区)
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index032.html
「綺麗な月が見たいなら、やっぱり遠出しなきゃいけないの?」と思った首都圏の皆さん、ご安心ください。 墨田区の向島百花園もまた、名月で有名な場所なんです。 江戸時代から続く向島百花園の「月見の会」では、月の神に捧げ物をする「お供え式」や篠笛の演奏などが行われます。静かに光る月ときらびやかなスカイツリーが、江戸の伝統と東京の新しさの見事な調和を象徴していますね。
http://ikkosan-tokyo.blog.so-net.ne.jp/2012-10-02
期間中は、普段めったに目にする機会がない琴の生演奏や幻想的な絵行灯などを楽しむことができます。 夏が終わって涼しくなってくるころなので、着物でお出かけしてみるのもいいかもしれませんね。
■ 基本情報
- ・名称: 向島百花園
- ・住所: 墨田区東向島三丁目
- ・アクセス: 東武スカイツリーライン「東向島」徒歩8分、京成線「京成曳舟」徒歩13分
- ・営業時間: 午前9時~午後5時(「月見の会」期間中は延長)
- ・定休日: 12月29日~翌年1月3日
- ・電話番号: 03-3611-8705(向島百花園サービスセンター)
- ・料金: 一般 150円、65歳以上70円、小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料
- ・公式サイトURL: http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index032.html