神戸市灘区の六甲山頂にある「自然体感展望台 六甲枝垂れ」では毎年大寒の日に氷の切り出しを行います。六甲山の冬の風物詩「氷の切り出し」は、冬の寒くて凛と張り詰めた空気の中で行われる行事。年に1度しか見られない氷の切り出しの瞬間に立ちあってみませんか。
その氷は「氷室」に貯蔵し、電気を全く使わずに夏までずっと保存し利用します。夏にはその氷を使った「冷風体験」を楽しむことができます。
当日は、一般来場者も「氷の切り出し」の様子を見ることができます。常時ドアを閉めたままにしてある(もちろん普段は一般公開していませんよ!)「氷室」内部が、当日(10:00~14:00)に限定で特別公開するそうです。このチャンスを逃すと1年先まで見ることができないので、この機会に是非ご覧になることをおすすめします。
「氷の切り出し」は六甲山の冬の風物詩として、毎年暦の上で最も寒さが厳しくなる「大寒」の日に合わせて実施をしています。これは夏の「冷風体験」に利用するのに必要な天然氷を冬の間に用意するために必要な作業です。
六甲山では山上の池に熱く張った氷を冬の間に採取して氷室に貯蔵しておき、夏になるとその氷を神戸や大阪の町に運んで売っていたという歴史があります。冷蔵庫ができるまでは氷は大変貴重なものでした。山上の池から切り出した氷を運ぶための道は「アイスロード」として今もハイキングコースとして残っています。(アイスロードは、台風被害のため、現在通行止めです。復旧は2016年3月頃の予定とのことです。)
この氷を使って行われている夏場の「冷風体験」のためには「氷棚8面×3回の切り出し」の氷が必要となる為、冬の間に数回にわたって切り出しが行われる予定です。
「風室」では六甲山に吹く風を取り入れて自然換気が行なわれているほか、氷室の中に貯蔵してある氷から冷風を風室に送っているため、真夏でも約20度の気温を保っています。涼しく、冷たい風が座席の肘掛から出てきてヒノキの香りとともに心地よく過ごすことができます。
夏の暑さなんて吹き飛んでしまう「冷風体験」は、氷が溶けてなくなるまで継続されます。
電力を全く使わずに真夏に涼を体感できるこの試みは「自然体感展望台 六甲枝垂れ」ならではのものです。この機会に六甲山の冬の魅力と歴史を知ってもらうのにも、「氷の切り出し」を体感してみるのも良いかもしれません。
1.六甲山の冬の風物詩「氷の切り出し」!
Kentaro Ohno
六甲山上にある「自然体感展望台 六甲枝垂れ」の横に位置する、降った雨水を貯める「氷棚」にできた氷を切り出して、展望台内部の「氷室」に貯蔵します。氷棚にできた氷は男性が数人乗ってもビクともしない厚い氷が張っていて、その氷をノコギリやチェーンソーを使って切り出します。その氷は「氷室」に貯蔵し、電気を全く使わずに夏までずっと保存し利用します。夏にはその氷を使った「冷風体験」を楽しむことができます。
2.自然のサイクルを生かした冬行事
http://www.rokkosan.com/view/point/
六甲山の頂上888メートルに位置する「自然体感展望台 六甲枝垂れ」は、その眺望はもちろんのこと、四季折々の豊かな自然を体感できる展望台になっています。「氷の切り出し」もその一つです。「氷の切り出し」は六甲山の冬の風物詩として、毎年暦の上で最も寒さが厳しくなる「大寒」の日に合わせて実施をしています。これは夏の「冷風体験」に利用するのに必要な天然氷を冬の間に用意するために必要な作業です。
3.六甲山での「氷の切り出し」の歴史
http://www.haofanyi.xyz/brother?ref=20160108114427
六甲枝垂れの自然循環システムを利用した「冷風体験」は、かつて行われていた六甲山の氷の歴史をヒントに考え出されたものなんです。六甲山では山上の池に熱く張った氷を冬の間に採取して氷室に貯蔵しておき、夏になるとその氷を神戸や大阪の町に運んで売っていたという歴史があります。冷蔵庫ができるまでは氷は大変貴重なものでした。山上の池から切り出した氷を運ぶための道は「アイスロード」として今もハイキングコースとして残っています。(アイスロードは、台風被害のため、現在通行止めです。復旧は2016年3月頃の予定とのことです。)
4.氷棚(ひょうだな)って?
http://p.twipple.jp/LSsDz
「自然体感展望台 六甲枝垂れ」の東側に雨水をためるための「氷棚」というものがあります。この「氷棚」は全部で8面あり、たまった雨水は冬の間に厚い天然の氷が張ります。そこから切り出した氷を展望台の内部「氷室」に貯蔵していくそうです。この氷を使って行われている夏場の「冷風体験」のためには「氷棚8面×3回の切り出し」の氷が必要となる為、冬の間に数回にわたって切り出しが行われる予定です。
5.冷風体験(れいふうたいけん)って?
Kentaro Ohno
「冷風体験」は展望台内部で真夏に涼を体感できるシステムです。冬の間に「氷棚」に張った氷を切り出して「氷室」に貯蔵し、夏に氷室の扉を開け六甲山に吹く風を氷室内部に取り込み、展望台内部にある「風室」に循環させて涼風を作り出します。「風室」では六甲山に吹く風を取り入れて自然換気が行なわれているほか、氷室の中に貯蔵してある氷から冷風を風室に送っているため、真夏でも約20度の気温を保っています。涼しく、冷たい風が座席の肘掛から出てきてヒノキの香りとともに心地よく過ごすことができます。
夏の暑さなんて吹き飛んでしまう「冷風体験」は、氷が溶けてなくなるまで継続されます。
六甲山 氷の切り出しを体験した方の声
大寒の本日、六甲枝垂れでは「氷の切り出し」作業中!!!自然の寒さで凍った氷を切り出して、展望台内部にある氷室で保管します。夏にある「冷風体験」に活用されるんですよ♪本日は、14時までいつもは非公開の氷室を見学できます。 pic.twitter.com/jLLSKrj0wU
— 小僧の六甲山便り (@feelrokkosan) 2015, 1月 20
六甲枝垂れの中の、氷室。 枝垂れの入り口までの氷棚で雨水をためて作った天然の氷を切り出し、保存。 夏場の冷風体験などに使用。 普段は非公開の場所。 #六甲山 pic.twitter.com/WZOGQrKA2d
— tom (@ttomoo91) 2014, 3月 13
六甲山 氷の切り出し詳細
■ 基本情報
- ・名称:六甲山 氷の切り出し
- ・住所:神戸市灘区六甲山町五介山1877-9(自然体感展望台 六甲枝垂れ)
- ・アクセス:阪神御影駅、JR六甲道駅、阪急六甲駅からバスで六甲ケーブル下駅→六甲ケーブルで六甲ケーブル山上駅、山上駅から六甲山上バスで10分
- ・開催日時:2016年1月21日(木)
- ・開催時間:10:00~11:00(終了予定)
- ・電話番号:078-894-2281
- ・六甲枝垂れ入場料:大人(中学生以上)300円、小人(4歳~小学生)200円
- ・公式サイトURL:http://www.rokkosan.com/view/event/20151224_8935/
自然体感展望台 六甲枝垂れの地図はこちら
電力を全く使わずに真夏に涼を体感できるこの試みは「自然体感展望台 六甲枝垂れ」ならではのものです。この機会に六甲山の冬の魅力と歴史を知ってもらうのにも、「氷の切り出し」を体感してみるのも良いかもしれません。