Dick Thomas Johnson
高尾山にある薬王院では、毎年3月の第二日曜日に「火渡り祭」を行っています。今年も3月8日(日)に執り行われることが決まっています。これは高尾山「水の行」「火の行」の2つの荒行のうち「火の行」を一般公開するもので、燃え盛る炎が圧巻の一大イベントです。
薬王院火渡り祭 ここだけは見逃せないポイント!
1.火生三昧(かしょうさんまい)
http://www.takaosan.or.jp/calendar/
山と積んだ檜葉に火を付け、燃え盛る中に信者の身代わりである木札を入れて成就を願います。鎮火したところで、火渡りが始まります。煙が立ち上り、まだ火種が残っている上を、白装束に身を包んだ山伏たちが次々に裸足で渡る姿は勇壮です。この火渡りの荒行は「火生三昧(かしょうさんまい)」といい、火を渡ることにより悪魔、煩悩、怨敵を降伏し安穏解脱を得るという実践修行なんです。
燃え盛る炎は猛々しく、近くで観ている方は熱いのではないかと思うほどの炎が上がります。それ以上に会場の熱気も凄いのですが・・・。
2.一般の参加者も火渡りをすると渡火証がもらえます
http://kushikey1941.at.webry.info/200803/article_4.html
山伏に続いて高尾山の信徒、その後に一般の参加者も火の上を渡ることができます。毎年1000人超もの参加者がいて、子供からお年寄り、外国人の方も多くいるといいます。火渡りは靴を脱いで裸足で渡ります。火渡りをした方は行を修めた記念として「渡火証」という御札も授与してくれます。これは嬉しい誇らしい記念になります。
ただし火渡りをしたいという行列はものすごく長くなりますので、参加しようと思う方は行事の前から並ぶことをおすすめします。
3.撫で木札
撫で木札はご本尊様の大慈大悲の御手とされています。年齢氏名を記入し、手や足、腰など身体の痛いところや調子の悪いところに念じながら撫でさすります。ご本尊様のお力で癒していただけるという御札で、火渡りの添え護摩木として火中に投じます。願い事と氏名を書いた撫で木が火中に投じられると、何だかご本尊のお力をいただいたような気持ちになるのが不思議です。
4.梵天札
http://homepage3.nifty.com/kazuchan-hik/page3-25.html
梵天札は災厄を除き、一年間の家内安全を祈念したもので、火渡り祭では御輿に差し、御護摩の周りを祈祷しながら担ぎ歩いたものです。山伏が祭りの間に炎にかざしたもので、火伏せの御利益もあるので台所など火を使う場所に祀るのがよいとされています。各家庭の火防(ひぶせ)災厄解除のお守りになるお札なので、いただいて帰ることをおすすめします。
5.様々な儀式
火渡りの前には様々な儀式があります。まずは火打石で修験者を清めます。金剛鋭利の宝剣、秘密神力の斧、神力加持の法弓などなどの様々な一連の儀式が続きます。それからいよいよ点火となります。火渡りの前には煮えたぎる湯を榊によって体に振り掛ける荒行事が行われ、炎がおさまると火渡りが開始されます。熱湯を背中に打ち付ける姿は勇ましく、こちらまで見が引き締まる思いに馳せられます。
薬王院火渡り祭について
http://tkomse.photo-web.cc/haru08%20hiwatari.htm
「火渡り祭」は高尾山恒例の行事として永く伝承されてきたもので、真言密教加持の極致であるとされる御護摩(浄火によって災厄を払う火の行)を修行することにより、世界平和・息災延命・災厄消除・交通安全・身上安全を祈願するものです。これを修行するのは高尾山の山伏ですが、この火渡り行事に参加した方は災厄を払う功徳がいただけるとのこと。火を渡る事によって、仏様と一体となり自身の汚れや煩悩を焼き尽くすこともできるそうなので、この機会に火のような熱い祈りの気持ちを込めて渡ることをおすすめします。
薬王院火渡り祭に参加した方の声
初めて自分の家以外の火渡りを見て、20年ぶりくらいに火渡りした。いつもは裏方で働いてて出来ないから。昼に見る護摩焚きの炎や煙の迫力は圧倒的で、目の痛さも寒さも忘れた。かっこよかったな。また来たい高尾山。 pic.twitter.com/4nFavO5ObA
— Rio Yamamoto (@dejane) 2015, 3月 8
高尾山火渡り祭 ハイライト9 山伏の方々が渡り始め、この後に大勢の一般参加者が渡りました。 自分も今回挑戦してみました pic.twitter.com/gKwSHe4rxG
— もこムク (@fusakemo038) 2015, 3月 8
高尾山の火渡り祭も渡って来ました。 pic.twitter.com/VXNglzSGMh
— にまめ (@nimame_160) 2015, 3月 8
薬王院火渡り祭に参加した後はここで休憩
http://www.takahasiya.com/
高橋家
高尾山と言えばとろろそばが有名。中でも創業が天保年間といわれる「高橋家」がおすすめです。細くてコシがあるそばに、うずら卵とろろをかけてそばと絡めていただきます。滋養強壮にもよいといわれるとろろ、この店では大和芋と長芋を同割で合わせてある粘りが強いのが特徴です。■ 基本情報
- ・名称: 高橋家
- ・住所: 東京都八王子市高尾町2209
- ・アクセス:京王線高尾山口駅より歩いて3分
- ・営業時間:平日10:00〜17:30(L.O) 土日曜10:00〜18:00(L.O)
- ・定休日: 不定休
- ・電話番号: 0426-61-0010
- ・公式サイトURL: http://www.takahasiya.com/
合わせて読みたい参考ページ
高尾山薬王院火渡り祭 詳細
■ 基本情報
- ・名称:高尾山薬王院火渡り祭
- ・場所:高尾山薬王院 東京都八王子市高尾町2390
- ・アクセス: 京王線高尾山口駅より徒歩5分
- ・開催日時:平成27年3月8日(日) 午後1時から
- ・開催場所:自動車祈祷殿広場
- ・電話番号:042-661-1115
- ・駐車場:当日は自動車祈祷殿広場で火渡り祭がありますので、車の駐車は出来ません
- ・公式サイトURL: http://www.takaosan.or.jp/hiwatari/
高尾山の火渡りほど大きな火渡りは他を探してもなく日本最大級の火渡り祭と言えます。せっかくなら見学するよりも、実際に火渡りを体験されることをおすすめします。