ヨーロッパの北東部にあるリトアニア共和国。そんなリトアニアには、思わず背筋がゾッとしてしまうような不気味な観光スポット「十字架の丘」が…。不遇の歴史を持つこの場所で、あなたは何を感じる?
1.感じるのは恐怖か畏怖か…「十字架の丘」がド迫力!
薄暗い空のもと、数えられないほどの十字架がずらり!恐怖なんだか畏怖なんだかを感じてしまうこの場所は、リトアニアの北・シャウレイにある「十字架の丘」。
大小様々な十字架だけでなく、イエス・キリストの受難像やロザリオなどもたくさん。
こんな夜には、絶対に訪れたくない場所ですよね…!
実は、世界無形文化遺産に登録されているスポットなんです!
2001年に『リトアニアの十字架の手工芸とその象徴』のひとつとして世界無形文化遺産に登録されており、人気の観光スポットでもあるんです!
夜は不気味な雰囲気を放っていますが、昼間なら大丈夫♪雪をかぶった光景や…
夕日に照らされた風景はとても絵になる!
2.どうしてこんなに大量に?
十字架の丘の始まり
リトアニア最大の巡礼地となった十字架の丘。でも、なんでこんなにも大量の十字架が…?キッカケとなったのは、1831年に起こったロシアに対する蜂起。反乱によって処刑や流刑された兵士たちを悼み、家族が遺体の代わりとして、ロザリオや十字架を運んだと言われているんです。
十字架は非暴力による抵抗の象徴
ソ連の統治されていた1900年代後半は、ここへ十字架を捧げることがリトアニア人のソ連に抵抗する意思を表していたとのこと。
十字架の数は祈りの心
最初は100ほどしかなかった十字架の数はだんだんと増え、1990年には5万を超えるほど膨大な量に。ソ連軍が何度も撤去しようとした過去があるにも関わらず、現在も増え続ける十字架の数は人々の祈りの心を表しているんです…!
3.リトアニア人にとってこの場所とは…
悲しい過去と強い抵抗の意思の表れである十字架の丘。現在は独立回復し、経済的にもめまぐるしく成長し始めていますが、一人当たりのGDPはまだまだ低く、失業率も高い状況…。もしかしたら、今もリトアニア人にとっては、希望を与える大切な地として心に残っているかもしれませんね。
4.新郎新婦が急増中!?愛を誓うスポットとしても人気です♡
教皇ヨハネ・パウロ2世が訪れたこともあるこの場所は、リトアニアにとって希望・平和・愛のシンボルでもあるんです!だから、結婚式のあとに訪れるカップルや新郎新婦も急増中♡
A newly married couple is photographed on the Hill of Crosses in Lithuania, a pilgrimage site near the city of Siauliai pic.twitter.com/Ii3z73n
— Bek Hobbes (@Greebobek) 2011年9月6日
リトアニア人の多くの想いが詰まったこの場所で永遠の愛を誓うなんて、ステキ!
5.あなたもここに十字架を置いてみる?
悲しい過去と人々の非暴力による強い抵抗・想いがたくさんつまった十字架の丘。だれでも自由に出入りすることができ、リトアニア人だけでなく一般人も、十字架・ロザリオ・聖母マリア像などを置いたりすることが可能♪せっかくなら、あなたもここに祈りを込めて十字架を置いてみる?
6.不遇な歴史があるこの丘で人々の祈りが通じることを願います
■ 基本情報
- ・名称: 十字架の丘(英語:The Hill of Crosses|リトアニア語: クリージュ・カァルナス)
- ・住所: Jurgaičių, Meškuičių, Šiauliai 81439 リトアニア
- ・アクセス: シャウレイからヨニシュキス(Joniškio)行きのバスに乗り、ドマンタイ(Domantai)で下車
- ・電話番号: +370 41 370860
- ・公式サイトURL: http://www.dtac.jp/baltic_eeurope/lithuania/entry_265.php
素材提供:トリップアドバイザー