神奈川県の元箱根にある「元箱根石仏・石塔群」とは、磨崖仏群(まがいぶつぐん)で、国の史跡および重要文化財に指定されています。これらは鎌倉時代後期に造られたもので、当時の箱根峠沿いに設置されていましたが、国道整備によって現在では分割されたようになっています。ここでは、「元箱根石仏・石塔群」の魅力についてご紹介します。
国道1号線沿いに広がる国の重要文化財です。この地は火山活動の残る荒涼とした地形で「地獄道」と呼ばれ旅人に恐れられていたそうです。そのため、石仏・石塔群をつくり旅人の安全を祈願したとの事です。精進池の隣には「石仏群と歴史館」があり、駐車場・トイレもあります。こちらを基点に散策すると便利です。 箱根湯本駅からバスに乗り、芦之湯フラワーセンターで降りると自然遊歩道があるので、テクテク歩くと曽我兄弟の墓などあり、精進池に向かうと磨崖仏や石塔が多数見られます。精進池の畔にはガイダンス棟があり、石仏の由来など説明があります。 いつ見ても石仏の顔が良い顔をしています。鎌倉時代に彫られた石仏や石塔が散在していますが、この辺は鎌倉時代には地獄と恐れられた所です。難を逃れるために仏像を彫ったようです。あまり観光客は来ませんがお薦めの場所です。
元箱根石仏・石塔群の魅力
今から約700年前に造られた元箱根石仏・石塔群は、中世の地蔵信仰を物語る貴重な遺物です。精進池近くの国道1号沿いに位置しています。高さ3.2mの「六道地蔵」が中核となり、北寄りの位置には「二十五菩薩」、精進池の池畔には「火焚地蔵」があります。また、近くには五輪塔と宝篋印塔もあります。元箱根石仏・石塔群の見どころ
六道地蔵
磨崖仏で像高3.2mの地蔵菩薩坐像です。左の岩面には正安元年(1299年)の刻銘があります。火焚地蔵(応長地蔵)
精進池のそばにある磨崖仏で、地蔵菩薩立像です。三角形の岩の中央とその右側に小さめの菩薩像があります。左側には応長元年(1311年)の刻銘があります。二十五菩薩像
全部で26体の磨崖仏群です。阿弥陀如来立像が1体、供養菩薩立像が1体、残りの24体は地蔵菩薩立像からなります。阿弥陀如来立像が約98cmで最も高く、約21cmの像が最小です。石仏群と歴史館
精進池のほとりにあります。パネル展示で石仏群について分かりやすく説明してあります。賽の河原
江戸時代、東海道を旅する人々の信仰を集めた霊場です。たくさんのお地蔵様や石塔が並んでいます。参加者の声
■ 基本情報
- ・名称:元箱根石仏・石塔群
- ・住所:神奈川県足柄下郡箱根町元箱根
- ・アクセス:小田原駅からバスで(「箱根町」行き) 六道地蔵で下車