東京の谷中にある「徳川慶喜の墓」はどんなスポット？

東京都台東区にある谷中は、関東大震災や太平洋戦争での被害が少なかったため今でも昔の建物が残っており、下町の風情が残る懐かしい雰囲気の町です。また寺町と呼ばれるだけあって寺院が多いです。今回はそんな谷中にある徳川慶喜の墓についてご紹介します。

１．徳川慶喜の墓とは？

徳川慶喜と言えば江戸幕府最後の将軍であり、日本史上最後の征夷大将軍です。明治時代に入ってからは公爵の地位を叙せられ、貴族院議員にも就きました。徳川慶喜の墓は日暮里駅すぐの谷中霊園というところにあります。

２. どんな魅力が？

徳川家の歴代将軍の墓は徳川菩提寺である寛永寺と増上寺が交替で造営されるのが慣例でしたが、大政奉還により将軍を辞したため徳川慶喜の墓だけは中谷霊園に造られたそうです。やはり他の墓とは別格です。柵が設置されていて中にはいることはできません。

３．見どころ・お勧めポイント

円墳のお墓

徳川慶喜とその妻の墓は皇族と同じような円墳状になっています。これは将軍を退き隠居生活後、明治天皇から華族の最高位である公爵を授かったことへの感謝の意から、歴代将軍と同じ仏式ではなく皇族と同じ神式を望んだためだそう。

ちなみに墓の周囲に設置されている門には葵の紋が入っており、とても貫禄があります。

谷中霊園にある著名人の墓

徳川慶喜の墓の近くには、徳川慶喜の十男で勝海舟の養子の勝精(くわし)の墓があります。こちらも神式で円墳の墓になっています。

他にも鳩山由紀夫元首相の祖父で自由民主党の初代総裁の鳩山一郎や、日本画家の巨匠横山大観、実業家で日本資本主義の父と呼ばれた渋沢栄一など、この霊園には数々の著名人の墓があります。

谷中霊園の桜

谷中霊園は桜の名所としても有名です。霊園内のメインストリートにはソメイヨシノなど約150本の桜が植えられており、さくら通りと呼ばれています。春には桜のトンネルが見事で、毎年多くの人々が花見に訪れます。

また、夜の霊園なんてちょっと怖い気もしますがライトアップもされるので夜桜もとても綺麗だそうです。